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Blood type V  作者: ROM
11/19

存在しない名前


ここでは登場人物のプロフィール等を公開していきます


今回は主人公の『赤嶺 太一』君です


本名:赤嶺 太一

年齢:17才

誕生日:5月7日

血液型:?

身長:177cm

体重:58kg

趣味、特技:サッカー

好きなもの:友達

嫌いなもの:虫全般


いたって普通の高校生、学力も運動神経もそこそこで目立つタイプではないが、友達思いで協調性が高く、学校の行事ではクラスの代表に選ばれる事も多く、サッカー部では二年生のキャプテンでもある




そっと封を開けて中の物を取り出す




彼女の事だ、また意味不明なオカルト話の事が書いている気がしてならない、もとよりあまり期待はしてないが


少しでも友人達が消えた事に繋がる事が見つけられたら、それでいい



中からは三枚の書類が出てきた


早速、目を通してみよう




一枚目の紙には『従業員リスト』と見出しが書かれていて、何人かの名前がずらりと並んでいる、もちろん白石さんの名前もそこには書かれていた


「違う……」


俺が知りたいのはそんな事じゃない


二枚目は新聞記事の切り出し、内容は三年前の行方不明事件のものだ


そういえば三年前の事件と吸血鬼を結びつける鍵とか何とか言っていた気がする、一見何の関係もなさそうだが……




《修学旅行生集団失踪事件》


2008年8月25日 時刻未明


東京都白谷市内に店舗を構えるホテル「スクエアガーデン」で修学旅行で訪れていた高校一年生29人が失踪するという前代未聞の事件が起きた


同行していた教員らの供述によると、翌日26日午前7時に朝食の時間になっても現れないA組の生徒を捜索するが、ホテル内では発見できず警察に連絡、範囲を白谷市全域に広げ捜索するが未だに誰一人見つかっていない


また警察の見解によると誘拐等の線は薄く自発的に失踪した可能性が高いとの事



「……」



大体は白石さんから聞いた話と同じ、ホテルの名前が変わったくらいだ




この新聞記事が封入されてるという事は……


まさか友人達は失踪したと言いたいのか?


確かに今、友人達を誰も見つけられないし連絡さえとれない


しかも偶然にも今日は同じ8月25日





大きな不安が俺を包み込み、身体中の熱を奪っていく





……大丈夫だ、きっと皆は失踪なんてしてない、それにこれだけ人がいるんだ絶対に誰かが見ている筈だ


こんな時こそ気持ちを強く持たないと不安に飲み込まれる、


大丈夫だ、ポジティブに考えろ




最後に三枚目




そこには一枚目の時の様に知らない名前が幾つか並んでいる、それらは六つのグルーブに分けられていて各グルーブに連続する三桁の数字が書かれている



恐らくこれは部屋割りだ、三桁の数字は部屋の番号の事だろう


下の項には時間別のスケジュールが載っている


スケジュールの内容から考えて、これは…修学旅行の……日程表…?


もしやと思いさっきの新聞記事を見直すと




「やっぱりそうだ!」





この日程表に書いてある学校名、三年前に消えた高校生達の学校と一緒だ


しかし更に驚く事に気付く





え…これって……まさか…





部屋割りの項目に唯一知っている名前があった……






「……白石 希」






三年前に消えた高校生の一人に彼女の名前があった


ホテル従業員のリストに書かれている年齢から三年前になると確かに高校一年生という事になる



偶然か?たまたま同姓同名、同世代の別の人間なのか?






たくさんの情報が頭の中を飛び交い、整理する事ができない


誰も発見されてない筈なのに、彼女はこのホテルに存在している、俺と会話も交わしている




この三年間、世間に知られることなく生きてきたという事なのか?


何故だ?どうして彼女だけ存在する?


考えれば考える程、疑問は大きくなっていく







結局、友人達に繋がる情報は得る事はできなかった


彼女が言う吸血鬼との繋がりも不明のまま


新たな謎だけが残った




だが本人に会えばわかる筈だ


三年前の事件の真相も


友人達の行方も




そして何より彼女の事を――





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