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第2話 部活を作るその前に

~前回のあらすじ~


 下調べすらしていないうえ、すべてが白紙のまま親友である山本、結城の説得を始める吉田。前途多難であるが、そんな状況すら彼は楽しんでいるようだった。

 吉田の表情を見た山本は大きくため息をつきこめかみに拳を押し付けながらあきらめたようにいう。


「部活を作るより、お前の誘いを断るほうが面倒そうだ。」


 吉田は新しい玩具を見つけた猫のように目を大きく見開いた。その様子を見た山本はまた一つ、今度は小さくため息をつき席を立ちながら二人にいう。


「とりあえず、部長ほ吉田、副部長は結城で。二人で何部にするか決めとけよ。俺は部活の作り方聞いてくるから。」


 そういいながら教室を出ていく山本に結城がブーイングを浴びせる。


「僕の意見を聞く気はないんだね~…何部にするかはこっちで決めるから~山本君の意見は聞かないよ~」


 聞こえているのかいないのか、山本は何も反応せずに足早にどこかへ向かっていった。



 屋上に設けられた職員の喫煙スペースに山本の姿はあった。そこで一服している男性教師に彼は声を掛ける。


「犬井聞きたいことがあるんだが…。」


 犬井と呼ばれた教師は、ポケット灰皿でタバコの火を消し応じる。


「山本が質問とは珍しいな。何でも聞けよ。あと…」

「部活ってどうやって作るんだ?」


 山本は速く用事を済ませたいらしく、犬井の言葉を遮って質問した。


「人の話は最後まで聞けって…山本が部活だと?どういう風の吹き回しだ?詳しく聞かせやがれ。」


 教師のものとは思えない口ぶりで山本に聞き返す犬井。山本はできるだけ簡潔に、先程の吉田達との会話の内容を伝えた。すると、納得したように頷き、いたずらっぽい笑みを浮かべながら答えた。


「顧問は俺がなってもいいが、部員三人じゃあ設立は無理だな。」


 山本は驚き、そして少々ダルそうにしながら訊ねる。


「じゃあ何人いるんだよ?五人ぐらいか?」


 犬井は口角を上げながら答える。


「その通りだ。よくわかったな。ただ、あと二人は女子限定だ。野郎ばっかの部の顧問なんてごめんだからな。ああ、もちろんほかの教師には根回しするから、この条件が飲めないならあきらめるんだな。」


 最後には高笑いを上げだす始末。


「まあ、とりま職員室に来い。書類とか渡すから。カワイイ子期待してるからな。あと、四月いっぱいまでに設立しないと予算とかつけれなくなるから、そこんところもよろしくな。」


 山本は、一瞬聞く相手を間違えたと思ったが、これで部活設立の話がなかったことになるかも、と少し安堵したようだった。

 女子高生は次回以降に先延ばしです…。


 ただ、濃ゆい教師が出てきました(笑)本編では触れないところの紹介もしときます。


【人物紹介】

犬井 本人曰く反面教師を演じているとのこと。真偽は不明。一年のころの山本達の担任だった。


 次回は、何部かいよいよ決まります。できれば女の子も出したいですが、先延ばしの予感です。

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