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30話 アイツらから逃げてやる!!

「うーん!やっぱり、太陽は気持ちが良いわね!」


そんな事を言いながら、馬車から銀色の髪をした美女が下りてきた。


「そうだね、ルナ。ぽかぽかしていて眠たくなるくらいだよ。

それにしても、ずっと馬車の中に居ると腰が痛くなるね」


ボクが銀色の髪をした美女、ルナに向かって言う。


「体は、やっぱり、ちょっと、でも、良い、から、動か、した、方が、良い、ね。

それと、ね、シルバー、ちゃん。腰、以外で、痛い、ところ、ある?もちろん、腰、は、私が、治す、からね?」


ボクの言ったことに対して、後ろにいたヤミカが答えた。


「大丈夫ですからね、ヤミカちゃん。私がシルバー様の痛いところを治すので、やらなくて良いですよ?」


ヤミカに向かってヒカリが断るような事を言ってから、自分がやると言い出した。別に要らないんだけどな、ボク。


「何でですか、シルバー様!?」


「あの、さ。何度も言うけどさ。ボクの心の中を読まないでよ!?ボクには人権と言うものがないの!?」


とボクがヒカリたちと争っているとき


「どうしたのですか、シルバー様、ルナ様、ヒカリ様、ヤミカ様?何で言い争っているのですか?」


後ろからフィユノが来て、ボクたちに言ってきた。


「いやね。この二人って言うか、アイツら全員がボクの心の中を読んでくるんだよ。だから、それを止めてくれって言ってるのに止めてくれないんだよ。何か言ってくれない?心の中は読まないようにっ、と言うような注意を」


ボクがフィユノに説明をしてから、アイツら全員に注意してくれと頼んでみた。すると


「そうですか。ヒカリ様、ヤミカ様。人の心は安易に読んではいけませんよ?人にはそれぞれ他人に見られたくないプライベートがあるんですから。」


そうだ、そうだ。もっと言ってやってくれ!!


「でも、フィユノ、ちゃん、は、好きな人、の、心の中、を、読みたい、とは、思わないの?私、は、読みたい、と、思う、よ。だって、その人、が、私の、事を、どう思ってるか、知りたい、から。フィユノ、ちゃん、は、自分を、助けて、くれた、貴女の、騎士様、の、心の中を、読みたい、とは、思わない、の?」


そこのお前らは、うんうんとか頷いてるんじゃないよ!!そして、ヤミカ何を言ってるんだよ。フィユノがそんな事を思うわけ無いじゃないか!!頭大丈夫か?


「そんなの決まっています!!読みたいです!!私たち以外の雌の事を考えていないか心配になっちゃいます!!常に私たちだけを見ていてほしいですし、思ってほしいです。そして私も常にあの人の事を考えて毎日を悶々と過ごしたいですから。そこに私たち以外の感情は要りませんから!!絶対にっ!!」


ヤバイよ。どうしてボクの周りにはこう言うのしか居ないのだろうか?泣きたくなってくるよ……


「黒斗」


「何だよ?」


「私の胸の中で泣く?」


「お前らなんて嫌いだ~!!」


ボクはそう言って、四人の前から逃げ出した。

目指す場所は、静かに暮らせる宿屋。絶対にアイツらにバレないように泊まってやる!!

ボクは何度目になるか分からない決心をした。


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