恋愛
<恋愛>
プールを飛び出した華は、そこから程近いコンビニエンスストアにいた。そこの外壁に寄りかかると、一人携帯電話をいじり始める。そして、また歩き始めると近くにある公園へと足を運んだ。すると、そこには若い男性が1人・・・・・・
男「華!!」
気づいて近寄るこの男性。男性というにはまだ若すぎる学生服を着た高校生だ。茶色い髪から感じ取れる遊びなれた風貌。しかし、まだまだ幼さが残る爽やかな男の子だ。
近づいてくるその男をその場で待つ事無く、華もその男に駆け寄っていった。
男「今日は?練習ないの?」
明らかに華が水泳の選手コースで泳いでいる事を知っている男の発言。
華「・・・・・・抜け出してきちゃった。会いたいから・・・・・」
練習の時とはまったく違う女の子らしい態度を見せる華。そんな2人のやり取りから、2人の関係が恋愛関係にあるという事が見て取れた。
華「今日は、いつもより長く一緒に入れるよっ。」
彼氏はそんな華の台詞に嬉しい顔を見せるが、少し心配になったのか、両肩を握り締め問い詰めた。
男「水泳は?何かあったのか?」
華「うん・・・・・・仲間と・・・・けんかしちゃった・・・・」
彼氏の前では素直さを見せる華。
練習がうまく行かない日々。
妹にも負ける水泳。
結果の出せないレース。
そんな全てのわだかまりを、この彼氏の存在でバランスをとっていたのだろう。華にとって、彼氏の存在は無くては成らないものになっていた。
男「もし・・・・・・もし水泳が嫌になったのなら、やめてもいいんだよ。俺、ずっとそばにいてあげるから!」
その言葉に、顔を強張らせ心を揺らがせる華。そして、彼氏の胸元に頭を添えると静かに答えた。
華「ありがと・・・・・・」
男は、静かに華を覆うように抱きしめた。




