ボスモンスター登場!結構ヤバめです
ボス部屋には、たいてい罠が仕掛けられたり、異常状態を引き起こす床があったりする。しかしレイア達が、踏み込んだ場所のギミックはあまりに予想外だった。そのためメンバーの大半が姿を闇の中に取り込まれてしまった。そして今度は別の問題に残ったメンバー達は頭を悩ませていた。
「ボスがいなきゃ宝箱どうやってとるんだよ!? 」
そう、このボス部屋にボスが存在しない。それがレイア達が頭を悩ませている原因だった。メンバーたちは巨大なボス部屋をくまなく探した。だが隠しスイッチ的なものもなく、やはりボスを倒さなければならないことはわかったのだが、その肝心のボスがどこにもいない。
「どうなってるのかしら? 」
「こっちがききてーよ! 」
「こんな時、リザさんだったらいい知恵を貸してくれたのでしょうが…… 」
そう言って茶々は暗闇に包まれた方向を見やる、そうリザはボス部屋の最初のギミックにつかまり暗闇にのまれリタイアしていた。ヴァルキリーファミリーの頭脳ともいえる存在のリザがリタイアしたことでこの状況を打開できるかもしれない作戦を誰も導き出せないでいた。
「そんなことを言っても仕方ないわね。 私たちだけでなんとかしなくちゃ…… 」
(そうは、言ったもののどうすればいい?)
レイアは頭の中で考えていた。部屋の中は探しつくした、ボスの姿もない、特殊なスイッチもない、どうすれば……
そんな時、耳にかすかに金属が当たるような音が聞こえた。その音にはっと顔を上げたレイアは周りを見た、生き残っているメンバーの誰も武器を構えた様子はない。しかし、確かに金属音がかすかに聞こえる。
いったいどこから? そう思い回りを必死に見る。前、左右、後ろ、上、しかしどこにもその音の原因は見当たらない。だが、聞こえている。まさかと思いレイアは暗闇を見やり凝視する。するとかすかに火花のようなものが目に映った。
「まったく、こんなギミックがあるとは…… 油断しましたね。」
リザは、暗闇の中を歩いていた。そう、リザはまだリタイアしていなかった。 闇にのまれた他のメンバーも確かに多大なダメージを受けてはいたが、まだ生き残っていた。そのメンバーを集め、リザは暗闇の中を歩いていた。
サージェンス・オンラインには、特別な職業限定のクエストが存在し、それをクリアすることでその職業だけが使えるスキルや、魔法が存在している。リザが暗闇でも普通に歩けるのは、それによって、取得した魔法のおかげだった。魔法名『ダークシーン』どれだけ暗い場所だろうと通常とある程度変わらぬようにあたりを見ることができる魔法だ。これは、他の仲間にも付与することができるもので付与されれば、一度クエストをクリアするまで効果が持続する。便利ではあるが、その分かなりに魔力を必要とするため、そう何度も使えるものではない。しかしこの魔法のおかげでなんとかメンバーと合流することに成功したリザは、暗闇を抜けられないかとメンバーたちと、暗闇を探索していた。
「だめですね、 ここまでしか行けませんか。 」
暗闇は、リザの魔法でなんとか歩けるまでには見えているが、ある程度進むと、どうしても壁のようなものにぶつかりそれより先に進めなかった。
「リザさん、どうしますか? 」
「これで、進める場所はすべて行きましたし。 外側のマスターたちとも連絡のしようがない完全に手詰まり状態ですね。」
リザは、必死に考えた。どうするべきかと、そして視界の隅で何かが一瞬揺らめいたように見えた。
「みなさん、警戒を! なにかいます!」
リザが、そう叫んだ時、リザの目の前から巨大な鎌が迫ってきた。リザはそれを何とかしゃがむことでよけた。
「みなさん固まって下さい。離れすぎては危険です!」
リザの呼びかけに、周りにいたメンバーたちがすぐさま反応し、リザを中心に円形に陣形をとった。すると今度は、複数の鎌がメンバーたちに襲い掛かった。それを、各々の武器で受けるなり、よけるなりしていると、鎌による攻撃が止まった。しかしリザは、それでも警戒を解くことはなく、回復の魔法によってダメージを受けたメンバーを回復させようとするしかし、魔法を発動させるとそれが何か別の者に吸収されるように魔法の光があさっての方向へ飛んでいく、その方向を見ていると光が何かにぶつかったかと思うと、その場で回復エフェクトが発動した。そして、それに照らされる形でリザたちは、巨大なモンスターの姿を目にした。
それは、まるで日本の阿修羅のように腕が複数存在し腕の先には先ほどリザたちを襲った複数の鎌、頭は死神のような黒いフードに覆われるようにして動物的な骸骨がのぞいていた。




