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異世界転生したらペットたちが美人のモン娘になりました  作者: 爆微風


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第六十一話 幕間六 お風呂場討論 わんにゃん大銭湯




「ねえプチ」


「何? シーヴァ」


「ご主人様から『みんな仲良く』という命令を受けたのだけど……」


「仲良く…… ご主人の前でだけ、ケンカしないとか?」


「それでは今までと変わらないの。ご主人様からの命令、しっかりと完遂しなくちゃ!」


「そんなの、どうする気?」


「ご主人様は世間にその実力を広く認められ、最近は特に交友関係が増えたから…… 私たちの『不仲(ふなか)』は絶対に見せるワケにはいかないわ」


「不仲っても…… ご主人の仲間は女の人ばっかりだし、ボクは仲良くなれないなぁ」


「それがダメなのよ。こうなったら、仲間をしっかりと把握するべきね」



 新しく仲間になったトットール男爵様の領地、港町トレチには温泉がある。


 ご主人様によると『アッターミみたいな海沿いの温泉地』だ。


 そこで我々は今までの疲れを癒し、次の異界溢れ(パンデミック)に備えるのだ。



 ……というのがご主人様の仕事としての名目。


 私たちにとっては、日々の癒しをどうにか私たちから得て欲しいというチャンスだ。



 しかし、最近の『鎧女』の邪魔であまりお近くに居られない…… これは由々しき問題だ。



「今までの女性や、最近の女性がどうご主人様へと関わってきたかを考え、見直し、把握し、今というチャンスを活かすの」


「ボク長湯しないからね。途中で誰かと代わる」


「それは敗北宣言?」


「なにおう」



 ここは町の大浴場、女の社交場。

 こうして、私たちのご主人様への愛を確かめるのも一つの役目だと再認識した。




 ☆




 最初は一番乗りの私、シーヴァ。

 現在のスタイルはご主人様が一目で真っ赤になるレベル。

 特に脚線美といってもらったので、お肌の手入れに余念はない。



「いつのまに……」



 使用武器は大剣。

 戦闘スタイルはスピード&スラッシュ。

 ご主人様の盾となり剣となる使命に燃えている人狼(ワーウルフ)の乙女。

 年齢は十八。



「結婚適齢期?」



 うるさい。

 剣術は大陸北の武人領仕込み―― 剣星様と流派的には同じ。

 これからも、ご主人様の側で戦い続ける覚悟をしている。



「……これが、傾向?」



 そう、今までの傾向を全て見直すわ。



「長そう…… やっぱり、ボク出る……」




 次は二番手のプチ。



「あっ、ボクじゃん。いえーい」



 身体つきは、最初に会った時から変わっていません。

 ご主人様が抱き付かれても一番平然としていられるレベル。

 ただ、プチのお(なか)、ヘソには過剰反応があったので、お肌の手入れは特に気を付けるべきね。



「えっ、マジで? やだぁ、ご主人になら撫でられてもいいのに♡」



 はいはい、使用武器は双剣。

 戦闘スタイルはスウェイ&ラッシュ。

 ご主人様の指示する鋭い槍でありコックの人虎(ワータイガー)の女。

 年齢は十七。



「ボクだって成長はしてるからね?」



 どこが。

 剣術は大陸東、テ・ウーチ連邦の北、ゴッターニ獣人王国の騎士家仕込み…… って、あなた槍の方が得意なの?



「さぁね?」



 ご主人様のお役に立ててくれるなら、何でもいいけど。

 手の内は明かして欲しかったわ。



「前の世界では、吠えて散々驚かせてくれたからね? お返しだよ」



 今では、料理の腕前であなたが驚かせてくれてるわよ。



「へへ…… よし、ボクの次は?」




 三番手は、ここに居ないけれどヤマブキ。



「うえ、あのトカゲかぁ」



 最初は二人とも知らなくて、ご主人様を『おとうさん』なんて呼ぶから殴りそうになったわね。



「ホント、あの黄色いトカゲ、馴れ馴れしく抱き付きやがって……」



 あのスタイルじゃあ、ご主人様は赤くなるだけでしょうけど。

 特に胸もないし、鱗肌のアレに『勝利』はないわね。



「でも、ご主人優しい目で見てたからなあ……」



 んん、ご主人様は優しいから油断は禁物ね。


 使用武器は不明。

 戦闘を見たこともないし。

 巫女であると聞いたので、魔法を使うのかも知れない蜥蜴人(リザードマン)の少女。

 年齢は確か十三。



「リザードマンって、成人して本籍の子供作ったら近親婚でも重婚もアリって聞いたけど、ホントかなぁ?」



 そんなのどうでもいいわ…… ご主人様が貴族となられたら『(めかけ)』として私を受け入れてくれるから、そんな結婚とか、結婚…… 憧れる……。



「シーヴァも女の子してんじゃん」



 子供は、望めないかもだけど。

 これからも、ご主人様の側に居るだけでも、いい。



「……王家の魔法、受けられるといいね?」



 そう、ね。



「うん…… ボクもご主人との子供なら……」




 はい。

 気を取り直して次は、キヨ。

 彼女は私も、プチも知ってる。

 前の世界ではアオダイショウという蛇だったので、現在のスタイルもほっそりしてる。


 なのに、大魔法使いだからって、ご主人様が一緒にいる時間が最近多くて、とても悔しい。



「確かに。あの薄っぺらな舌でご主人を狙ってる」



 絶対に阻止するからね。



「異議なし!」



 使用武器は長杖。

 戦闘スタイルは万能と言うくらい多様な魔法。

 ご主人様のやりたいコトを叶える第三の腕となり、隙あらばご主人様を甘やかそうとする魔性の女の蛇妖人(ラミアー)

 年齢は十五。



「ラミアーの成人?」



 そう、だからか最近ご主人に絡み付いてうるさいの。

 いつか咬み千切ってやるぅ。

 がるるる、がるぅ。



「シャーっ!!」




 次はユルギ。



「あー、フクロウ」



 私、その頃もう弱っていたからあまり知らない。

 彼女は常に水着のような服で、ご主人様が目線を泳がせる率が高い。

 そこから導かれる答えは……。



「ご主人は…… 着衣好き?」



 正解。


 彼女は武器を使わず、自前の爪を使った体術で戦う。

 戦闘スタイルとしては一撃離脱(ヒットアンドアウェイ)

 ご主人様の目となり矢となる能天気な翼人(ハーピー)の少女。

 年齢は十六。



「ええ? アレ一つ下かぁ……」



 だからこそ警戒しなくちゃ。

 生まれは大陸の南、黒竜の峰。

 飛行種族だけあって、欲望に忠実なんだから。



「あ~、トリアタマ……」



 そう、思い付いたコトでその前の考えが消えちゃう傾向。



「元から天然だと思ったら、筋金入りじゃん……」




 ☆




「このくらい、かしら?」



 シーヴァは湯船から上がり、涼みながら言う。

 けど、今のは前の世界で関わったモン娘のコトだけ。

 そんなの、現状の確認としても足りていない。



「まだだよ。こっちの世界の女のヒト、ワリと肉食なんだから……」


「あ、うぅ、そうね。お屋敷のメイドたちも、それこそマリーアさんも怪しい」



 さすが、気付いていたのね。

 あの凶悪スタイルはあの村…… 今は町か、町一番。


 ご主人様の乳母(ナニー)と言っていたけど、今でもその胸からは豊かにあふれ出ている。

 年齢不詳の牛人(カウマン)

 ホントにおいくつなのかしら。



「幼馴染みとか言っていたあの熊人(ベアリア)も?」


「そう、怪しい。というか、アレは犯罪でしょ」



 しつこかったもんね。

 あとは、お屋敷だと――。



「コートンさんはアルー様とくっ付きそうだし、他の女の子は洗濯乙女(ランドリーメイド)くらいだわ」


「あっ! お屋敷の工事を手伝ったドワーフは?」


「そうね、ご主人様が直々にスカウトに行ったあのマッハバトさん」


「……外見は同じ位だったし?」



 いや、無さそうな気がする。

 でも猛アタックされたら分からないか。


 疑いだしたらキリがない。

 ご主人様が思い返して話題にしたりしてないし。

 特にない、としておこう。



「そのドワーフの前の、あのザーマスは?」


「ざーます?」


「亜人の街作りの担当官の。ミズ・トバークだったか?」


「いたかしら、そんなの……」



 シーヴァの記憶にはいないらしい。

 あー、アレヤ様とご主人だけで対応してたし、あの時は資料作成とかで屋敷中てんやわんやだったからね…… それよりもドワーフの洞窟に行く前に出会った水馬(ケルピー)のレタとエドっていうメスの双子のがボクは気に食わない。

 ご主人のコトをスゴく気に入っていたし。

 危険な気がする。



「お屋敷の方はそのくらいでしょ?」


「あとは旅立ってからね。特に、あの…… 悪銭拾いのメリム様」



 長々うるさいお嬢様だね。


 公国特使としても訪れた、アーメリエント・ハムニ・ヘツライーニ侯爵家令嬢。

 途中でもあの長々とした話を聞くはめになった。


 そして、確実にご主人の側を狙っている。



「親を動かしたみたいだし…… あのヒトが本妻、カナ?」


「うん…… それなら、それでもいいのだけど」



 いいワケがないでしょ。

 ホントに、シーヴァは頑固よ。

 ご主人が選ぶタイプじゃないっていつもみたく言えばいいのに。



「シーヴァ。ボクはね、王女様のが可能性があると思うよ」


「ま、まさか……」



 コーラル・タマランチ・ピザートス様。

 公国第一王女である彼女は、ご主人の前世の友人。


 黒髪黒目の深窓の令嬢スタイルは確実にご主人の好み。


 以前の名前『チアキ』と呼ばせる辺り、彼女にはその気がある。



「そのくらい分かるでしょ。あんな口の悪いフリしてる女なんて。でも、それより、もしもご主人が王族に連なったら―― あの『王家の魔法』が、使えるかも知れないんだよ?」


「……き、キャアァア♡ その予想は、素敵ね!」



 その魔法があれば―― ヒト属と亜人種でも、子供が作れるという。

 ボクたちが望んでやまない魔法だ。



()()は譲るけど、その後はボクがご主人と…… うえへへへへ……」



 ボクは、暴走し始めた妄想を止めて、風呂場を出る。



「この世界は、弱肉強食でしょう?」



 ボクらは神様にも、気持ちでは負けていないんだから。








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