なんで①が読めないのよ? 漢字コード版
以下は、雑誌ASCIIやSFマガジン、テレビ、SF作家の本
(新井素子、小松左京、筒井康隆など)
の後書きや座談会で知った記憶モードの雑学です。
記憶モードなので、若干、データに誤りがあると思われます。
資料をあたりたいんですが、なかなか見つからなくてね。
まあ、エッセイでちょこっと書く程度ならいいでしょう。
見切り発車で行きます。
☆漢字コード
パソコンが出始めた同時期に、ワープロが出てきました。
日本語用のタイプライター。有名なのは、富士通の「オアシス」。
なんで有名かっていうと、このオアシスが、日本語変換 (同音異義語も含める)
を、実現したからです。
そこに至るまでの道筋は、苦労が多かったようです。
☆山とある漢字にひとつひとつコードを付ける
ワープロは機械なので、漢字がどういう意味なのかは理解できません。
暗記させたいけど、どうやって機械に覚えさせるか、人間も苦労しました。
特に日本の場合は、3種類 (ひらがな カタカナ 漢字) 字種がありますから、
それをワープロに認識させるのが一苦労。
文節をどうするか。
変換を、どのように実現するか。
日本政府は、工業規格(JIS)で漢字にひとつひとつ、番号を付けました。
変換について富士通が出した答えは、『親指シフト』 でした。
キーボード入力に「漢字変換」のためのキーボードをつけ、
親指でそれを叩くことで、漢字に変換させたんですね。
そのために漢字コードが使われたのは、言うまでもありません。
☆漢字コードとは何か
これは、JISが決めた漢字のコードで、いまもパソコンの基本的なコード(番号/記号)になってます。
ただ、この漢字コードによる漢字、日本作家協会には不評でした。
「森鴎外の鴎の字、本来のとちゃうやん!」
とか、
「常用漢字以外はどうするのさ!」
という問題なんかが持ち上がってくるんですねえ。
「工業の連中に、芸術がわかるか!」
とケンカになったりしました。
ひとつひとつ漢字コードと漢字を組み合わせて、なんとかパソコン同士で通じるようにしたものの、
まだまだ不備は残されているということです。
☆名作をさかのぼって読みたいとき
青空文庫などで、ときどき、外字が指摘されている名作があったりします。
つまり、当用・常用漢字以外の漢字が使われてますよって意味。
外国では、400年前の作品も楽々と読めるそうですが、
日本では、たった100年前の作品がまともに読めない。
文化が破壊されたと怒っている芸術家もいるようです。
過去の作家がなぜ、その文字を選んだのか、
パソコンには理解できないのがすべての原因。
すぐには解消できないでしょう。
みなさんも、♡(はあと)など、文字化けする記号は
対応していないパソコンもありますんで、
気をつけてね。




