対処法
<対処法>
木島「あ~あ・・・・!大久保さんと問題起こすなんて・・・・もうどうしようもないな!昭和の堅物だから、あの人は!今更、『平成を理解しろ!』なんて言っても、無理な話だよ!!」
スタッフルームであざ笑うような言い方をする木島が晴人を馬鹿にする。それでも的を得すぎているその発言に、晴人は押し黙り自分の机に座りうつむいた。
木島「今回はさすがにうまくは行かないぞ!大久保さんは、あの道春のお母さんをより厳格にしたようなクレーマーだからな!」
木島は、そう言いながら晴人の肩をポンポンっと軽く叩いた。
彩香「明日も・・・・同じですかね・・・・・・」
今日だけで済めば、まだたいした事態にはならないで収まってくれるだろう。これと同じ状況が毎日続けば、きっともっとひどい衝突になってしまう。それを予想しての彩香の呟きだった。
木島「さぁ水元!!どーやって、あの堅物に『平成』を理解させるのかね。」
顔を晴人に近づけ、ゲームをおもしろがる子供のようなトーンで言う木島。
近づける顔に目を向けた晴人は、より強い眼差しで答える。
晴人「大久保さんに理解させる事はしません。まずは、自分のやり方で選手達にわからせます。それでも、選手達が理解できなかったら・・・・・・」
木島「・・・・・できなかったら??」
独特の間で次の言葉の重さを感じさせる晴人。強い眼差しに強い心情を込めると、その口をゆっくりと開いた。
晴人「・・・・・・・大久保さんのやり方で、選手達に理解をさせますよ。」
それを聞いた木島は、『んっ?』といった意味不明を感じる不思議な表情を作る。そんな木島を無視して腫人は席を立ち、何もなかったかのように淡々と自分の仕事を始めた。




