レイアの秘密!
ギルドでのアイテム分配が終わり、ギルドのメンバーもほとんどがいなくなった後のギルド広場で、ギルドマスターレイアは、頭を抱えていた。
「はぁー、なんでこんなことに」
「別にいーじゃねーか、オフ会ぐらい、女しかいねーんだしよー」
「そーですよー、私もマスターに会ってみたいですー」
「みんなも、マスターに会えるかもって楽しみにしているんですから、一回ぐらいオフ会に顔を出してもいいんじゃありませんか?」
「いやそれは、マスターとしてはね? 出るべきだとはおもうんですけどね? 私にも都合というものがね? 」
「あら? マスター先週には暇だって言ってませんでしたか?」
「うぅ・・・」
「おっと、そろそろ俺は落ちるぜ! じゃーな!」
「あー、私も落ちますー、おやすみなさーい」
「はーい、おつかれさまー」
ムムとウルがログアウトしたところで、茶々もそれに続くようにログアウトしたのを見送ってレイアもログアウトしようとしたとき
「あ、マスターちゃんと来てくださいねー、仮病使ってもダメですからねー」と、リザがくぎを刺した
「わ、わかってるわよ!それじゃあね!」
そう言い残しレイアは悩まし気にしながらログアウトした。
「はぁぁぁ」
あるアパートの一室で、男はため息をつきながら頭につけているVR機器を外した。
男の名前は「相馬幾人」現役の大学生なのだが大学には行っておらず、事実上のニートである。顔はふつうよりは整っているようだが、髪は無造作に伸び切りボサボサで部屋もちらかりほうだい、これぞ青年男性の一人暮らし部屋という感じだ。
「あー、どうしたもんかなー」
はぁぁ~と幾人は再び大きくため息をつく、幾人がため息をついているのには理由があった。実は幾人はレイアというキャラクター名でサージェンス・オンラインをやっている。そう、ヴァルキリーファミリーのギルドマスター、レイアである。