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第3話 俺の決意と私の誓い

俺が目を開けると誰かが居た。それは目を閉じて何やら俺に近付いていた。その正体は穂香だった。

穂香は目を閉じていたので、俺が目を開けたことに気づいておらず俺にどんどん迫って来ている。

とりあえず、今の俺がすることは避けることだ。

何故避けるのかは、アイツには好きな人がいて、俺と居るところを見られたら、ヤバイからだ!!つまり、雷火の事だ!!よく雷火と喋っているのを見かけるからだ。

ちなみに俺は壁に寄っ掛かっていたり、寝てはいない。普通に黒の腕輪を取った位置のまま棒立ちしている。

そして、俺が避けたことにより穂香は前につまり、武器とかに向かって転んでしまった。俺は慌てて穂香を支えた。だって、転ぶとは思わなかったから。だって、そこまで頭が働かなかったから。自分がなぜ転びそうになっているのか分からない穂香は目を開けた。そしてキスをしようとしていた俺が目の前にいないことに驚き、また目を瞑った。そんな穂香に俺は自分の方に抱き寄せた。


―――――――――――――――――――――

穂香side

私は今、私の愛しい想い人にキスをしようとしている。普段隙を見せない黒斗が目を瞑って、しかも無防備なのだから!!

私はチャンスだと思い、目を瞑って黒斗に迫った。

あと少しでキスができる、その事が頭の中をぐるぐる繰り返し駆け巡っていた。あと少しでキスができると言うところで、私は転びそうになった。何故だろうと思い私は目を開けた。そしたら床が迫っていた。実際には私が床に向かっているのだけども。私は怖くて目を瞑った。すると誰かが私を抱き寄せた。黒斗以外が私にさわるのは嫌だなと思いながら私は抱き寄せた人物を見るために目を開けた。私の目線の先に居たのはなんと、黒斗だった!!

ここで黒斗の容姿の説明をしよう。

黒斗は普段から自分の容姿を下の中ぐらいだと思っているらしいが、本当は上の上以上。

そして、私は黒斗に


「あ、ありがとう///……………………やっぱりカッコいい。」


と言った。それに対して黒斗はもう仕分けなさそうな顔をして


「すまんな、避けて。転びそうになるなんて思ってなかったんだ。」


と謝ってきた。私が悪いのに、自分が悪いって謝るなんて優しすぎるよ、黒斗………。

私は黒斗に


「私が悪かったの。黒斗が謝ることなんてないんだよ?」


そう言ったら、黒斗は


「俺が避けなかったら転びそうになることはなかったから。」


その言葉を聞いて私は、慌てて話を変えた。このままだとずーーーっと続きそうだったから。


「黒斗は何を選んだの?私はこの二つの剣。」


そう言って私は二つの剣、ラハルとアスヤを見せる。黒斗は私の剣を見て、


「いい剣を手に入れたな。」


そう言って私の頭を撫でた。私は顔を真っ赤にしていたと思う。それぐらい恥ずかしかったけど、それ以上に嬉しかったからだ。

そんな幸せの時間は長くは続かなかった。それは黒斗が手を離してしまったからだ。それに対して私は


「あっ……………」


と言ってしまった。それに対して黒斗は


「今度は、雷火にやってもらえな?」


とお前が好きな人は分かってる、といった顔をして私に言った。

私は頬を膨らませて、黒斗に聞こえないぐらいの声で、


「…………私がやって欲しいのは黒斗だけなのに。何で勘違いするのかな?私には魅力がないのかな?やっぱり、私じゃあ黒斗に釣り合わないのかな?」


ネガティブな思考に走っていたら、黒斗は


「俺はずっとお前を守り続けるよ。」


「えっ!!どういう事!?」


私が問うと黒斗は


「そのまま意味なんだが。でも、お前が好きな人と一緒になったら俺じゃないソイツに守ってもらえな?」


私はそれを聞いて、あることを思い付いた。

黒斗は今、好きな人が出来たらソイツに守ってもらえと。ならずーーーっと守ってもらえるのじゃないのかと。だから私は黒斗に


「私を守ってね、黒斗♪」


「分かりましたよ、お姫様。貴女が心から愛する者が出来るまで、私が御守り致しましょう。」


そう言って、私の前に片膝をついて騎士が忠誠を誓うようにして言った。

私はそれを見て


「ずーーーっと守ってね、黒斗。……………そして私が心から愛しているのは、黒斗1人なんだからね♪」


最後の方は黒斗に聞こえないぐらい小さな声で私は言った。


「だから、お前が心から愛する者が出来るまでだからな。」


ハハハハと笑いながら言った、黒斗。


…………やっぱり、黒斗は鈍チンだよ、もう。私が愛してるのは黒斗だけなのに。何でわかってくれないのかな?

でもそんな黒斗が私は好きなんだよね♪


今度は私から告白するからね、黒斗!


私は目の前の愛しい想い人を見ながら、再び胸に誓った。



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