3.ちょっとだけの、手助け。
ここまでで、オープニング。
夕方更新からは、短編以降のお話になります。頑張ります。
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悪徳貴族――デイビッドが暗殺されて数日が経過した。
後に騎士団が捜索に入り、彼の犯した今までの罪が露わになる。暗殺集団は解体され、方々に散っていった。だがしかし、不思議なことが一点残る。
いったい、誰がデイビッドを殺したのか。
民衆の間では、その話題で持ちきりになっていた。
様々な憶測が飛び交い、中にはその暗殺者を讃える者もいる。あるいは、暗殺という行為自体を忌避する者もいた。
だが、みなが同意したことがある。
これによって、更なる悲劇は起こらないだろう――と。
一人の少女が、王都の中央にある公園で遊んでいた。
友達もいない彼女は、子供たちの輪から離れた場所にいる。
「どうしたの、お嬢さん?」
「え……?」
そんな彼女に、一人の年上の少年が声をかけた。
とても平凡な人物だ。
「みんなと一緒に、遊ぼうよ」
「え、怖いわ。わたし、そんな勇気ないの」
少女の言葉に、少年は微笑む。
そして、腰を落として視線を合わせて言うのだった。
「だったら、ボクも一緒に言いに行くよ」
「え? あの、ちょっと……!?」
少年は、女の子の手を取って子供たちの輪の中に連れて行く。
「みんな、ボクたちも混ぜてくれないかな?」
そうして、気軽にそう言うのだった。
すると子供たちは、満面の笑みで答える。
「いいよ、一緒に遊ぼう!」
少女は次いで、子供たちに手を引かれ。
気付けば楽しく遊んでいた。
「あぁ、あなたのお陰で助かりました。えっと……?」
そして、ふと。
先ほどの少年に感謝を述べようとして、周囲を見渡した。
だが、首を傾げてしまうのだった。
「あの方は、どのような顔をしていたのでしょうか……?」――と。
そんな少女を遠くから見て、微笑む少年がいた。
「頑張ってね。キミは、一人じゃないから」
その少年――リーシャスは小さく、そう言って背を向ける。
そして、叔父であるダイスと合流して歩き出すのだった……。
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