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異世界アラサー転移者の冒険  作者: モッチ~
第2章 旅立ち~リーンの町編
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第24話 森

幅5メートル程の街道が森を真っ二つに割るように続いていた。

森は相当広いようで、向こう側の出口は当然のように見えない。街道の両脇には不気味な大木を乱立させた森が深く広がっている。確かに迷い込んだら戻れそうもない。

天気は良いはずなのに大木のせいだろうか、街道は薄暗い。

俺達は周囲を警戒しながら進んでいく。


「なんだか魔気が濃いように感じます。」

「魔気って何なんだ?」

「説明しづらいですが、私達にとって良くない力の事です。負のエネルギーとでもいいましょうか。」

「魔気が濃いとどうなる?」

「モンスターが発生しやすかったり、モンスターが集まりやすい状態になります。ようするにモンスターにとって最適な状態です。」

「それってまずいじゃないか。」

「ええ、早めに森を抜けるよう急ぎましょう。」


そう言って歩く速度を速めた。

しばらく進むとモンスターに遭遇した。しかも数が多い、厄介だ。

【警戒】による警報音が頭の中で鳴っている。


「亮助様、FランクのジャイアントアントLv.2が5匹です。」

「強いのか?勝てそうか?」

「攻撃は口の大顎にだけ注意すれば基本的に大丈夫です。甲殻が固いですが関節を狙えばそんなに強くありません。」

「よし、今回も俺とナナで対処だ。あんずは待機だが敵の数が多い。もしもの時は自己判断で動け。」

「分かりました。」

「行くぞ!!」


なんか段々と戦闘指示するのが板についてきたように思う。元の世界で仕事柄、現場監督とかやった事あるからそのせいもあるのだろうか?

俺とナナで一斉に斬りかかる。

敏捷の違いのせいか、ナナの方が速い。ナナの素早く重い一撃で1匹また1匹と、あっという間に葬った。俺も負けていられないと大顎の攻撃をかわし、確実に剣で切り付ける。腕力に関してもナナの方が高いので、ナナが1回の攻撃で倒すのに対し俺は2回攻撃が必要だった。

ナナが3匹目を倒し、俺が2匹目にとどめを刺した次の瞬間、森の中からもう1匹のジャイアントアントが現れてあんずに向かっていった。


「あんず!そっちへ行ったぞ!!」

「大丈夫です。亮助様、任せて!」


ジャイアントアントの大顎攻撃を軽い身のこなしでかわし、ショートソードの連撃であっさりと倒してしまった。


「すごいぞ!あんず、良くやったな。」

「えへへ、どんなもんですか。」


俺は頭を撫でてやるとあんずはすごく喜んだ。

私は?って感じでナナがこちらを見ていたが、気付かないふりをした。まったく何してんだか、いい大人なのに。


回収したジャイアントアントのドロップアイテムは蟻の甲殻5個、蟻の強甲殻1個だった。


「亮助様、1個はレアドロップアイテムでした。やりましたね。」


あんずは嬉しそうだ。そういえばレアドロップアイテムはまだ手に入れた事ないって言ってたっけ。


ナナが、やはり魔気が・・・とか何とか言ってるのが聞こえた。そんな森で一夜は明かしたくないので先を急ごうと歩き出した。

こんなに歩くならリーンの町まで行商人の馬車に乗せて貰えるように頼めば良かった。

今更遅い。

歩きながら【地図製作】で確認すると丁度森の中間地点を過ぎた位の所まで来ていた。

すると突然森が騒がしくなり、【警戒】の警報音が頭の中でけたたましく鳴った。


「何か来ます。」

「そのようだ、周囲を警戒しろ!」


森の茂みから何かが飛び出してきた。すぐさま【解析】で調べるとコボルトLv.5だった。凄まじい警報音が脳内に響いている。レベルが多少高いようだが此奴が脅威なのだろうか?

そう考えてた矢先、森の奥から何かが飛んできてコボルトに直撃した。

それは見た感じ棍棒のようだった。しかもかなりでかくて太い。

コボルトはグチャグチャに潰れて、血肉が飛び散り絶命した。


まだ警報音が鳴り止まない。

次の瞬間、そいつは森の中から現れた。

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