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【もう出ねぇ! 五・七・五の! 在庫がねぇ!】第19話 学祭バトルレボリューション その19

「花屋敷、お前勝ちたいのか?」


「勝ちたいです」


 二日目に入ってからいいところナシの花屋敷さん相手にハイジさんが問答。


「本当に勝ちてぇのかよおいコラ。なんだコラタココラ」


「勝ちたいです!」


「なんだお前飲むなよ吐いた言葉コラおい、噛みつきてぇのか噛みつきたくねぇのかコラ」


「なんなんですか! 早く次やりましょう! 次はわたしがアドバンテージですよね!?」


「……」


 聞いておいてからの“TOTSUGI(トツギ)”!


「シャモッ!」


 メガバシャーモがタイムアウトを要求。花屋敷チームが円陣を組み作戦会議。


「……学祭のミスコンが時間内でできるところまでって本当ですか?」


「……」


 “TOTSUGI”で回答。


「もう残り時間が少ないってことですね!? 自分で仕切れってことですね!? 時間稼ぎはさせません!」


 マジでハイジさん、アンタ変わっちまったよ。そこまでクズじゃなかったろ? 花屋敷が泡を食って学祭参加のメンバーを見渡す。


<リーベルトチーム>

①良崎・リーベルト・アンナ (22歳)

見た目:5 頭脳:2 体力:2 根性:2 運:4


②マスカラスマン (22歳)

見た目:?→3(素顔) 頭脳:3 体力:4 根性:5 運:2


③小林桜 (XX歳)

見た目:2 頭脳:4 体力:2 根性:3 運:3


④円谷栄治 (26歳)

見た目:5 頭脳:5 体力:2 根性:5 運:3


<雨宮チーム>

①雨宮栞菜 (20歳)

見た目:5 頭脳:3 体力:4 根性:4 運:0.1


②星野憂 (20歳)

見た目:3 頭脳:5 体力:1 根性:2 運:4


③桜井玲 (20歳)

見た目:3 頭脳:4 体力:4 根性:4 運:3


④円谷英雄 (51歳)

見た目:4 頭脳:5 体力:5 根性:5 運:4


<水原チーム>

①水原銀子 (23歳)

見た目:4 頭脳:3 体力:2 根性:4 運:1


②陣内一葉 (XX歳)

見た目:5 頭脳:4 体力:4 根性:2 運:5


③村上千穂 (20歳)

見た目:3 頭脳:2 体力:5 根性:5 運:2


「えー、あそこの大きな木まで約100m! ダッシュ競走します! セコンドはナシで!」


第10ラウンド “100mダッシュ”


 早期決着型の競技で回転率を上げに来た。それに、このメンバーなら運動は花屋敷有利! 雨宮さんが競合相手になるが、雨宮さんは唯一のスカート。勝算あり!


「スタート!」


 はい地味。


着順

1位 花屋敷

2位 雨宮

3位 リーベルト

4位 水原


総合成績

1位 花屋敷 -24p

2位 リーベルト -22p

3位 雨宮 -21p

4位 水原 -17p


「抜かれた!」


「しかも裏ルールがバレた! 時間を稼がれるぞ!」


 ドォーン。花屋敷、暫定1位になったのでもうミスコン期間終了まで時間稼ぎをすれば勝ち抜け!


麻雀(マージャン)にしましょう。徹マンです」


 ドォーン! 円谷親子が同時に互いを指さす。


「てめぇはこの円谷英雄が直々にぶちのめす。正月もやってくれたなァ、このガキが」


「甘く見ちゃいけないぜ父さん。ドアの外側では俺は父さんに敵わない。だが、ドアの内側での勝負なら俺は誰にも負けない」


 円谷くん初めての一人称「俺」。


「……打つのは本人、セコンドは助言のみ可」


「ッ!」


 追ルール! 英雄先生打てない。だが!


「俺の『ゴーストインザシェル』ならテレパシーで助言もバレない。やってやろうぜアンナちゃん!」


「あんまり熱くなってはいけませんよ円谷くん。ただの勝負事なんですから」


 熱くなる円谷くんと反比例するフリーザの良崎。





【帰ってきたうぉくのふぉそみつ】

【帰ってきたうぉくのふぉそみつ】




「参ったぜこりゃあ……」


「どうしたんだい父さん。らしくないぜ」


「おいメガネ。雨宮って言ったか? お前死ぬぞ」


「死ぬ? まさか……」


「ああ、そのまさか」


 英雄が雨宮さんの背後から手を伸ばす。


一一一二三四伍六七八八九九九

萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬


「九蓮宝燈だ。なんてこった。メガネは二度死ぬ、がマジになってきたぜ」


 16万ボルトで1回、七星剣で2回、麻雀で3回目。


「でも、イカサマしそうな人が二人もいるチームだしなぁ」


 円谷くんジト目。


「ヒドくない? イカサマしそうな人が二人ってことは一人目は英雄で二人目はわたしだよね?」


 星野さんご立腹。


「キミに関しては、ボクからのちょっとしたほめ言葉さ」


「わたしはなんでそんなにみんながはしゃいでるかもわかんないのにさぁ」


「じゃあ教えよう。この役は出したら運が尽きて死ぬんだ」


「え、雨宮死ぬの?」


「そうなるねぇ」


「アッハッハッハ」


「参ったね」


 英雄先生がゴゴゴゴな表情で胸ポケットから煙草を取り出す。


「おいつつしめよ父さん。まずはその汚いツラと汚い手を栞菜ちゃんから放せ。臭い息を栞菜ちゃんのそばで吐くな」


「円谷さん……」


 キュンっと雨宮さんの顔が恋する乙女。そういえば雨宮さんは円谷くんに桜井と恋多き乙女だったな。残念ながらどっちも本命がもういるけど。あと円谷くんお父さんに当たり強すぎるだろう。こんなにキレてる円谷くん初めて見たぞ。


「ああ大丈夫大丈夫。これ電子タバコだから。フゥー。さぁここでてめぇらガキ共に残された選択肢は至ってシンプルだ。だが全員が助かる選択肢の存在に俺は気づいてる。この勝負、無効試合にしちまおうぜ」


「!?」


\\|||||||////

― 「 ! ? 」―

―//|||||\\


「この役でアガらなきゃメガネは死なねぇ。アガらなきゃいいんだよ。メガネは俺がおりるように説得しよう。全員そうしろ。この時点でメガネの勝ちは確定、むしろ無効試合は助かるだろう? っていうかメガネのこの豪運なら続けても結果は同じだろう」


「……何度やっても父さんがイカサマをするってことかい?」


「そう聞こえちまうかぁ? それとも試してみるか?」


 円谷くんが歯ぎしり。円谷くんにはなんとなくわかっているんだろう。これは英雄のイカサマであると。しかし、現状、誰一人として英雄のイカサマを見抜けていない。味方である雨宮さんはチョロいので気づかないだろうし、星野も桜井も気づいていない。


「イカサマに決まってんだろ。九蓮宝燈なんてイカサマ以外で出来る訳ねーだろ。大人気ねぇな円谷英雄。一人だけ半世紀も生きてるくせに」


「グッ、歳のことは言うな村上……。じゃあ証拠見せろよ。一つ教えてやろう。お前の師匠、鹿井に麻雀を教えたのは俺だ。栄治に教えたのも、みちるに教えたのも俺だ。お前らより強くて当たり前だろうが」


 あえて言うなら、イカサマを疑われここまで追及されても否定もしなければ動じない英雄の態度が一番怪しい。


「なんならもう一回やるか? メガネにはちゃんとお祓いに行かせるからよ」


 ざわざわ……


「円谷くん」


「なんだいアンナちゃん」


「わたしは降りようと思います。しかし! あくまでわたしは降りる、に一票入れるだけです。判断はあなたに任せますよ。熱くなるなって言ってるでしょう」


「……そうだね。ここで父さんを相手に腹の探り合いをするのは時間の無駄だ。降りよう。父さんのイカサマを見抜くまで続けたんじゃ日が暮れてしまうよ」


「おい熱くなるなって言ってるでしょう。証拠もなしにイカサマと決め込んでいるうちはあなたは冷静ではないですよ」


「返す言葉もないね。わかった。降りよう」


 良崎チーム‐無効試合に1票


「わかった。俺たちも降りるぞ」


「陣内てめぇ腰抜けがコラァ!」


「あぁん? じゃあ村上、お前がイカサマ見抜いてみろよ。それともお前が英雄以上のイカサマで勝つか? 時間がもうねぇんだ」


「……クソッ」


「そういうことで水原チームも降りる」


 水原チーム‐無効試合に1票


「さてお前らはどうする? お前がメガネと二人で打つのか?」


 目を見開いて硬直している花屋敷の肩をメガバシャーモがトントン叩く。


「……シャモッ」


 そして首を横に振る。


「無効試合ということは、そもそもこの対決はなかった、ということですね? ポイントの変動もナシということですね?」


「ああ。無効試合だからな。そもそもこの勝負がなければメガネは死なずに済む。ただ、一つ条件がある。アドバンテージは譲ってくれ」


「!?」


「今のメガネの幸運ゲージがこれぐらいとする」


 英雄が前ならえ。英雄の肩幅分が今の雨宮さんの幸運ゲージということらしい。


「で、このラインまで運があれば人間には十分」


 ゲージの量を半分まで減らす。


「じゃあそれをオーバーした分はどうなるか? 運勢の借金状態になって死ぬ。そのオーバー分は無効試合にすることである程度なかったことにできるが、無効試合になった分を捨ててもまだ有り余る運がメガネには残ってる。だから利子がつかねぇうちにさっさと使い切らなきゃいけない。特に、今回の場合は“日暮れまでに”。『ジョジョの奇妙な冒険』のシュガーマウンテンのようなものだ。……そうやって日暮れまで迷っている気か? 確かにそうすればお前はポイントでは勝ち抜いてミスコン優勝できるだろう。だが、イカサマをしてるかどうかもわからない相手にダダこねて半日潰して優勝するような学園アイドルを誰が認める? な? 星野。アドバンテージのアイディアもあるんだろう?」


「今ここで決めるのか!? 聞いてない!」


 星野のテンパりは即興――か?


「降ります」


 花屋敷-無効試合に1票

 無効試合成立。


「毎度ありぃ」


 クソオヤジが……。


「ちなみにイカサマはしてたのかい父さん」


「イカサマ? したぜ。超したぜ! 昔っから得意でね、ガキを相手に麻雀にイカサマで勝つのは! 鹿井は自力で見破ったけどな! まぁしょうがねぇ! 鹿井より不出来なお前らが見破れなくても仕方がねぇさ! ハーッハッハッハ!」


 こんなオッサンに頼って勝つぐらいなら多少卑怯でも夕暮れまでイカサマ看破で粘る方が印象よかった。


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