表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/14

学徒って素敵ですが貴族は嫌です


 いやー、ステラスペースめちゃ素敵でした!


 魔法・呪術・妖術のことを教えてくれて、夜はステラスペースの広いマイスペースで家族と団欒、そして一緒に就寝。


 昼間に家に帰る家族は近所や親戚からの突撃で大変だったみたいだけど、当の本人がステラスペースに確保されているので、どうもできず、こっちはのほほんとお勉強すればいいだけで、ホント楽!


 それが15才になるやいなや貴族に処せられてだよ?

 妖術も使えないのに”名読みの妖女”の称号を戴いて。頂きたくなかったよ・・・・・・。

 そもそも”ようじょ”って何だ、妖女って。


 一気に上流階級入りして、ポンと王都の端に豪邸与えられて、しかも、魔法使い<呪術士<妖術師の順にレアになるのに、その妖術師の中でも最レアらしい”名読み”。


 妖術どころか魔法も使えないのに嫌だと固辞したのに誰も聞いてくれなかった。

 むしろ謙遜と取られて株が上がる始末。まだ幼くていらっしゃるのに……! と感動の嵐。

 

 余談ですが、ここら辺からこの国の国民性に大いに疑問を抱きました。


 実家の周りはいい人ばかりだなぁと思ってたんですよ。


 例えばお金が多少足りなくても売ってくれるとか、落し物をしたら瞬殺で拾って貰えるとか、小腹空いたなぁと口走ったら道行く人々が飴やらクッキーやらパンやらくれるとか。あ、いえ、そのパンは売り物だと思うので、差し出さないで下さいみたいな。


 私だけにではなく、町全体がそんな感じだったので気にしていなかったんだけど、王都、むしろ王城内もそうとか国としてどうなんだろうと国民性というか国政に疑問を感じた。


 つい先日は、大臣・文官チームが王城内の食堂でご飯食べながら財務処理してるのを見て眩暈がした。

 忙しくて食事をとる時間がないから食堂で仕事しよーぜ! になったらしい。

 ちらっと見ただけでも国家予算振分予定とか、貴族領地の本年の運営状況表みたいな文字が躍ってた。

 その横に、美味しいレストラン感覚で一般人がご飯食べてる。

 むしろ「お疲れですか?」とか言って、甘味を差入れしてる。しかし初対面。


 え? その一般人が実は隣国のスパイとかだったらどうすんの?

 そうでなくとも自分とこの商売のネタ拾いに来てるとかもアリアリだよね??


 まじで、大臣・文官チームがパルプンテ喰らってるのかと思ったわ。

 そんな魔法も術もないと知った時の私の安堵と驚嘆を共有するすべが切実に欲しい。


 いつか侵略とかで乗っ取られやしないかとヒヤヒヤしてるのはこの国で私(もうすぐ20才)だけじゃないかと非常に心配している。


 まぁそんな感じで国家機密なんて流出しまくってるだろうし、あちこちおかしすぎてツッコミが追いつかない国なんです。


 優しいとか、善い人とか、のほほんとか、まったりとか、そんなちゃちな言葉で説明しきれないふんわりぽわぽわした国民性なんだ。


 他国とくっ付きまくっているので、せめて国防と外交だけは大丈夫だと信じたい。


 とくかにアレですよ、あれ。他人の神聖名が英語に聞こえて、ヘタな発音でオウム返しできるだけの一般人なんで。

 この国が「全体的に人が善すぎて国として大丈夫か?」と心配するだけで悪いことは何もしてない一般人なんで、屋敷に帰っていいですか?



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ