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あの夏の景色  作者: 伊歩
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第五章 再スタートを

屋上。


空は晴れていたけど、屋上のコンクリートには雪が残っていた。


内履きのまま、雪を踏む。


「直樹?どうしたの?」


「柚乃はさ、まだ俺のこと好き?」


「え・・・・?」


「いや、軽く分かれてすんごく勝手だけど、


 まだ、好きでいてくれたらいいなって。」


「直樹・・・?」


「俺、柚乃のこと好き。でもあの時別れたのは後悔してない。」


「どういうこと?」


「あの時、柚乃傷ついてた。俺のこと信じてなかった。」


確かにその通りだった


あの時の直樹の言葉を信用することはできなかった。


「でも、俺気づけた。時間かけて考えたら、俺にとって一番大事なのは柚乃。」


大事だって、言われた。


嬉しかった。とてつもなく。


あんな別れ方をしてしまった。


それも全部私のせいで。


なのに直樹は、今、私が大事だって、そういってくれた。


「直樹・・・・」


「柚乃、やりなおそう」


「うん」


終わった私たちの空っぽの関係。


これから、また、私たちは2人で道を歩く。


辛いこと、悲しいこと、乗り越えなきゃいけないことは


きっと山ほどある。


でも楽しいこととか嬉しいことが


それを超えるほどあるはず。


そう信じることが、1番大切な一歩な気がした。


「直樹!」


「ん?」


「大好きだよ?」


「俺も」


2人で笑えた。



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