平和、てか日常が最高!
ラブコメ好きな作者だけれど、音楽について書いてみようと無理して頑張ってみた作品。ハーレムは好きだけど、ハーレムエンドは嫌いという私ですが、どうか楽しんでいって下さい<(_ _)>
←一応ラブコメも入れる予定です。更新速度は遅いですけれど、最後まで付き合っていただければ幸いです。
胸が弾けるような高揚感、息が詰まっているかのように体全体を圧迫する異常な熱気、最早何も考えられないほどの緊張感っ!
オレは今、ライブをしている。ただのライブハウスなんかじゃない。巨大なステージでだ。オレが歌えば観客は歌に合わせて盛り上がり、マイクを向ければ全身全霊で叫び返してくれる。また、ギタリストはクラシカルなフレーズを弾いたかと思えば、ガチガチに歪ませたハードロック色の強い音色を奏でたりと、多彩なプレイでオレを支えてくれる。誰が何と言おうとオレ達は最強のコンビだっ!そして、これはオレ達の最高のライブだっ!
…という夢を見た。いや、「始まりから夢オチとか最低っ!」って言う人もいるかもしれないけど、しょうがないもんだよ。夢を見る事は誰にでも許されてるし…。てか、しがない高校生のオレがステージなんかでライブ出来るかっ!、って話ですよ。
さて、軽く自己紹介でもしておこうかな!って事で、この小説の主人公を勤める『上原 聖』です。趣味は音楽と女の子の鑑賞、好きな運動は水泳、特技は……orz
あ、チャームポイントは成績が下から数えて○番目って事かなっ!……
…う〜〜ん、ぶったゃけオレの自己紹介なんて何も面白くないね……。
あっ、ちなみにいまは英語の授業中みたいだ。大体2時間近く寝てたのかな?…まぁ、先生から出る催眠音声が悪いんだろう。英語教師の声は非常に眠くなると思うんだけど…オレだけなのかな?
まぁ周りの悪友達もみんな寝てるし、そんな事はないのだろう。とりあえず、次起きる時にはツッコミ役が起きてる事を願って…。聞こえてないかもしれないけど、お前の事だからなっ!石川君よ〜っ!
といって、私こと上原 聖はまた深い眠りへと誘われたのだった……キーン、コーン、カーンコーンと放課後のチャイムが耳たぶを揺さぶる……。なんか心地良い響きだなぁ〜。
「上原起きてっ」
ん、女の子の声が聴こえる。しかも体育会系っぽい感じの…。この声は確か……、と上原が考えを巡らせていると、
「起きろこのヤロウっ!手間かけさせんなっ!?」突然、上原の頭に百科辞典で殴られたような衝撃が走る
しかも泣きっ面に蜂という言葉を体現するかのように、額を机に強打するっ!
「ギャー、いってーっ!」
「うるさい、大きな声あげんなバカっ!勉強してる人だって周りにいるんだからねっ」
またまた殴られる上原。「だから痛いってっ!お母さんはあんたをバーサーカーみたいに育てたつもりは無いんだからねっ!もう少しおしとや『なんか言ったかクソ野郎』…何でもないです。」
先ほどの自己紹介に訂正をいれます。チャームポイントは弱いってことで…orz
「全く、来週から試合なんだから部活には出なさいよっ!部長が言ってたでしょっ、全員出席って!」
「…ごめん、今日はこれから塾があってさ…。済まないとは思ってるんだけどさぁ…」
「………」
「いや、ホントだよ?塾が無かったらぜっったいに部活に出たけど…でも塾はサボれな『ピ、ポ、パ、ポ』え、どこに電話してるの?ねぇっ!」
『もしもし、上原さんのお宅でしょうか?私、上原君と同じ部活の戸山蓮と申しますが、上原君は今日塾があるのですか?』
『……そうですか。塾に入れた事すら無いと…。了解です。ありがとうございました。』
電話を終えると静かに語りかける蓮さん。
「どういう事、聖クン?まぁ、とりあえず部室に言ってから話をしようか?」
そう言って蓮さんが振り返った時、オレはドアに向かって全速力で走り始めた。
「こら、待ちなさい上原っ!テメェ待たないと潰すぞゴラァっ!」
ヤバい、蓮さんが不良化してる…てか走るの速っ!オレ100メートル12秒で走るのに、何でそれに追い付きそうなの?しかもスカート着用でっ!?水泳やめて陸上部入った方がよくないっ!?しかし感心してる場合じゃない。どうにか逃げ切らないと……そうだっ!
「そういえば今日のレースのパンツ可愛いねっ♪オレに見せるためなのかなっ!」
唐突に立ち止まりスカートを抑える蓮さん。真っ赤な顔をしてるし、どうやら何とかなったって事か。
「明日、部長に叱ってもらうんだかねっ!覚悟してなさいよっ!」
「へ、部長なんて怖くないしねぇ〜。やれるもんならやってみろ、って感じですよ」
そういって私こと上原聖は学校を出て駅の方へと走り去って行ったのだった。