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第4話 あと二人…

~前回のあらすじ~


 話し合いを重ね、イベント部として部活新設計画をスタートさせた三人。まだまだ問題は山積だが、無事設立できるのか?

 携帯電話の呼び出し音が部屋に響く。滅多に鳴らない音に驚いたように飛び起きた山本が慌てて電話に出ると結城の声が電話越しにこぼれてきた。


「山本君おはよう。イベント部についていろいろ話したいから7:30に校門に集合しようよ。聞こえてる?」


 山本は寝ぼけながらにこたえる。


「あかったよ…」


「大丈夫とは思うけど、遅刻しないでね?それじゃ。」


 そうして電話は沈黙した。携帯の画面には6:48と表示されていた。急がないと約束に間に合わないらしく、山本はバタバタと身支度を始めた。


 慌てて登校していた山本は一人の女子生徒とぶつかりそうになる。


「っぶねぇ!すまんっ…って何だ閃か、驚かすなよ。」


 閃と呼ばれたその生徒は不服そうに山本を睨みつけながら言う。


「あたしで、悪かったわね。なんで辰也がこんな時間に急いで登校してるのよ?」


「酷い言われようだな。そういえば閃って部活何してんだ?」


「質問に答えろ!!アーチェリー部よ、それがどうしたの?」


 山本はあごに手をやりながら答える。


「あー、吉田に巻き込まれて部活を立ち上げることになったんだが、部活入ってたら無理か…。」


「何が無理なのよ?というか、辰也から部活って言葉が出ることが驚きだわ…。」

 何があったの?と閃が山本に聞くと、彼は昨日起きたことを要点だけに絞り彼女に伝えた。


「犬井ってダメ教師だとは思ってたけど、人間としても駄目だったとはね…。」


「感想そこかよ。……手伝ってくれたりはしないよな?」


「顧問が犬井ってところでアウトね。というより、同学年から部員探すのは無理だと思うわ。あんたたち三人とも変人で通ってるから。」


「それは…マジか?」


 山本は、青ざめた表情で閃に聞く。


「自覚すらなかったのね…。本気で作るなら、何も知らない一年生を巻き込むか、想い出づくりをネタに三年生を引き込むかでしょうけど、女子生徒は難しいと思うわ。基本的に女子ってグループで動くものだし。」


 閃の否定的な意見にグロッキーな山本。その様子を見た閃は小さく呟く。


「本気でやる気なのね…。」


 そうこうしているうちに、校門前にたどり着く。校舎に取り付けられた時計は7:40を過ぎたところだった。


「まあ、部員集めがんばりなさい。無事設立できたら、幼馴染のよしみとして、お祝いぐらいはしてあげるわ。それじゃあね。」


 そう言い残し、閃は部活棟へと向かっていった。


「遅いぞ山本ぉ!しかしお前、五十嵐と幼馴染だったのな。」


「まあな、案の定手伝ってはくれなかったが。」


「やっぱりリアルの幼馴染ってのは起こしてくれたり、お弁当を作ってくれたりはしないんだね。」


 山本を待っていたであろう吉田と結城が声を掛けてきた。山本は、結城の発言を完全に無視して、登校中の五十嵐からの意見を伝える。


「…というのが、とりあえず女子生徒である閃の意見だが、どうする?」


「簡単じゃねえか。グループまとめて入ってもらえばいいんだろ?」


 吉田が即答するが、結城がそれを否定する。


「そんな簡単な話じゃないよ。女子グループと話し合いなんてしたらあっという間に向こうのペースになるよ。」


 それを聞いた吉田は思い当たる節があるのか、黙り込んだ。


「そういえば吉田君に妹いなかったっけ?確かこの学校だったよね?」


 吉田は、苦虫を噛み潰したように答えた。


「今、雫とは冷戦状態なんだ。口を利ける状態じゃない。むしろそうじゃなかったとしても、あいつの力だけは借りない!」


 それを聞いた結城は説得を早々に諦めた。


「じゃあどうしようか?ほかに女の子の知り合いとかいる?」


 三人とも黙り込んでしまう、彼らに人脈がないのは明白だった。



 少しの間のち、結城が思い出したように発言する。


「そういえば明日、新入生歓迎会があるよね?確かその時各部活がプレゼンしてた気がするんだけど…僕たちも参加していいのかな?」


「犬井に聞いてみるか?」


「結城、山本、まて。」


 吉田がいきなりうつむき加減で二人を制止する。


「プレゼンにゲリラ参加したらインパクトデカくないか?」


 顔をあげながらとんでもないことを言い出した。


「インパクトはあると思うけど、そんなことして大丈夫なのかい?」


 不安がる結城に、吉田が強気で言う。


「みんなの心に響くプレゼンだったら、問題にならないだろうし、むしろ名前を売るチャンスだ!」


「吉田、気持ちは分かるが犬井に話を通してからにしよう。失敗したら取り返しのつかないことになる。」


 山本の真剣な表情と、重い言葉に吉田は冷静さを取り戻したかのようにうなずいた。


「わっかたよ、犬井に聞いてみよう。」


 結論が出たころには、HRが始まる前になっていた。

 二人の女の子が出てきました。(一人は名前だけですけど)山本君の名前も出てきましたね。吉田君、結城君も今後さらっと出す予定です。

 内容に話を戻しますが、まだ部員が三人と、一人も増えていない状況に筆者も驚いていたりします←

 次回は新入生歓迎会をどうするのか決まります。部員も一人増やす予定なので楽しみにしておいてください。


 とりあえず、新登場の二人をちょこっと紹介しておきましょう。

【人物紹介】


五十嵐閃(いがらしせん) 山本の幼馴染。山本が変人扱いを受けているため接触を避け、山本との関係も周囲に隠している。

吉田雫(よしだしずく) 吉田の妹。兄が本気で嫌い。なぜ同じ学校かは後に明らかに…。


必要かわからないですがルビを振っておきました。

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