第20話 助け(?)に来ました
ボクは今、盗賊と戦っている。と言っても、今のボクはとても弱いから、ルナの近くで魔法を使っている。
「彼の者を焼き払え、ファイヤーボール!」
ボクが、そう言った瞬間、ボクの手から火の玉が出てきた。魔力をそんなに込めていないからそこまで大きくはない。込めた量は、今ボクに溜まっている魔力が100だとすると2ぐらい込めた。だから直径一メートルぐらいの物しか出来なかったが。
そんな訳で盗賊達を殺していくボクたち。
あっ。一応言っておくけど、吐いてはないよ?何故吐かないのかは、ある理由があるからだ。まぁ、後で語るとしよう。
「それは聖なるモノ。それは星。それは流れ星。スターダスト・ホーリー!!」
その瞬間、空から星が墜ちてきた。その流れ星が盗賊達に当たっていく。
あっ、ちなみに今の魔法をやったのはオーディーナ、な。
「ちょっ!!今の魔法、戦略級魔法じゃない!?そんなの使って大丈夫なの!?」
ルナがボクの言いたい事を言ってくれた。あの魔法は広域で殲滅を目的とする魔法なのだ。だから本来こんなところで使ってはダメな魔法の筈なんだけど。
「もちろん、威力は落としてあるわよ。私だって、そんな鬼畜じゃないわよ」
「ちなみにどれくらい威力を落としたのですか?」
お、ボクもそれは疑問に思った。俺を使おうとしたら、ものスゴい形相で此方を見てきた。怖いからボクを使った。
そしてボクをスゴい形相で見たあとミファーナさんの質問にオーディーナは
「本来の千分の一威力だからね?だからみんな安心してね?」
「安心できないよ!!威力弱めても元が危なすぎるからねっ!?」
とボクたちが話している内に盗賊の討伐が終わった。
一応、五人ぐらいは残してあとは殺した。五十人以上いたがな、盗賊は。
「とりあえず、残った盗賊を置いといて、馬車の中を見ましょうか」
そう言って、ボクたちは馬車に向かって歩き出した。
馬車に着くと盗賊の攻撃にやられたのか、ボロボロだった。
ボクはそんな馬車の中を覗いた。
そこには、一人の美少女、一人のダンディーな男性、一人の美女がいた。
ボクはその三人に話しかけた。
「暇潰しで助けに来ました、通りすがりの女(?)達です。あなた方は?」
とボクが言うと、目の前の三人は唖然としていた。まぁ、それはそうだろう。盗賊たちが来ると思っていたら、ボクたちが来たのだから。
それと、後ろにいる三人!!溜め息つかない!!何かを悟った顔しない!!
ボクは何もおかしいことはしてないから!!