表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

10年後

僕は、10年経って大人になった。

勇者になる夢なんて、とっくの昔に諦めて今は普通のサラリーマンとして働いている。

そして、あいつ……名前を思い出すことはできないが、昔勇者になろうと約束したあいつは、もう連絡も取っていない。

どこで何をしているかなんて興味も無い。

でもきっとあいつのことだから、どこかで人の為になる様な仕事をしているんだろう。それこそ、医者みたいな。

でも、僕にはもう関係ない。だって―――

僕は今、とあるアパートの屋上にいる。

ここから飛び降りるつもりだ。

そうすれば全て終わる。

後悔がないと言ったら嘘になるが、後悔したところで何も変わらない。

柵を乗り越え、あと一歩で落ちる所まで来た。

『ピロン』

びっくりした。スマホの通知が鳴ったのか。

最後に送られてきたメッセージだ。見るくらいするか。

メッセージアプリを開いて、僕はさらに驚く。

あいつからのメッセージが送られてきたのだ。

宛先にあいつの名前が書いてあった訳では無いが直感的に分かった。

僕はメッセージを見る。

『久しぶりに一緒に遊ぼうぜ』

たった、それだけ。


それだけで、僕は死ぬ決心が揺らいでしまった。

あいつに負けたくない。何が負けているのか、何に負けたくないのか、分からない。分からないけど負けたくなかった。

もしかすると、あいつは今僕が自殺する事を見越してメッセージを送ったのかもしれない。

昔からこういう事に関しては勘が良かったからな。

僕は今更何を思っているんだろう。

だが、今ここで自殺しなくともまた今度すれば良い。

僕はあいつにメッセージを返した。

『…―――…』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ