プロローグ・00;00「初めまして・1」
プロローグ
ああ、自分の人生はこんなにも短いものだったのかと初めて悟った。
何故こんな事になっているのかと言うとこの物語の主人公である彼女は事故に巻き込まれ、命を失いかけている――。
ああ、次の人生はもっといい人生を送りたい。
そうだな。男として生き……
そして彼女としての人生が終わり、次の人生へと転生が始まる。
00;00「初めまして・1」
目の前は暗いというよりもぼやけていた。誰かいる気配がする?
そう思いつつも目を開ける。そこには、見知らぬ人が2人、おそらく私の名前であろう名前を呼んでいる。
“あゆむ”
“歩。生まれてきてくれて、ありがとう”
“歩”―― それが転生した彼女の、いや彼の新しい名前である。彼はまだ何も理解が出来ない状態だったが、とりあえず普通に過ごそうと早々に決意した。
生まれてきて数ヶ月過ごす内に手足が動けるようになり、色々つかんで口に含んだりして試してみた。「ダメだ」と怒られてしまうが、一番先に覚えたのはボールを使うという事。
そう言えば、前世でもボールを使う競技があったはずだ。確か、バスケ、卓球、テニス、バレー、野球etc……それぐらいか。
前の人生では運動が出来ず、よく絵を描いていたことを思い出す。いつかは漫画家になってやるんだとずっと思っていた程だ。
でも、その願いも思いも叶わなかった。18歳という若さで死んでしまったからだ。それでも最期の願いは叶った。
そう、『転生』である。
まぁ、なんとかなるだろうし、今は楽しいからいいや。
彼は軽く考えていたが……。1歳となり、勉強を始めた。勉強と言っても当たり前の事をしていた。
名前や場所、危険な事、褒められる事、やっとというのだろうか、あの時の事を思い出す。
そうだ。次の人生は自分のやりたい事をやらなくては――。
前の人生では出来なかった事を――。
彼はその事を思い出し、歩き始めた。4歳になり、彼は色々覚えた。
文字・計算・言葉・外の言葉――天才とも言えるだろう。
小学校に上がる頃には5カ国語、2、3年生の計算漢字も覚えていた。
小学1年生で満点はとれない子もいるが、彼は常にとっていた。
その後も運動、勉強は欠かさずにやっていた。もちろん、母親つきで、だが。その母も5kgは痩せてしまった。
小学校4年生にバスケを始めた。最初は下手だと言われたが、徐々に上達して5年生、6年生の時には大会に出場できる程になっていた。
身長もずいぶん伸びた。
まさかこんな風に変わるとは思わなかった……。あれ?
そう言えば俺って……。前は敵が多かったような……。
前世での生き方に疑問を感じた。
あの時は、かなり敵が多く酷い目にあった。
あったと言っても、変な噂をたてられたとか、悪口を言われただけであるが。
けど、結構胸にくるんだよな……。苦しかったけ。
今も心にくるあの時の想い。
彼は一つ目標が出来た。
“友人や親友をつくり、敵をつくらない”ということを考えていた。
このプロローグと00;00「初めまして・1」は友人にかいてもらいました。私自身が、書くと分けの分からない文章にまりますが温かい目見守ってください。