恵まれた人・Ⅴ
「よろしいですか、皆さん。しばらくは日が暮れてからの外出を控えるのですよ。自宅通いの方も同様です。速やかに帰宅し、心静かに朝を待つのです。これは警察からの要請ですからね」
修道女の忠告などどこ吹く風とばかりに、少女たちはクスクスと談笑しながら教室を出ていった。会話から察して、その足で村唯一の甘味屋へ向かった者もいたようだ。
エティエンヌは思う。彼女らはある種の天使なのかもしれないと。無知で無邪気で能天気極まるお気楽さは、いっそ天晴だ。祝福された頭をしている。
だから気づかない。気づけるはずもない。
己の日常における快不快に左右されるばかりでは、説明されたとて理解もすまい。すぐそばにいる学友の……マリア・ライミスの周囲に非日常の気配が濃厚に漂い始めているそのことを。
思い出されるのは、つい先日に受けた指令のことだ。
「勇み立て、エティエンヌ。近くお前は倒すべき敵の姿を見ることになる」
通信機の向こう側からノワ銀騎長は予告してきた。
人類の宿敵にしてロワトフェルド家の仇敵であるところのスカイウォーカーの出現を。
「我々は遂に雲上と戦うための第一歩を踏み出すのだ。その戦果を増大させるためにも、まずは我慢だぞ? 細心の注意を払って情報を収集し、用意周到に諸々を準備しなければならん」
雲上との戦争……それはまさにエティエンヌの宿願である。返答は力強いものとなった。
「うむ。騎士エティエンヌ・ロワトフェルドよ。お前はこれまで同様マリア・ライミスを側近くで護衛し、彼女とスカイウォーカーとの対話を無事に成功させるのだ。それが彼らの執着心をより強いものとし、我々の計略をより効果的で決定的なものとするだろう」
計略……敵を引き込み殲滅するための、戦争の手段。
必要なことだ。
強大な敵に対抗するためにはあらゆる手段が講じられて当たり前だ。
「決戦の時は近いぞ。万難を排し、万事つつがなくなさしめよ!」
そう、決戦だ。決戦なのだ。
ゾンビ禍より百年以上に渡って人類は常の戦時体制にある。新十字軍はスカイウォーカーと戦い、これを討ち滅ぼすためにこそ存在するのだ。
エティエンヌ・ロワトフェルドという一人の騎士もまた、そのためにこそ生きている。
そう……それだけを思い定めておけば、他には何も思い悩む必要などなかったはずなのに。
エティエンヌは目にしてしまった。
喧騒の教室の片隅で独り静かに座るマリアの姿を。他の少女らが戯れに歌った歌謡曲をそっと口ずさみ、誰と談笑することもなく誰かの談笑に耳を傾けるその寂しさを。
エティエンヌは耳にしてしまった。
寄宿舎の部屋から漏れ聞こえていたマリアのすすり泣きを。他の少女らが平和を享受しにこやかに過ごすその一方で、己の周りにいや増していく剣呑さを察し怯えるその心細さを。
彼女は知っているのだろうか。
新十字軍が彼女の安全よりも戦術計略を優先していることを。スカイウォーカーに注目され、スカイウォーカーの前に晒されようとしていることを。
きっと気づいている。彼女は聡明だから。
そしてエティエンヌもまた気づいてしまったのだ。毅然とした態度を貫くマリアの、年齢相応とでもいうべき弱さに。脆さに。儚さに。
エティエンヌは切なく吐息した。
何も知らず気づかずにいたのなら、こうも胸が騒めかなかったものをと。
天使のごとき少女たちの在り様を思う。彼女たちはマリアと共に女子修道院で過ごしているというのに何もわかっていない。マリアと出会ってそう間もないエティエンヌが察した諸々を、まるで気づく素振りがない。どこまでも軽々しく浮ついている。
それを配慮のなさ、思いやりのなさ、愛のなさというのならば。
「なるほど……天使というよりは怪物かもしれないな……」
ふと口をついて出た言葉に、疑問の言葉が返ってきた。
「え、何? 何がなるほど? ちょっと声が遠いんだよね」
「何でもない。こっちは環境が悪いんだ。放課後とかいう野放図な時間は特に」
エティエンヌは受話器を耳に当て直した。座り心地の悪い椅子にも座り直す。
この修道院には電話が一つきりで、しかもコードレスで使える子機もない。不便極まりない。
「またそんなこと言う……少しは楽しんだら?」
電話越しにもクラリスの表情が伝わってくる。いつもの呆れ顔だろう。
「無茶言うな。任務でなければ一時だっていたくないさ。こんなところ」
「任務は大事だけど、絶対に楽しんじゃいけないって話でもないのよ? 同年代女子に囲まれる機会なんて滅多にないんだし、色々と遊び心を発揮してみるとか」
「遊んでいて敵を討てるなら、そうもするさ」
「物騒な発想から離れなさいよ……あ、銃を使う遊びはやめときなさいね? 普通に責任問題になるからね? ナイフもダメ。もっと、こう、オホホウフフな遊びを教わってみたら?」
「馬鹿馬鹿しくて死にたくなるな……」
「……馬鹿言わないの。日常があってこその非日常なのよ?」
「適材適所という言葉がある。軍であれ何であれ」
「うーん……それは確かに……うーん?」
吐息し、エティエンヌは壁の絵画へ目をやった。
宗教画だ。赤い衣をまとった女性が愛とも哀とも判別の難しい表情でうつむいている。よくあるモチーフだからか、見ていると不思議なほどに心が落ち着いた。
「そうか……ああいう眺め方もあるのか」
「は? 何が?」
「いや、距離感の話さ。親子ほども年が離れていたのなら、私もこうイライラせずに済んだのもかもしれないと思ったんだ」
「ああ、そういう……アハハ」
音質は悪くとも、耳に心地よくクラリスの笑い声が聞こえた。
「大げさな逃げ口上にも聞こえるんだけど、でも、革命的な大事件だものね。親になるって」
「親になればわかる、というやつだな。私には一生かかってもわからないだろうが」
「そう? なってみればいいじゃない。親」
「無理だろう……私みたいのが親になっていいわけがない」
宗教画の中の彼女は、母親だ。キャンバスの中には描かれていないが、視線の先には我が子があどけない姿でいるに違いない。それが神であれ仏であれ関係ない。
「親は、子のために命を使う……常にも、咄嗟にも、それができる人を親というのだと思う」
目を閉じれば、あの夜のレストランが見えてくる。戦う力などなくとも、必死な形相で、兄妹を護らんとした父母の姿が。
「……頭で考えてなるものじゃないよ、親って。なればなっちゃうものなのよ、親に」
「そうか? 妙に説得力があって面白いな……そんな胸なのに」
「あ? オイこら、エティエンヌ、てめ、ちょっと離れていた間に随分と言うように……!」
自分はきっとクラリスに甘えているのだろう。
エティエンヌはそうと自覚しているから、素直に謝り、そして真情を吐露できる。
「私は親になれない……なりたくもないんだ。この命はスカイウォーカーを討つためにある。誰のためでもなく、私が、私のためにそうと決めた。子守唄よりも銃撃音、ミルクの匂いよりも硝煙と血の香り……学問の講釈よりも敵の悲鳴が必要だ。戦場が欲しいんだ」
我ながら物騒だと思い、エティエンヌは笑った。
「それでも、私は、怪物じゃない」
己の手を見る。訓練により厳めしくなった手を。
「間近で怪物と相対すれば誰にだってわかるはずだ。あいつらは人を見下せるほどに上等な化け物じゃないと。もっと慌ただしくて……狂おしい。人を恐怖させるより先に自ら恐怖しているとすら感じることもある」
腰に触れる。ベルトの内側に銃が差し込んである。
「私は違う。私はそんなじゃない。害虫を駆除するように怪物を討伐できる。スカイウォーカーだって滅ぼしてみせる。不死の背徳をもって人心を惑わし、人身を怪物へと変貌させるその大罪を、必ず、必ず償わせる。雲上カタコンペを奴らの滅亡の象徴にして……!」
バキリ、と鳴ったのは受話器だ。
「……ちょっと、何でいきなり黙るの。今の音、何なの」
「い、いや、そのだな……ここは備品も古臭いものばかりで」
「まさか、エティエンヌ……アンタ物凄く下らない理由で器物破損とかしてないわよね?」
「く、下らないとは何だ。倒すべき敵を思い、こう、握力が……」
「うわ馬鹿だ。それ馬鹿だから。うわー」
さすればヒビが入っていることがわかる。嫌な手汗が出た。
「何か不安になってきた! 護衛の方、大丈夫なのよね? 思いもよらず腕力を振るっちゃったりしてないわよね? ね?」
「う……ううむ……」
「オイこら。言っとくけど、洒落じゃすまないからね! そんなことしたら!」
「だ、大丈夫だ! 危うい場面もあったが、未遂に終わった。殴っていない」
「殴る!?」
「あ、いや……そろそろ護衛対象の様子を見てこよう。電話、切るぞ」
「マリア・ライミスが見えないところにいるの!?」
「礼拝堂の入り口は監視している! 不審者はいない!」
「……本当に大丈夫なの?」
「ああ、信じてくれ。任務である以上、そこは絶対にしくじらない。それに……」
瞬きを少し長くして、瞼の裏に浮かぶ顔を一瞥した。
「……誰だって、祈る時くらいは、煩わしさを忘れたいものだろう?」
◆◆◆
夕闇は戦火の色だ。夜が攻め寄せて戦線は地平へと後退していく。いかな雲上カタコンペとてその攻防に比べれば地表に近い。
そんな事実がエティエンヌには好ましい。
あそこには届く。あそこには攻め入れる。そう思えるからだ。
「もうすぐなんだ……もうすぐ、必ず……!」
奮い立つその心を、今は鎮めなければならない。エティエンヌは深呼吸をした。心得ているからだ。祈りの家へは靴音を高らかにして入るべきではないと。
そら……そこには静謐が層を成している。
長椅子の木目は人の手の油を浸み込ませてまろく、石の柱は重厚にして寡黙、アーチを描く天井は音を吸い上げて気高い。古びていることがそのままに敬虔さであるかのようだ。
マリアが祈っている。十字架を前に跪き、身じろぎの一つもなく沈黙している。
あれが敬虔なる在り様だろうか。それとも、あの背には別な真摯さが表れているのだろうか。どちらにせよ熱心なことだ。
馬鹿にするつもりはない。ただ、釈然としなかった。
エティエンヌは十歳の誕生日を境に礼拝を行っていない。神の存在を疑っているし、仮に実存するにしてもその所業を非難したいと考えているからだ。
なぜならば、この世界には救いがない。
空にはスカイウォーカーの在ることを許し、地にはランドウォーカーの在ることを許す。人間が怪物へと変えられることを許し、それが人を殺めることをも許す。
神の御心やいかに。
沈黙をもってしか答えない神へ何をどう祈ればいい? 思いの丈をぶちまける以外に、一体何ができる?
ふと、最後に参加したミサが思い出された。幼い記憶だ。
聖なるものを前に子供たちが列を成し、一人ずつ、今のマリアのように跪いていた。そして司祭が差し出す丸いウエハースを口で受け、丁寧に丁寧に咀嚼していた。
聖体拝領……神の子の最後の晩餐に由来する秘蹟だ。
エティエンヌはそれを後ろから見ていた。
堅信礼を受けた者しか列には並べない……大人たちが当たり前と語るそのルールが、幼心にひどく不満だった。兄の手を強く握っていた。
マリアもまた列には並べない霊名なき者であろうに……その祈りは終わらない。
待つより他にエティエンヌにできることはない。祈ることはせず、ただ息を潜める。服越しに銃へ触れ、金属の硬さを確かめた。冷たくも確固たるそれを。
さても偶然と奇跡とはよく似ている。
何の予感があったわけではなかった。エティエンヌはただそうしたかっただけのことだ。むしろ非戦闘的な行為ですらあった。拠り所を求めて銃へと手を伸ばしたのだから。
それでも……そうであっても、その行為は間違いなく最適な行動であった。
エティエンヌは見た。
西日差す礼拝堂へゆっくりと舞い降りてくる男を。
エティエンヌは見た。
その男の類稀な美貌を。背に広げた大きな翼を。輩として伴う白い鳩を。
天使か。天使なのか。
あまりにも非現実的な光景に心身は戦慄き、痺れ、震えた。
美しかった。輝かしかった。神々しかった。エティエンヌは見入り魅入られたのだ。心を幻惑され呪縛されて……しかし身体が動いた。
エティエンヌの手には鋼鉄の感触があったからだ。何も考えられないほどに混乱していながらも、無駄のない速やかな動作でもって銃を抜いたのである。
身に沁みついた動作に引きずられてか、心の奥底から闘争の本能が首をもたげてきた。
何も考えられずとも彼我の距離を目測する。銃撃に必要な戦術情報を収集する。
目標までは離れている。相対位置も悪い。エティエンヌが礼拝堂の入り口付近に控えていたのに対し、天使のごとき男はマリアのすぐそばへと降り立った。しかもマリアへと近づいていく。
「マリア、おめでとう」
男は声すら美しかった。
エティエンヌは親指で暴発防止装置を一つ解除した。
「あなたは恵まれた御方」
マリアが驚きに目を見開いている。
跪いたままの彼女に合わせてか、男もまた跪いている。
エティエンヌはグリップを握り込むことで、暴発防止装置のもう一つを解除した。
「主はあなたと共におられます」
マリアと男との距離は触れられるまでに近く、エティエンヌから二人までの距離は遠い。
銃口を突き付けたままゆっくりと間合いを詰める。
警告すべきだ。大きな声で、厳しく、鋭く。そうすることで注意を引き付けるべきだ。しかし声が出ない。出せない。喉が乾き張り付いたようになっている。
強い既視感がエティエンヌを襲っているからだ。
見たことがある、これは。聞いたことはなくとも、男が何を言うか知っていた。
これは……まさか……まさか!
「私の……お腹に……?」
マリアが自らの下腹部に触れたから、エティエンヌは既視感の正体を確信した。
受胎告知。
神の子が聖母に宿ったことを知らせる象徴的一場面だ。選ばれた乙女が性交経験を経ずして妊娠をするという、処女受胎を祝福する場面だ。
これは数多の絵画に描かれる、受胎告知そのままの光景ではないか!
夕暮れの礼拝堂に奇跡が生じたというのか。その男は大天使で、マリアは聖母だとでもいうのか。
そして二人が視線を向けるその腹には……宿ったとでもいうのか。神聖を極めた存在が。
ああ……眩い。視界の全てが白く染まっていく。
神聖さに満たされたこの場においては、争いを志す身の何と矮小で卑賤なことか。
染まらなければならない。この聖なる白さに禊ぎ、身を漂白して、己もまたこの奇跡の一部とならなければ。疾く。刹那でも早く。
銃持つ手が力萎えかけたその時、視界の手前にあり続けた黒いものが鈍く光を反射した。
スプリングフィールド・オメガ。
かつて米軍がマン・ストッピングパワーを求めて開発した強力な自動拳銃であるところのコルトガバメントをベースとした銃だ。断固たる殺傷力を発揮するハンドキャノンだ。
兄が最期の瞬間まで握り締めていたその銃が、今、エティエンヌの手の中で硬く、重い。
角ばった硬質さが断固たる戦を求めている。フル装填の重量が膺懲の一撃を欲している。
「……違う……」
知らず、エティエンヌはかぶりを振っていた。胸の奥から熱いものがこみ上げて、四肢を激しく巡っていく。
「こんなもの……認めない……」
怒りか、これは。
エティエンヌは自分が奥歯を噛み締めていることに気づいた。
「こんなものが、奇跡のはず……ないんだ……!」
力む顎から言葉を絞り出した。何としても否定したかった。
間合いは詰まっている。指は引き金にかかっている。
いつでも強力な弾丸を……対人用に設計されながらも対獣用として用いられるまでに至った十ミリオート弾を発射できる。
グリップを両手で保持し、姿勢はやや半身、長方形のリアサイトの上部中央に切り取られた隙間からフロントサイトを覗き見る。ターゲットを狙い定める。
だが、撃てない。
撃ってはならない。
ようやくと思考を始めた頭の内側で理性が警鐘を鳴らし、たぎる戦意へ冷水を浴びせかけた。
ここでスカイウォーカーへ攻撃することは許されていない。
ノワ銀騎長からの最新の指令はこの光景を……マリアとスカイウォーカーの対面をつつがなくなさしめよとある。どうして今ここで発砲することができようか。
「……不信心な。祈りの家へ銃など持ち込むとは」
ピタリ定めた照準の先で、天使のごとき優美な男が眉を顰めた。
「聖母の御前です。速やかにしまい、身を正しなさい」
その口振り。
「さあ、敬虔なるべし。憐れなる人の子よ。かかる奇跡の場へ臨席できた大慶に歓喜するのです」
その表情。その傲慢。その蔑視。
羽ばたきもせず滞空する白い鳩の、その額にある第三の目。
おぞましさに総毛立つ。
見え聞こえる存在が神なるものを標榜することの、何という忌々しさか!
もしもこの男が真実天使ならば、それは神の意思が世界に示され得ることを意味する。
認めない。認められるはずがない。
あの日、あの夜、初めての豪華なディナーを前にして十字を切った少女とその家族……ロワトフェルド家を惨劇から救わぬことが、神の意思だったなどとは!
引き金にかかった人差し指が震える。指の腹に触れる感触を急かすように伝えてくる。
先制攻撃をもって敵を討つべしと訴えてくる。
「ああ、聖なるかな! 天と地との間に結ばれた協定はこの歓喜の瞬間のためにこそ!」
撃つべきだ。ここで怨敵を撃つべきはずだ。人間ならば。
しかし撃てない。発砲が許可されていない。騎士として。
「それでは聖母、いずれお迎えに上がるその日まで、どうぞお健やかに在らせられますよう……」
前触れもなく烈風が吹いた。
視界はおろか息も吸えず、姿勢も維持できない。咄嗟に引き金から指を離した。銃口も上方へ外す。万が一にもマリアを誤射できない。
塵を受けた目の涙を払って視界を取り戻した時、エティエンヌは発見した。
呆然と座り込むマリアを。彼女の見上げる先を。
窓も、壁も、天井も、何一つ動かすことなく一人と一羽が消えたという事実を。
そして……遂に怨敵を射程距離に捉えつつも一発とて放つことなく、仇を討たず、立ち尽くしているばかりの自分自身を。
日は暮れゆく。
夜闇が礼拝堂を静々と呑み込んでいく。
幾つもの靴音と人声とがやって来て、己とマリアとを包み囲もうとも、エティエンヌはそれに反応することができなかった。抵抗せず銃を渡したことについてだけは、後になってそれを不思議に思った。
非現実的な時が、現実的な時に流されていった。
エティエンヌの任務は増援を得て継続されることとなった。