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17.

叔父さんはギルドに戻るとの事。私は邸まで送ってもらった。

なんだかここを出てから随分経った様に思う。まだ、三週間程だが。

叔父さんが帰ってくるまで今日はのんびり過ごそう。

従魔達を部屋に放つ。

そうだ。この子達のステータスを一度チェックしておこう。

どれどれ、ジンは元々強いからそこまで変わってないな。スカイはと、大分レベルが上がってる。補助魔法がLv6まで使用できるようになってる。ガイヤは流石ドラゴン。レベルの割にステータスが高い目だ。ウルはレベルこそ上がっているがステータスはまだ、幼いせいか大きな成長は見られない。

でも、4匹とも逞しく成長はしたようだ。

「みんな強くなってるよー。すごいね」

手放して褒め倒した。

嬉しそうだ。

そうだ。シルフにノームの事を聞いてみよう。呼び出す事にした。

§§§聖なる力を宿す精霊よ。我が声、聞かんとするため、今ここに現れたる。風の王此処へと§§§

目の前が光り、中からシルフが現れた。

「久しぶりじゃの。我が友よ。」

優雅に姿を見せたのは、風の精霊王。

「シルフ、久しぶり。会いたかったよ。元気にしてた?」

挨拶がわりにハグをする。

ノームの事を伝えると

「奴から珍しく会いに来たかと思ったら、ミーナの話を散々聞かされたのじゃ。相変わらず騒がしい事。奴とは馴染み深い。友の好きにするが良いのじゃ。」

既にシルフには話が行っているようで好きにしても良いとの事。よかった。

その後、守護竜の森の話を聞き、最近の出来事を報告した。

「また、呼んでくれたら、いつでもくるとしよう。」

そう言い残して帰っていった。

今度は二人とも一緒に呼んでみよう。

その後、従魔達と戯れたり、ゴロゴロお昼寝したりしているとあっと言う間に夕食の時間となり、メイドが呼びに来てくれるた。

リビングに入ると叔父さんの姿があった。

二人で優雅に食事をする。

こんなにゆっくりするのも久しぶりだ。

「食事が終わったら少し話がしたい。執務室まで来てくれ。」

やっぱりか。

「わかったわ。」

その後、たわいもない話をしながら食事した。食後、叔父さんに着いて執務室に向かう。

ソファを促され腰を下ろした。

「さて、まずは領地の事だ。約束通り、新しいところはお前に任せた。だが、表だっては動きにくいだろう。優秀な部下を現地に派遣してある程度は任すのも一つだがどうする?後は来月行われる領地の収穫祭の最終確認をしてもらいたい。今年の祭に新たに加わる地区の代表を呼んで来年以降の協力を仰ぎたいしな。」

「優秀な部下って思い当たる人はいるの?マースは王都からも近いからまだしもオーロラは少し離れているからしっかりした人なら任せてたいかな。うちの領地で海の産業も初めてだし。」

「あそこには俺の学園時代の仲間がいてる。ヤックルと言う奴だが中々頭の切れる奴で確か漁業組合長に就任しているはずだ。」

叔父さんが信頼できる人なら大丈夫な気もするのでこちらは任せる事にした。

「どちらにせよ一度、オーロラへ出向いてもらう事になるとは思う。」

マースについては色々調べて考える事にした。

三日後に王との謁見になるとの事。アルト達も一緒の馬車で行く様に手配してくれるとの事。

次に収穫祭について。

「何を確認すれば良いの?」

こんな事は初めてなんで、叔父さんに説明を聞く。

「前夜祭と収穫祭の時の臨時屋台出店許可と収穫の舞の人選結果の確認をしたら良いのね。」

書類に目を通す。

屋台のほうは特に問題ない。

「確か収穫の舞は、お囃子3人と太鼓2人弦楽器1人、舞が1人で10歳以下だね。で、豊作の舞は弦楽器と舞が各1人で13歳以下だったよね。」

リストを確認しながら叔父さんに聞いてみた。

「そうだ。人数が限られているから兄弟での選出は基本的に避けている。この舞台に立てるのはアズベリー領に置いてはお家のステータスみたいなもんだしな。豊作の舞が二年連続、姉の長男だ。妹を収穫の舞の弦楽器に入れろと随分騒いでいたらしいが丁重にお断りしたと聞いている。姉は嫁いだ身だから領主の仕事にも関係ないのだがやたらと口を出したがる。俺だって代理だからと何度も跳ね返しているが何を勘違いしているのか自分の長男を領主にしようと企んでいるようだ。大体、お前が公爵位を継いでいる事も知らん筈だ。多分、今だに空席だと思っているのだろう。相続継承権で言うとアイツの長男は7番目くらいじゃないか?もし、お前に万が一の事があった場合、次が俺で、その後王弟でそこの子供で王の子供でと間に何人もの有力候補がいる。アイツは全然そこを理解していない様だ。」

成る程。面倒くさく奴だ。

「相続継承権をこっちで勝手に剥奪できないの?」

厄介者は削除するに限る。

「領主が正式に国に申請したら可能だ。代理の俺ではできん。」

「じゃあ、私がすれば良いのね。早急に処理しましょう。相手にはわざわざ伝える事もないでしょうし、ね。」

二人して黒い笑みが出る。

早々に書類を作成した。提出は代理でもできるとの事なので叔父さんにお願いする。二通同じ者を作成し、魔力を流した。後は国が受理の処理をし、一通づつの保管となるそうだ。持っていった日で剥奪になるとの事で明日にでも行ってくれるらしい。

これで厄介事が一つ解決した。

「後、何か処理しないといけないものはありますか?」

「今のところは大丈夫だ。まあ、マースの事は自分で一度やってみろ。それも勉強の一つだ。」

そんな事もあったな。

「とりあえず、自分なりに動いてみる。急ぐ事でもないし、ゆっくりやるよ。」

今日の予定は終了したので部屋に帰る事にする。

明日、明後日は久しぶりにゆっくり家にいるつもり。3日後の謁見が終わったらまた、動く事にしよう。

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