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1.

私の名前はミーナ。7歳。一応、冒険者。

一年半前までは両親ととある事情で旅をしていたの。

で、事故に巻き込まれてあっさりと両親が他界。

それから両親の仕事は親族で唯一信頼のおけるエド叔父さんが代理としてこなしてくれてる。


私はと言うとエド叔父さんからの紹介でアズベリー領のムートン街を拠点にトーマスさんという方にお世話になりながら冒険者兼旅を続けていた。


で、今回は来年8歳から王都の学園に入学するようエド叔父さんから言われ、拠点を王都に移す為、馬車で移動をしてるとこ。


7歳で一人旅。本当なら危険と言えばそれもそうなんだけど馬車での移動とたまたまトーマスさんの親御さんが亡くなったとかで田舎に帰省するタイミングと重なり、街道も安全なところを通るとかもあって許可が降りた。

後は今、冒険者ジョブ(職業)がテイマーで一年前にたまたま怪我してたシルバーウルフを治癒して従魔にしたらコレまたたまたま上位種で今回通る街道の王都手前の森が縄張りの群のボスだった子で、アズベリー領をでて隣のペストリア領から王都までは魔物からの襲撃は気にしなくて良いとの事もあり気楽に馬車にゆられてた。


でこのもふもふ従魔、ジンが森に近づくと群の様子を見に行きたいとかで、数日離れる事になった時馬車に異変が起きた。


急に馬車が荒々しく止まった。

「あ、盗賊?」

人数が多そうな外の様子に中の人達にかなりの緊迫な空気が漂う。


「不味いかな。コレ。」

ミーナが1人ごちっていると周りの大人達は恐怖で馬車の外に逃げ出した。

私はとりあえず座席の下の荷物箱に身を潜め、様子を伺う。

いくら冒険者といえ、子供一人で大人数人に立ち向かうのは分が悪い。

ここで気配を消してやり過ごそうと割りきった。

「大人は始末しろ。子供は金になるから生捕だ。荷物は後で掻っ攫うぞ。」

大きな怒鳴り声と逃げ惑う人の悲鳴と凄まじい状況に身が縮む。

・・・助けて

んっ?

何処からか声が。

・・・助けて

耳を澄ますと微かに聴こえてくる。

神経を集中して声の行方を探ると荷物の中に卵が。

「この子から?聴こえてる?」

・・・おねがぃ

外の状況に気を取られる中、お願いと言われてもどうしたら良いか。頭が混乱してきた。

「どうしたらいいの?何をしたらいいの?」

ますます混乱する。

・・・僕に触れて。魔力を分けて。もう、、、

「ぇ、ちょ、ちょっと大丈夫なの。と、とりあえず触れたら良いのね」

外が気になる。けど、目の前のも気になる。

手近なとこを片付けて外の状況を確認しようととりあえず卵に触れてみた。

「うわぁー」

ものすごい勢いで魔力が奪われていく。慌てて手を離そうとするものの卵に吸い付いた様に離れない。

「不味いよ。こんなに持っていかれたら意識が、、!」

目の前が真っ暗に。

「おい、こんなトコに子供が隠れてるぞ。わぁ、なんだ。大丈夫か。」

子供の腕の中でゴソゴソ何かが動いた。

「おーい、アルト。子供がなんか生き物抱えたまま倒れてるぞ。さっき逃げた賊の仲間か。とりあえず、荷物箱から引っ張り出すぞ。」


乱暴に身体を引き摺りだされた。


どうやら賊からは助かったみたい。

薄れる意識の中で少し安堵した。




アルトと呼ばれた青年はロトが馬車から連れ出した子供を見て首を捻った。

「ロト、その子供は多分この馬車の乗客じゃないか。その首に提げてるのは多分冒険者証だとおもうが。とりあえず、この子を見てるから街まで行って後始末させる奴らを呼んで来てくれる?この人数と馬車を二人ではどうにもならん。」

「あぁ。確かにな。ここからならペストリア領マース街が馬なら1時間程で行けるはずだから一走りしてくるわ。ある程度状況は説明してくるがそのガキの事はどうするよ。」

「そうだな。おまえが戻るまでに話が出来たらきいてみるが、もし無理なら役人に引き渡すか。まぁ、考えておくからとりあえず頼むわ。」


そうしてロトはマース街へと駆けて行った。


さて、どうしようか。

とりあえず、子供も街道脇に寝かせて馬車の中を確認するか。


アルトは子供を抱き抱え脇へと下ろし、馬車へ戻ろうと立ち上がった時、子供の瞼が動いた。


「おい、大丈夫か。」

「んっ。あっ、ここは?貴方は、、、」

青白い顔のまま、急に飛び起きたミーナは、そこにいた青年を警戒して見上げた。




はじめまして。

今回初の投函です。頑張って続けていきます。

どうぞよろしくお願いします

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