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境界の娘 ~人ならざるものと生きていくのも楽じゃないけど、それなりに楽しくやっています~  作者: 狐のボタン


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力の源




昨夜の失態は一旦横に置いておいて。

「子狐丸、もしかして私の力が強くなるのってキャパを超えた妖力のせいじゃない?」

「あ!! そっか、僕の妖力が瑠璃の中に…」

「ストップ。詳しく言わなくていいから」

入り切らない分は徐々に抜けていくけど、毎日毎日朝には一杯で…って何を言わせるか!


午後に奈子さんと腕相撲した時には通常に戻ってたのも納得。

理由がわかれば納得だし、ホッとした。原因不明の力ほど怖いものはないから。

力…?


「ねえ子狐丸、私達大切な事忘れてない?」

「仕事ならもうすぐ奈子が迎えに来ると思うよ」

「ちっがう! 私は結局なんの力に目覚めたの?一時だけ怪力になるとかそんなんじゃなくて! 九城のちからの話!」

「それならもう使いこなしてるよ」

「はい!?」

「街で仕事をしてても妖怪と対等に接して、会話もして、瑠璃の近くでトラブルも一切ないよね?」

「うん。でもそれって仕事始めた最初からだよ? あ、でも最初の頃は少しトラブルはあったかも」

「瑠璃は自力で乗り越えたんだよ」

「じゃあ子狐丸としなくても…」

「うん。使いこなしてた」

なんてこったい。 でも子狐丸にあげたことを後悔してはないし…。いいけど…。


「妖力に関しては?それは子狐丸とこうなってからよね?」

「そっちは基本、戦いに使うものだから。普段は温存していればいいよ。ただ、瑠璃はあくまでも人だから、放置しているといずれまた妖力は限りなくゼロになってしまう」

「つまり妖力を補給するためには…」

「うんっ」

いい笑顔で頷かないで…。


「もう一つ、妖怪と人との間に子供を作る方法は九城家当主しか使えない秘術って聞いたけど、何か知ってる?」

「うん。もしかして欲しいの?」

「…まぁいずれはね。今はまだ早いよ、もう少しJKでいさせて。方法を知りたいだけ」

「御酒に瑠璃の妖力を注ぐだけ」

「…待って」

子狐丸の妖力って、つまりアレよね?じゃあ女の私は?

いくつか想像してしまったけど口にしたくない。


「ちなみに私が妖力を注ぐ方法は?」

「こう、御酒を注いだコップを持って、えいっ! って」

「………」

「どうしたの?」

えいっ! ってなによ!?私のおかしな想像は全部間違いだった上に、えいっ! って…。


「ごめん、もう一度説明してくれる?」

「御酒を注いだコップを持って…」

「持って?」

「えいっ! と」

「その、えいっ! ってなにをしてるの!?」

「妖力注いでる」

「どうやって!」

「えいっ! って」

話にならねーです。


「えいってやって何が起きてるのよ…」

「妖力を注ぐって思えばいい。えいってやるのはなにかしたって見せるためのものだし」

「じゃあ、えいっ! は要らないじゃない」

「気持ちの問題。 なにかしたって目に見えた方が見てる側も納得する」

なるほどね。単に持ったコップに妖力込めましたーと言っても信憑性にかけると…。

だったら初めからそう言ってよ…。じゃあ別にえいっ! じゃなくてもいい訳だね。


「瑠璃ちゃん迎えに来たでー!」

「あ、奈子さん! 腕相撲しましょう!」

「懲りひんやっちゃなー。ええよ。また負けて泣くんはなしやで?」

「はいっ!」


結果は私の圧勝。朝の私は強いのです!



「嘘や…。今のはあれや。加減してもうてん! もっかいや!」

「いいですよ」


二回目も私の圧勝!


「なんなん…。非力な瑠璃ちゃんが…」

「これ、朝だけなんです。徐々に元に戻ります」

「なんでや!」

言いにくいけど、今更奈子さんに恥ずかしがってても仕方ないし、説明…。



「なるほどなぁ…。 オモロイなそれ! じゃあ今は瑠璃ちゃんの中に…」

そう言いつつ視線を下げる奈子さん。

「やめてください!!」

「ようさん貰ろとるようで…ええなぁ?」

「いいんですか?今なら奈子さんに勝てるんですよ?私でも」

「ぼ、暴力はあかんで…?な? からかったんは謝るから」

「冗談です。恩人でもある奈子さんにそんなことしません。でもからかうのは程々にしてくださいね?」

「ははっ、せやな! ほな仕事行こか!」

「はいっ!」



ーーーー

ーー


〜そんなこんなで数日後〜


モールとの境界が開いている間中忙しかったけど、お陰で服とか食品と交換するための銀の石も貯める事ができた。

そして、今日は境界の閉じる日。

だれでもタイマーで残り時間が確認できるから無茶する人もなく、無事に境界は閉じ、私の役目も一旦お終い。


「一週間ご苦労やったねー」

「奈子さんこそ。毎日ありがとうございました」

「ええって。可愛い妹分の為やからな。それにうちも儲けさせてもらったから」

「奈子さんのところもおおきな家を建ててるんでしたっけ」

「せや。瑠璃ちゃんのおかげで使えそうなもんいっぱいあるし、ダンナも張り切ってんで」

「完成したら遊びに行ってもいいですか?」

「当たり前や! 子狐丸も連れてきたらええよ。 あ、でもうちでやるんはなしやで?」

「しません!!」

そんなはしたない事…。


「今日からしばらくは休みやし、ゆっくりするとええよ。忙しかったからな」

「そうですね」

と言っても家にいたら休ませてもらえるかは謎だけど…。子狐丸も私が休みなら休むって言ってたし。


それに、私はそろそろ確認しなくてはいけない事もある。

朝なら戦うことも出来るし、妖怪達とも対等に接してもらえるくらいにはなった。

今ならあちらに帰っても何かできるかもしれない。本来その為にこちらへ来たのだから…。














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