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こうして無事にぶらり旅を再開出来たシジマ家御一行ですが、
案の定、行き先未定。
ってなわけで今は、街道をあてどなく歩いておりますよ。
皆さん、どこかオススメの場所とか、あります?
「リグラルト国内でしたら、一番の大都市は王都リグラート」
「リグラルト国内の混乱で王家が権勢を失い、一時は居着いた荒くれ冒険者や恐い傭兵団が闊歩する危険な場所だったそうですが、混乱が収まった今では活気ある城下街として栄えているそうです」
「ただ、権力を失った没落貴族が、裏でよからぬことをしているという噂も……」
あー、まさに異世界モノ定番ですね。
厄介なお貴族さまとの揉めごとイベント。
いえ、そんなのには絶対に近付きたくないのですが。
「国外でしたら、北は魔導国家群、東はクルゼス王国、南西にはアルセリア王国、ですね」
「それぞれに特色豊かな名物料理で有名ですので、どこかひとつと言われると……」
ツェリアさんらしさ溢れる、可愛いらしい優柔不断ですね。
『地方乙女も特色豊か!』
えーと、チミコさんが求めている乙女の豊かさって、
いつもご休憩してる部位のことですよね。
いえ、もちろん俺も嫌いではないのですが……
キュピーン
……おっと。
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何でしょね、いま確かに刺すような鋭い気配が。
本当に、ほんの一瞬でしたが。
『私も感じた!』
チミコさんも、ですか。
「私は、特には……」
ツェリアさんは感じなかった、と。
ふむ……
間違い無く、これまでとはレベルの違う監視者が、いる。
俺たちの気配探知には一切引っかからない、異常なほどの手練れ。
ただし、完璧ってわけじゃなく、
時々ほんの少しだけ気配を漏らすのは何故……
『えーと……いっぱい考えてたら、知恵熱ムラムラ』
あらら、ふらふらですね、チミコさん。
早くいつもの休憩場所で休んでくださいな。
ふらふら、すぽん、むにゅり
『ふぃー、疲れた時はこれに限りますな……』
おっさんかよ。
まあ確かに、ナニモノだろうとツェリアさんのお胸の魅力には抗えないのです。
いわんや ヤツタカ シジマに おいてをや。
キュピーン
……おっと。