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詩*祈りのようなもの*

変身

作者: a i o

風が雲を流した碧天

くらり眩暈とともに飛び込めば

私、優しいジンベイザメになって

深く潜る度にうんと

優しくなりたくて

大きな身体を翻し

煌く鰯の銀の群れ

光射す流れとともに泳いでく


だけど

素知らぬ顔して

群がるコバンザメ

私にすり寄り首を振る


するする肌はほどかれて

ドットの解体

私、泡になって消えてった



灼熱の太陽が胸を張る炎天下

したたる汗とともに走り出せば

私、飢えるチーターになって

全て満たせるようにうんと

強くなりたくて

しなやかな身体を翻し

薫り立つ緑の息吹

光る風を切って駆けていく


だけど

息も切れ切れ

仕留めたガゼル

私の目を見て首を振る


ぽとぽと牙は抜けてって

最期の咆哮

私、風になって消えてった



たっぷりとした陽が沈む黄昏

流れる人ごみの中を佇めば

私、悲しくちっぽけなまま

小さな身体を翻し

人ごみの中を掻き分けてく


掴めない夢

掴めない光

千切れそうな手を振って


見送る夕陽

私の血潮で流れる茜

涙はぽろぽろ流れていって

噛んだ唇滲んだ茜

私、消えない身体で夜になる







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