表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

くにのはじまり

 昔々のお話です。


 まだ世界に国がなかった頃、争いと不毛に苦しむ兄妹の元に一柱の神が降り立ちました。


 優しく誠実で信心深い兄妹は少ない実りの中、己の糧を割いて、その神をそれはそれはもてなしました。


 そのもてなしをたいそう喜んだ神は護国と豊穣の加護を与え、自分をもてなした兄妹へこう告げたのです。




「国を作りなさい。

 善き国となれば争いと不毛は減ることだろう。

 善き国は善き人民から。

 そなたらのように善き心の者がいる限り、神の加護は衰えまい。

 毎年、私の御使いを遣わせるので、その真心をもってもてなしてほしい。

 神へのもてなしは豊穣となり、役目を果たす人民の誠意は護国として、国へと還るだろう」




 そうして国が生まれ、神をもてなした兄は人民をまとめ、人々を導く凛々しき王になりました。


 そして妹の元には毎年、主神の御使いが代わる代わるに訪れ、主神の御使いはいつしか歳神と呼ばれるようになり、兄妹の死後、歳神へのご奉仕は主神の選びし暦姫の役目として今尚、続いているのです――



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ