第14話 魔物襲来
「早く寝ようよ、黒斗!!」
「そうですわ、早く寝ましょう、コクト様」
俺たちは今宿に泊まっている。そしてとあるアクシデントで一つの部屋に泊まることとなった。
何故かと言うとフィルナとウールが決めたのだ。もちろん俺は反対したのだが、無視をして勝手に決めたのだ。
おばちゃんもおばちゃんだよ!!男と女を一緒の部屋にするなんて頭おかしいだろ!!
「早くベットに入ってきてね!!私は待ってるから、黒斗は」
「そうですわ、コクト様。ワタクシもフィルナさんと同じように準備が出来ていますのでベットに入ってきてくださいね!!」
さて、風呂でも入るかな?
ちなみにこの世界には風呂が存在するのだよ!!
無いだろうと思っていたから、とてもビックリしたよ。
ちなみに城には有ったけど、それは王族だし、有っても使うことが出来るのが貴族から上の奴等しか風呂が無くて、その下の人たちのところには無いだろうと思っていたから。
だけど実際は違った。お金持ちも貧しい関係なく風呂があるらしんだ。
風呂好きの俺としては嬉しい限りだね。
「………………ねぇ、黒斗……………無視しないでよ………………………ひぐっ………………私が…………………ひぐっ……………悪いのなら…………………謝るから………………ひぐっ………………お願い……………」
「ワタクシはコクト様にとっていらないモノなのですね?そうなのですね?分かりました。それでは死ぬしかないですね。コクト様にとってワタクシはいらないのですから。今までありがとうございました。来世でもコクト様と出会える事を祈っています。それでは」
「 待て、お前ら!!無視したのは謝る。だから死のうとするな!!」
俺は全力で止めた。二人とも死のうとしてたんだよ。二人もいたか?と疑問に思うだろう?だけど居るんだよ。
まずウールは自分の手で心臓の部分に刺そうとしていた。自分の事を傷つけられる武器が手元に無かったからだ。
そしてウールは微笑んでいるのだよ、慈愛に満ちた瞳をもって。
これ絶対トラウマものになるよ。
最後はフィルナ。コイツは泣きながら自分の武器を自分の心臓に刺そうとしていた。
フィルナは涙目で上目遣いをしながらこっちを見ていた。
俺にそんな目で見ないでくれ!!どんどんどんどん減っていってしまう。俺の良心が。そして俺の良心以外も。
しかし俺は寝たいんだよな。安全に。なら
「二人とも早く寝てくれたら、何でも言う事を「「分かったわ(分かりましたわ)!!」」聞かないよ?」
ちなみに最後の一言はフィルナとウールには聞こえていなかったらしい。だって二人とも早く寝たから。
俺も寝るかな。
それじゃあ、おやすみ~
俺はそして目を瞑った。
目が覚めると、もう日が昇っていた。時間にすると大体8時くらい。
起きて軽くストレッチをして
二人を起こさないようにベットを出て一階に降りた。
一階に降りるとおばちゃんが居て朝食の準備をしていた。
それを見ているとおばちゃんは俺に気がついた。
そしておばちゃんは
「よく眠れたかい?」
「はい、よく眠れましたよ。だけど結構危なかったですけど」
俺の言葉を聞いておばちゃんは苦笑いをしながらこっちを見ていた。
そしておばちゃんは
「それで朝食はどうするんだい?後の二人が起きてきたら食べるのかい、それとも先に食べるのかい?」
俺はそれに少し考え
「それじゃあ、先に朝食を頂こうと思います」
「そうかい。それじゃあちょっと待っていなよ」
そう言っておばちゃんは厨房に入っていった。
おばちゃんが厨房に入って、数分後ぐらいに外がうるさくなった。
俺には関係ないと思ったからスルーした。
だけど宿の扉が開き、幼い男の子が宿に入ってきた。そしてその幼い男の子が、
「魔族が攻めてきた!!」
と言って出ていった。
俺は急いで外に出た。
俺は心の中で思っていた。最初の村に攻めてくるのは、小ボスぐらいだろう思っていた。
外に出ると魔族たちが村の周りを囲んでいた。そしてその真ん中に一人の魔族がいた。
そしてその魔族は俺たちに向かって
「俺はこの魔族たちを束ねている、魔王だ!!」
えっ!!どういう事!?




