昔を思い出してみます
思い返せば幼少期、6歳の時に従兄弟の名前を呼んでしまったのがマズかった。
父の妹さんが、初子さんを連れてウチに来たんだけど、叔母さんはその子をやたら流暢な発音で「ice-monster」って呼んでたので、こちとら子供だから発音下手でもいいだろうと安易に考えて「アイスモンスター君こっちで遊ぼう!」って言っちゃったのよね。
実際可愛かったし。まだアイス君は自称「1ちゃい!」のくるくるヘアの天使だったし。
そしたら周りの人間が全員固まっちゃって。
私はのん気に、ついに私にも魔法が使えるように! しかも時留め!! とか有頂天に浮かれていたのです。
直後のとんでもなくパニくった悲鳴というか叫びの不協和音にやられて軽く寝込んだのはいい思い出。
その後は、下流寄り中流階級、つまりちょっと裕福な平民の我が家に魔法使いは来るわ、呪術士は来るわ、挙句の果てに妖術師までお出ましになって近所を巻き込んでのパニっく増量祭り。
どうやら、魔法使い・呪術士・妖術師の名前って普通には発音できないみたいなのよね。
神聖名と呼ばれていて、実の父母と本人は発音できるけど、他人はピー音にしか聞こえないらしい。
通称みたいなのを付けようとしても上手く発音できなくて、結局○○家の次男みたいな味気ない呼び方になってしまうとか。
これを唯一解消できるのが”名読み”で、名読みが読んだ名だと、他人でも発音できるんだってさ。
まぁ、そういうことで、あれよあれよという間に私はステラスペースという訓練所みたいな所に回収されて育てられました。