とある少女の最悪な日々
ちょっと、シリアス入ります。
読まなくてもok!
私が住んでいたのは、市営住宅で少し古ぼけているけど、両親と弟だけの四人暮らしには別に狭くなく。十分な広さがあった。
朝から、お母さんに「行ってきます」っといって学校に向かって歩いていく姿をお母さんは、「はいはい。いってらっしゃい」っと言いながら姿が消えるまで見送ってくれていた。
学校が終わると、友達のともちゃんと別れて、住宅地を一人トボトボ歩いていたはずだった。
後ろからランドセルを突き飛ばす様な衝撃を感じて、倒れこむと、何故か地面が凹んでいる様な感覚にとらわれながら、いつまでもつかない地面にそのまま気を失うまでは。
気が着いたのは、たぶんそれから少ししてだと思う。
知らない森の中に倒れていた。
誰かにここまで運ばれたのだろうか。いろんな想像が不安が頭をよぎったけれど、逃げなきゃそう思った。だって、気を失う前に突き飛ばされたってことは、誰かがいたってことだし、もしかしたら、気を失っているのを死んだと勘違いして埋めにここまで運んできたのかもしれない。
そう思ったら、行動は早かったひたすら走った。途中で見たこともない鳥を見た気がしたが、気のせいだと思った。
山で遭難したら山を登る方が探してもらえる。授業中先生がいつもよくわからない下さない話をいつも、余った時間していたが、ここで役に立つとは思わなかった。
とにかく必死で山を登った。
途中で喉が渇いて飲み水がないことに気づいたので、たまたま見つけた湧き水をランドセルに入れていた水筒で飲み水だけは確保した。
だいぶ走ったが、距離は開けただろうか?
少し、口を潤し落ち付きを取り戻した。
背負っていたランドセルは、慌て逃げたせいで枝などで傷ついている。
走ってきたものの大人と子供では、歩幅も移動速度も違う気づいたなら追いかけてもう探し回って追いついてきてもおかしくないが、こないということは、巻くことが出来たのだろうか。
だけど、見渡す限り木しかないここは、どこだろうか?
闇雲に上を目指して走ってしまったが、あまりにも雑草としすぎていた。
自分の住む町の近くには山もあったが、人の手が入っていたのだろうこんなにも日が入らない暗い森は初めてだった。
もう夜なのかと思ったがそれも違うらしい。
気味が悪い。はやくこんな所から出てしまいたい。
誰かが探してくれているだろうか?いつもの時間に帰って来なければきっとお母さんが、警察に電話して、きっと私を見つけてくれる。
たけど、もう1人の私が言う。
「はたして、そうだろうか?」ここは山だ。山ということは、車かなんかで運ばれたのだ。私がここにいるってことがわかるだろうか。
わかったとしても、きっと、もっと時間がかかるはず。
だから・・・
それまで生きていなきゃ。
薄っすらと、日が落ちていくのを見ながら、木にもたれかかると、周りを見渡した。
安堵か不安か。身体の震えが止まらない。
ガタガタ震える体を抑えて、夜を迎えた。
いつ寝たのか分からない。だけど、次に目を開けた時。まだ森の中だった。木のくぼみに知らない間にはまっていたらしく。
やっぱり知らない場所でがっかりした。
もう一度寝たら、夢が冷めるんじゃないとかと、何度目かの瞼を閉じた時。遠くから何かがかけて来る音がする。
怖くてゆっくり体を窪みに隠しゆっくり顔を上げる。
そこには、今まで見たこともない不思議な生物がいた。
その姿は、鷲の様に鋭い嘴が付いており、脚も鳥の様な尖った3つの鉤爪があり鳥の翼もある。
・・・なのに脚が4本もあるのだ。余分なはずの胴体は、猫の様にしなやかな体をしていて尻尾まである。
言葉は出なかった。
それは、駆けてきた生物は別だったからだ。
その駆けてきた生物は、馬のようなものだった。
そう、馬のようなものだった。何故過去系かというと、馬は、凄いスピードで走っていた。何故こんな森の中をそんなスピードで走るのかそれは、上にさっき言った生物がいるからだ。
そして、いきなり馬が、鳴いたと思った瞬間上から凄い勢いで馬が飛んだ。
本当に飛んだわけでは、ない。
持ち上げられたのだ。その小さな子供から見ては巨大な体を鷲掴みにしたその生物は、木々を避け木々の空いた隙間から上空へと巨体を抱えたまま急上昇することしばらく。
バキバキバキッと凄い音がしたかと思うと、馬が上空から落ちて来た。
馬は、一鳴きすると、バタリと横たわりピクリとも動かなくなった。
ここまで説明すれば、わかるだろう。そう馬だったものは、今は食いちぎられ、バリバリと食べられている。
あの馬は、この鳥の様な生物から逃げていたのだ。
怖くて目を閉じた。しかし、音は消せない。
骨や肉を噛み砕く音が耳に入る。
震えが止まらない。なんなのだ。
日本にこんな巨大な野生の馬がいるのだろうか?こんな生物が住んでいただろうか?
幼い少女には、そんな知識などあるはずはなかった。
ただここは、自分が知る住んでいた場所とは程遠い場所なのだと、頭の片隅に追いやっていたあのよくわからない地面がない感覚を思い出し理解したくない頭を拒否しながら理解した。
もう、もしかしたら助けは来ないのだと。
そして・・・このよくわからない生物に食べられるのだと。
目を開くと、あらかた食べ終わったのか。あの生物は、翼を広げ身体を嘴で手入れをしていたが、それが終わると、不意に顔を上げまっすぐこっちを見つめていた。
目があったのだ。目があっても目をそらせなかった。逸らした瞬間食べられてしまう様な気がしたからだ。
見つめ合うこと。数十秒だが、短いが一生分の走馬灯が見えるかの様に頭の中を駆け巡り何時間にも、何日にも感じられた。
そんな時間を経て目は、逸らされた。
『クオオオオオオォォォーー』
それは、何故か雄叫びをあげると、まるで駆けるように翼を広げ飛翔していった。
それを呆然としながら見送ると、ゆっくり外に出た。
安心したのかお腹が鳴る。
目の前には、肉がある。だけど、食べる気にはなれなかった。
さっきまで生きていたものが、目の前でバリバリと食べられるのだ。
恐怖と気持ち悪さで吐きたい気持ちだったが、吐きたくとも吐くものもない。
彼女はまた窪みに戻った。
意外にこの窪み入り口は、分かりずらいし、狭いが中は空洞になっていた。
それに木1本1本この森の木は大きくこの木は、一際大きかった。
今小さい自分が住むのには、ぴったりなのかもしれない。
ランドセルから、学校にいつも持って行っていた大きめのタオルを取り出すと、枯葉を掻き集めフカフカになった地面にタオルを敷きベットにして寝転がった。
動くとお腹がすくし、寂しい。
あんな生物がいるのだ。人は、いるのだろうか。
人っ子一人見ていないけど、木の上から見渡せば村くらい見えるかもしれない。
その日一日は、疲れていたのか、横になるとすぐに寝てしまった。
この話続きは今度です。
次は、王女様が入ります。




