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シキ  作者: ゆるっとおやじ


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5/11

ソ点

とある山村で一人の男による大量殺人がおこなわれた

全国紙に載る程大きな事件に世間の目は興味で溢れていた



その村に川魚の漁を生業にしている一人の男がいた

その男は顔に酷い火傷の痕があり、村人から薄気味悪いと忌み嫌われていた


村を歩くと石を投げられ

家の玄関に家畜のフンを投げ込まれたりと執拗な嫌がらせを長年受けていた


そんな中でも幼なじみのルイだけは男の手助けをしていた

献身的なルイに男は惚れていたのだが、ルイには許嫁がいる

当然それも知ってはいたが、感情を抑えきれなくなった男はルイを手篭めにしてしまう


ルイは後悔した

こんな男の為に自分は一体どれだけの時間を無駄にしてきたのだろう

許嫁になんと言えばいいのか‥

ルイは苦しんだ


小さな村の中ではあっという間にルイの事が噂される様になった

男という生き物は一度傷が付いたものにはお構い無しになる

村の男衆はルイを嬲り続けた


苦しんだ挙げ句ルイは身を投げてしまう

それを知った許嫁は怒り心頭

許嫁の男は恨みの鬼となり狂ったように村人を殺した

夜になるのを待ち、寝込みを襲う

そのほとんどが絞殺だった

恨みを晴らすには自らの手でと考えた結果だ


逃げようとする者は刀で執拗なまでに斬り付ける

何度も何度も、相手が息絶えても尚斬り続けた

ここまでくると男も女もない

目につく全員を殺すと決めた


村人の行動がルイを殺した

憎しみのあまりの恐慌だった

全ての村人を殺すつもりだったが、異変に気付いた何人かは逃げ出していた


許嫁の男は大声で叫んだ

「村人全員殺してやる!

恨みの鬼となって末代まで呪い殺してやる!」

男は高笑いをしながら自らの首に刀を刺した


男の名前は大きな見出しで全国紙の一面を飾った

小さな山村の出来事だったが全国に知れ渡る


生き残った村人は慰霊碑を建立しルイや許嫁の男、殺された村人の鎮魂を願った




その土地は多くの人間の血を吸いすぎた、穢れた場所として後に忌み地と呼ばれる様になる


しばらくして大きな建物が建築される

所有者も施工者も何の為の建物なのか誰も知らない

大きな屋敷だった


建築当時はキツネのお屋敷と揶揄されたが、数年もしないうちに誰もが忘れてしまうモノとなるの


人々に忘れ去られたその建物は、その忌み地に長年に渡り建ち続けた


その後、たびたび高級車がその山間を走って行くのを見掛ける事があった

隣の村では少年が一人で暮らしている

その子供は不思議な力を使うと噂が拡がった


村人がその屋敷を目指すが誰も到達できない

遠くの山から見えるその屋敷は近付いても離れていく

そこにあるはずのモノがそこにはなかった


キツネに化かされたと近隣の村では畏怖の象徴となった

そうなると誰も近付かない

近付けない屋敷


誰ともなく結界が張られていると囁かれた

こうして近くの村人からも忘れ去られていった



つづく

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