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第1話 俺と神と少女

突然だが、俺は今、王様の前にいる。

王様に今この世界がどういう状況なのかを聞いている最中だ。ちなみに俺は聞いていませんがね。と言うか長いんだよ、王様の話が…………。だ軽く30分も話すんだよ!!その間ずーーっと立っているんだよ!!有り得ないだろう!?座らせてくれてもよくない!?

と少々壊れていた俺こと、斎条 黒斗です。

そして俺が語っている間に王様の話が終わっていました。

右から左へと聞き流していた王様の話の内容をまとめると、魔王が魔族と魔物をまとめて、人間たちの国を攻めて来ている。しかも、相手の魔王軍一千万に対して、こちらの数は百万人。どう見たって圧倒的な戦力の差である。そして後は、わかる通り勇者を召喚しようと言った様になり、そして、召喚されたのが俺達と。

俺は、とてもキレている。それはそうだろう。コイツらの勝手でアイツらの人生が変わってしまうのだから。俺だけなら良いが、アイツらの人生が変わってしまうなら俺は……………

そして、俺自身にもキレていた。あの時魔方陣を壊していればこんなことにはならなかった筈なのに…………!!

俺が自分の過ちを悔やんでいると、雷火は王様に向かって


「分かりました、王様!!この世界には成り行きで来てしまったけど、僕は苦しんでいる人々をこの手で救いたいんです!!まだ弱いかもしれませんが、きっと魔王を倒して見せます!!」


更に穂香までも


「私も雷火と同じ気持ちです!!魔王は許せません!!」


「私は魔王とかどうでも良いのよ!!」


おっ、戦わないでくれるのか、紬よ。お兄ちゃんは嬉しいよ。


「だけど、やられぱなしでは私の気がすまないわ。だから、手伝ってあげるわよ!!」


我が妹よ。それは無いんじゃないか?

仕方無いので俺も一応は言っておく


「じゃあ、俺も戦おうかな?」


と疑問系で答えておく。その方が後で楽だからな!!

そして、みんな(?)が魔王討伐を誓ったら、王様が


「それでは、勇者様達には覚醒してもらうために勇者の間に行ってもらいます。

それでは、娘のフィーナに着いていって下さい。」


王様がそう言うと巫女の格好をした、そして俺達を召喚した少女が俺達の前に出てきて


「それでは、私に付いて来て下さいね。」


そう言って歩き出した。俺達はそれに付いていった。


それから5分間豪華な廊下を歩いていたらフィーナが突然ある1つの部屋の前で立ち止まり


「こちらが勇者の間です。私達は中に入ることが出来ませんの、皆さんだけで入って頂きます。

この部屋の中には色々な武器や防具が有りますので自由に選んで下さいね。」


その事を聞いて俺はフィーナに


「それじゃあ全部とはいかないけど結構持っていかれるんじゃないのか?」


「いいえ、そんな事は無いです。この中にある武器や防具達は使う人を選ぶらしいのですよ。だから、そんな事を有り得ないのですよ。」


それを聞いた俺は礼を言おうとしたが、雷火が先に言ってしまった。


「教えて頂きありがとうございます、フィーナ様。」


それに対して、王女様は顔を赤くしてもじもじし始めた。

俺は、落としたな、と思ってた。妹達はどう思っているのかなと思い見てみたが、平然としていた。

俺の視線に気がついた妹と幼馴染みは怒ったのか顔を赤くして顔を逸らした。

そんなこんなで、俺達は勇者の間へと入っていった。


「なんだよ、この部屋……………!?」


部屋に入った瞬間に俺はこんな事を言った。

そこに有ったのは武器が山積みになって、その回りに防具がある。その量が尋常じゃない。その山があと十個以上あるのだ。とりあえず、俺達は


「…………取り敢えず、選ぼうか。」


「………そ、そうだね。」


そう言って、選ぶことにした。


選ぶことにして10分ぐらいが経った。でもまだ俺は決めていない。


「どれにするかな?…………………ん、これなんかいいんじゃないか?」


そう言って俺は黒い腕輪を取った。

すると、目の前が真っ暗になり俺は目を閉じた。











次、目を開けるとそこは夜の草原だった。


「………自分自身の心理かよ…………。」


「貴方は驚かないのですか?」


と突然後ろから声が聞こえて


「俺は少し特殊なんでね。」


そう言いながら振り返った。そこに居たのは、15歳ぐらいの少女だった。俺は


「驚いたな。君は何者なんだ?」


「わ、私は………………」


少女はと言い、泣き出しそうな顔をした。そんな泣きそうな顔を見た俺は


「嫌なら言わなくて良いよ。どんな人でも俺は構わないし、君が言えるようになったら教えても欲しい。」


少女はその言葉を聞いた瞬間目に涙を溜めた。俺はそれに対して


「泣きたければ泣けば良い。俺が受け止めるから、いくらでも泣けば良いよ。君が背負ってきたモノを俺にも背負わせてくれないかな?」


俺は少女を抱き締めながら言った。やはり、泣かれるのは嫌だから。少女は俺が抱き締めてからすぐに泣いた。それから、5分後、少女は泣き止んだ。そして、自分の過去を語った。


「私の属性は闇なんです。だから、私を選んだ人達はいつも殺されるんです。勇者でも関係無く!!

闇は、魔族の象徴だから。そんな理由で殺されるんです!!なのに私は何も出来ない……!使ってくれる人がただ殺されるのを腕輪の中で見ることしか出来ない!だから、私はこんなの嫌なんです!!」


俺はそれに


「なら俺は死なないよ。」


「嘘です!!」


「嘘じゃないよ。」


「なら見せてくださいよ!!死なない事を!!私が安心できると言うことを!!」


「分かったよ。

……………………見てるんだろ、お前ら。」


俺は誰もいないところに声をかけた。すると


「貴方はやっぱりお人好しですね。でもそんなところも私は好きですから♪」


と髪の毛が紅色の美女が言って、


「私も好きですから、そんな黒斗さんを♪」


と髪の毛が蒼色の美女が言って


「増やさないでよ、黒斗くん。心配しちゃうから♪」


と髪の毛が碧色の美女が言って


「本当よ、黒斗♪」


と髪の毛が茶色の美女が言って


「…………………………うん………♪」


と髪の毛が黄色の美女が言って


「大好き♪」


と髪の毛が白色の美女が言って


「…………ダメ………抜け駆けは………」


と髪の毛が黒色の美女が言って


「本当よ、アンタは。」


と髪の毛が銀色の美女が言って


「やめなさいよ、アンタ達。わたくしの黒斗さまが困ってるじゃないですか!」


と髪の毛が金色の美女が言って


「本当、だよ。喧嘩、は、ダメ。あと、黒斗、は、貴女、の、モノ、じゃ、無い!」


と髪の毛が漆黒の美女が言って


「黒斗♪」


と髪の毛が色々混ざった美女が言って


「こっくん♪」


と髪の毛が灰色の美女が言って


「黙りなさい。」


と髪の毛が白黒の美女が言って


「アナタ達ね…………」


と髪の毛が純白の白色の美女が言った。


「………お前ら、自己紹介ぐらい言えよ……………」


と俺が言った。そうしたら、まずは、紅色の美女が


「初めまして。私は、アストリヤの火の神をしています、エンヤと申します。ちなみにこれは黒斗からもらった名前です。本当の名前はフレアーと申します。」


次は、蒼色の美女が


「初めまして、私も同じ所で水の神をしています、ミズキと言います。私もこれは黒斗からもらった名前で、本当の名前はアクアです」


次は、碧色の美女が


「初めまして。私も右に同じで、私は風の神をしています、フウカと言います。私もそうで、ウィンドと言います。」


次は、黄色の美女が


「…………………………私は、雷の神でライナ。…………………………サンダー。…………………………宜しく。」


次は、茶色の美女が


「ウチは土の神をしてる、ツチカ。ヨロシクね。ウチはアースって言うんだ。」


次は、白色の美女が


「私は、勇者神のソフィアと申します。宜しくお願いしますね。私は名前が変わらないので。」


次は、黒色の美女が


「…………私は……………魔王神………ルシファー……………宜しく……………ちなみに……………私も…………変わらない」


次は、銀色の美女が


「私は、月の神のルナと申します。宜しくお願いしますね。私も変わりません。」


次は、金色の美女が


「私は、光の神、ヒカルと言います。私の本当の名前は、ライトです。これから宜しくお願いしますね。」


次は、漆黒の美女が


「私、は、闇、の、神、ヤミカ。本当、の、名前、は、ダーク。宜しく。」


次は、色々な色が混ざった美女が


「私は、混沌の神、カオス。私は変わらないからな!」


次は、灰色の美女が


「私は、時間と空間の神、クロノス。私も右に同じ。」


次は、白黒色の美女が


「ぼくは、邪神、ロキ。宜しくね。そして右に同じ!」


最後に純白の美女が


「私は、創造と破壊の神、オーディーナ。宜しくね。」


自己紹介が終わり、俺は少女に


「神が14人も居るんだ。俺に勝てる奴なんかこの世界には存在しないよ。お前はそれでも、俺が死ぬと思うか?

信じろ。お前と契約する俺は誰にも負けないし、誰にも殺されはしない。そして悲しませたりもしない!

口ではなんとでも言えるが、これは絶対だ。信じてくれるか?」


俺は最後に微笑んだ、優しく。すると、少女は


「信じますっ!!私は、私は貴方を、信じます!!」


「そうか、よかった。」


少女は俺に抱きついて、キスをしてきた。俺はいきなりのそれにビックリした。アイツらはどうしてるかが心配になり見てみた。するとアイツらはニコニコ笑っていた。目だけは笑わずに。怖いよ、お前ら!え?何?後で私たちもやるから、覚えててね?止めてくれ!

と俺が恐怖に戦いているのを知ってか知らずか、少女はキスをし続ける。

それから五分か十分、それ以上かもしれないし、それ以下かもしれない時間がついに終わりを告げた。つまり、少女が離れてくれたのだ!

離れた少女は顔を真っ赤にしながら俺に向かって


「こ、これで契約は終わりました。御主人様の力を覚醒させましたので、確認して下さい。」


「分かった、確認する。でもその前に何でその~、俺にき………キスをしたのか、聞いてもいいかな?そして御主人様って何で?」


俺がキスの事と呼び方について少女に聞くと、少女はまた顔を赤くしながら教えてくれた。


「御主人様って呼ぶのは私の御主人様だからです。………キスのことについては、その~。契約に必要なことだからです!

そんなことよりも、私に名前をつけてくれませんか?今の私、名前が無いんです。だからお願いします、御主人様!」


目の前の少女がそう言うのだから、そうなのだろう。そう、俺の中で結論付けて、俺は名前を考える事にした。


「そうだな………………」


コイツは闇の中でずっと悲しんで居たんだよな?誰にも頼れずに。だけど、それでも狂わず自分を保っていた。必死に足掻いていた。

闇の中でも決して消えはしない光。闇を照らす光。……………ん、良いのが思い付いたぞ!!

コイツの名前は、そう


「決めた。お前の名前は、アカリだ!!闇の属性をもつお前だけど、闇を優しく包み、闇の中の光となるようにと。」


それを聞いた、アカリは


「は、はい。御主人様♪」


と言った。喜んでくれたなと思いながら、俺は取り敢えず、


「その御主人様って止めてくれない?」


と俺が言うと、アカリは


「……………えっ?ダメですか?」


「い、いや。ダメって訳でもないけど………」


止めてくれ!純粋無垢な瞳をうるうるさせて上目遣いで見ないでくれ!!

キツい、キツすぎる!!それでも俺は……………!


「普通に呼び捨てではダメか?」


「…………………………分かりました。」


アカリは少しの時間をかけて了承してくれた。


「そうか、ありがとう。

それじゃあ、早速、俺の事を」


呼んでみてくれと俺が言う前にアカリが


「ですが、やはり呼び捨てはいけないと思うんです。だから、黒斗様と呼ばせて頂きます。」


「様はいらないって。普通に黒斗で良いんだよ…………。」


「それではいけないんです!それに私が妥協出来るラインがここまでなんです!」


「………分かったよ。それで良いよ。」


結局は俺が折れてしまった。だけどアカリは


「エヘヘ、やったー!それでは、これからは黒斗様と呼ばせて頂きますね♪」


とアカリは満面の笑みで喜んでいた。

まぁ、アカリが喜んでいる姿を見れたから良かったのかな?と考えていた。


「それにしても、黒斗様って強いですよね。魔王なんか目じゃないくらい。

どうしてなんですか?」


アカリが何気無く言った言葉は俺の胸に突き刺さる。

ディーナたちは、心配した顔をして俺を見ている。

そんなアイツらに大丈夫とアイコンタクトで伝えた。

それから、俺はアカリに


「ディーナたちと契約してるからじゃない?」


「そうなんですか…………。」


「それじゃあ、俺。一端現実世界に戻るからな?」


「え~、黒斗戻っちゃうの?まだ居ても良いと思うのに。」


「ルナ!後で会えるから良いでしょ。」


「そうだよね、うん!後でちゃんとやってね、黒斗!」


「そうですよ、黒斗さん!ちゃんとミズキにもしてくださいね!」


「ちゃんとフウカにもしてよね!」


エンヤにもしてくださいね。」


「…………………………ライナにも。」


「ウチ(ツチカ)にもね、黒斗!」


ソフィアにもお願いしますね、黒斗さま。」


「……………ルシファーにも。」


ヒカリもお願いしますね。」


ヤミカ、にも、お願い。」


クロノスにも宜しく。」


カオスはそれ以上でな!」


「カオスがそう言うんじゃ、ぼく(ロキ)は子供が欲しいな♪」


「何を言ってるのよ、アンタたち二人は!今回の最高はキスまでよ!

黒斗、オーディーナにも、ちゃんとしてね。」


「お前らどっか行ってろ!!」


最後にそれを言って俺は、現実世界に戻った。





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