プロローグ
七年ほど前に書きかけで投稿もせずお蔵入りしていたので一応書き直しもせずにストックを放出してみる。当時と今じゃネタが違うだろうし色々齟齬があるだろうけどあー知らねーどうせ誰も読まんじゃろファーwwwみたいなノリで。とりま、なんか気が向いたら続き書くかもだがあまり期待しないで頂けるとありがたい。以上。
好き勝手に生きて来た。
実家の手伝いに延々と付き合わされるのにうんざりして、家を、故郷を飛び出し街へ出た。
最初は楽じゃなかったが運が良かったのか才能があったのか、色んなことが出来るようになった。
お陰で好き勝手に生きられるようになって、色んな事をした。
気に食わない奴をぶっ飛ばしたり、逆に気に食わない奴にぶっ飛ばされたり。
旨いものを食って、旨いものを捕ったり、採ったり、それが高じて逆に趣味でそれを育ててみたり。
いい女を抱いて、うまい酒を飲んで、あたり一面に腹に収めた旨い物だったモノをお裾分けしてみたり。
出来ることが増えて、更に色々やろうと調子に乗ったところで、唐突に死んだ。
唐突だった、理不尽だった、折角今からさらに俺の人生楽しい事になる筈だったってーのに。
その理不尽には『嫌がらせに一発かましてやって』少しすっきりしたが、逆に言えば少ししかすっきりしてねえ。
悔しい、悔しくてたまらねえ、もっと色々やりたかった。
もっと色々とやりたい事があった。
もっと色々とやりたい事が増えた。
もっと色々とやりたい事が出来るはずだった。
だが終わった。
俺はもう死ぬ。
今までの俺の人生が、この力の入らない体から流れ出すこの血のように、零れ落ちていくように薄れていく頭の中で流れていく。
ああ、ちくしょう――
―――おお、勇なる者よ、貴方は自身の定められた器以上の事を成しました。
―――おお、素晴らしき子よ、貴方に私から出来るせめてもの餞を。
―――おお、死せる貴方に、せめて次なる生を、新しき世界を送らせてほしい。
―――おお、次なる世界で、このような理不尽のない平和な世界で、どうか安らかに。
――くそ、おかしな声が頭に響く。
俺は、ちくしょう、お、 れは―――
「ゥ、ヴェェェェエ゛ェ゛エエエエ!!」
「はい、元気な男の子ですね」
「・・・よかった」
お れは―――これは、なん、だ?