057:クチキ アヤ(終)
夕刻、
飲み始めるには少し早い時間だが
既に出来上がっている冒険者が多数いる迷宮入り口の酒場、、
「兄さん、ひさしぶり!」
「ああ」
「ひどいよー、街に着いたら国境越えたとか、待っててよー!」
「5日ほど待ってたんだぞ?遊び過ぎだ」
「ごめーん!」
「来たぞ」
迷宮入り口が騒がしくなる、見ただけでわかる高性能な装備に身を包む騎士達
後ろから、小走りについてくる黒髪の女の子、顔色が悪い
「んー?なんか主従が逆転してない?」
「騎士の1人に王家の遠縁がいるらしい、だからだろう」
「聖女様候補でしょ?」
「所詮は勇者だ、扱いは変わらん」
「ふーん、かわいそうだね?」
「明日、やる」
「はーい」
30Fボス部屋、
最近必ず、止めを刺すことを強要される、
わざと酷い状態で維持された魔物を魔法を使わずやれと、
敵を殺すための道具ではない杖で胃の中の物を吐きながら魔物を殺す、
今日で迷宮探索は最後ということで、ずっとこうだ、
騎士達はぎらぎらした目でこの様子をずっと見ている、
もう
どうでもいい
どうせ逆らえない
「アヤ、早く回復しろ!この鈍間が!」
胃液を吐いていると、髪をつかまれ無理やり連れて行かれる
聖騎士ももう私を敬う態度の欠片も無い
扉が開く、
「こんにちわ~、殺しに来ました~」
軽い声がする。
剣士風の男とローブ姿の男の人が入ってくる
「なんだ!貴様らは!」
「勇者探索隊でーす、隣の国のだけどね?その子頂戴?」
騎士達が戦闘体制に入る
聖騎士が魔法を発動し、騎士達が盾を構えながら突っ込んでいく
剣士が剣を振るうと、魔法が消滅する
「な!、一斉に仕掛けるぞ!」
先頭にいる剣士に3方向から切り掛かる、騎士の動きが止まる?
次の瞬間、騎士達が千切れ飛ぶ!あれじゃ即死?
光魔法の回復を唱えるけど効かない!
蘇生はレベル5の魔法でまだ私は使えない
剣士の周りが、歪む?なに?
痛い!魔法があたった?回復する
聖騎士を見ると、死んでいる?なんで?
痛い!手が!
あれ?立ってられない?
ああああ
「おい、殺すなよ?」
「うん、でも手足無くてもいいでしょ?」
「いいが、回復呪文唱えてないぞ?」
「ありゃ?生きるの放棄しちゃった?」
やっと、
これで、
開放されるのかな
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名前:クチキ アヤ
種族:人族
性別:女
年齢:18
職業:勇者
HP:500/500
MP:200/200
STR: 80
DEX: 80
AGI: 80
INT:120
SP :30
スキル:(特殊)言語翻訳
(武技)槍術2
(技) 鑑定2、魔力操作2、魔力強化1
(魔法)水魔法2、光魔法4
(自動)魔力自動回復2、魔力操作3
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