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俺、強くなります!  作者: アナザースカイ
絶望へのカウントダウン
5/6

4話  俺、反撃します!②

 「あれ?なんだこの状況?なんであのイケメンがむさい男に囲まれてるんだ?」


精神世界から現実の世界に無事帰還した俺とソウルドラゴンは、目の前で起きている事態をどう捉えたら良いかと考えていた。


「る、いと?…ひょっとして、幻覚?…それとも、ここは、天国なの?」


優が、訳の分からない事を呟いていた。


「なに言ってるんだ?お前も頭をのぼせたのか?ここは現実の世界だ。復活早々びっくりするような事言わないでくれ。」


優が、「復活?」とぼやいた後、急に俺の胸元に飛び込んで泣き始めた。


「う…う…ぐすっ、私より先に逝かないでってあの時約束したのに…、私を置いて死んでしまって…ぐすっ、本当に…本当に…!…心配したのよ?…うわーーーん!!」


とうとう堪えきれなくなった優は、赤ちゃんのように泣きじゃくり目を真っ赤に腫らせていた。


…あぁ、そうか。おれ、心配させてたんだな。


「心配させて悪かった。今度こそ優を守るためにずっとそばにいる事を約束する。だから、もう泣かないでくれ」


俺の精一杯の謝罪と決意を、優に伝えた。


「本当に?…本当に守ってくれる?」

「あぁ、守る。絶対に!そのためにここに戻ってきた。」


目線を合わせ、お互いの顔を近づけて、唇と唇が合わさろうとした、その時


「おい!死んだはずの男が生き返ってるぞ!弱そうな男の方を二人がかりで殺してこい!」


この学校を爆破させたであろうグループのリーダーらしき人が、仲間二人に命令した。

「了解っす!」

「了解しましたぜ!」

とだけ言うと、俺目掛けて走ってきた。


「おい、そこのガキ。どうやって生き返ったか知らねーが、そのまま死んでいた方が良かったかもしれねぇのによ!」

「俺たちに見つかったのが運の尽きだ、大人しく死ねぇ!」


三下みたいなセリフを残し、俺に魔法弾を撃ち放ってきた。


それに気づいた優は、もうちょっとで触れそうだった唇を離し、俺と優を覆うように『バリア』を貼った。


バリアに触れた魔力弾は弾け飛び、それを眺めていた俺は…俺は…!



「おいぃぃい!!もうちょっとで優とキスできたのにぃ!お前らが邪魔したせいで離れ行ったじゃねーか!どう責任とってくれるんだよ!ふざけんなよ!」


これ以上無いぐらい怒っていた。


「何わけわかんねぇ事で怒ってんだよ!まさかお前、今まで経験のない、どうてぃ「うるせー!人の幸福を邪魔しやがったお前らを、俺は許さねー!」俺が今しゃべってんだから割って入ってくるな!」


年齢=童貞歴の何が悪いんだよ!もうあったまきた。


「ソウルドラゴン、俺に力を貸してくれ!」


「承知した、私の力を見せてやろう。」


と、ソウルドラゴンが言った瞬間、俺の胸元が紅く光った。


「これでお前は私の力を使えるぞ。だが高度な技は練習しないと使えないので、まずは初歩的な『錬成』を使え!」


「『錬成』?それって錬金術師とかがやるやつか?」 


「その通りだ。まずは自分の胸元に手を置き、動かしたい物体に触れろ!」


「わ、分かった!」


俺は言われた通り胸元に手を置き、近くにあった鉄骨に触れた。


その瞬間、手で触れている場所が紅く光った。


「触れたぞ、ソウルドラゴン!紅く光ってるんだけど、どうしたらいい!?」


「紅くなっているのならよし!次に、自分が創りたいものを想像し、『リンク』と叫べ!剣でもなんでもいい!自由に考えろ!」


俺は翔が持っているような西洋剣を想像し、キーワードを叫んだ。


「『リンク』!!!」


すると触れている鉄骨が、俺が想像した(翔と見た目が同じ)剣に変形した。

なるほど、これが『錬成』か


「うむ、無事に出来たようだな。それを使って戦うんだ」


「ちょっとまって!この剣重いんですけど⁉︎」


うそだろ、なんでこんなに重いんだよ!ちくしょう!


「当たり前だ、鉄骨をそのまま変形させたからな。見た目が変わっても重さは変わらん。」


おい〜まじかー


じゃあ貧弱な体をしている俺には使えないじゃーん。


「いつまでもたもたしてるんだ!ぶっ殺してやる!」

「!!…あぶねぇ!」


痺れを切らした男二人は一気に俺に詰め寄り、ナイフで刺そうとしてきたが間一髪でかわし、後ろに一歩下がった。


「ちっ!かわすのだけは上手いんだな。次は外さねぇ!痛いのが嫌ならジッとしてろ!」


「ちょ!なんとかしてぇ!ソウルドラゴン!お願いお願いなんとかしてぇ!」


「ふむふむ。細身の相棒ではこの剣は扱えぬのか…では、私のとっておきを教えてあげよう」


「とっておき?どんな技なんだ?是非教えてください!』


「1人で何言ってるんだ?お前、多重人格者か何かか?」


俺はソウルドラゴンと喋っているつもりだが、側から見ると1人2役を演じているように見えるらしい。


「留糸、【身体強化】という異能力を知っているか?その能力を応用したものだ。キーワードは『ソウル・ブースト』だ!」


ソウルドラゴンは気を使ってくれて、俺の心に直接語りかけてきた。


「分かった!!『ソウル・ブースト』!!」


そう唱えた瞬間、体中の全エネルギーが倍以上に、膨れあがっていくのが分かった。


「いける、今の俺ならこの剣を持てる!待たせて悪かったな、おっさん!今からお前らを、倒す!」












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