これからもずっと一緒に居ようね!
“これからもずっと一緒に居ようね!“
僕の大好きだった彼女がいつも僕に言っていた言葉。
その彼女はもう居ない!
事故である日突然、僕の前から消えてしまった。
彼女が亡くなる数時間前までは、彼女は僕と会っていた。
その時の彼女も僕に、この言葉を言っていたのにな、、、。
僕と分かれた数時間後に、亡くなってしまうなんて、、、!?
僕はショックでまだ現実を受け止めていられなかった。
彼女の遺体を見た時も、彼女の葬儀の時も、彼女の写真を見ても、
まだ彼女が僕の傍に居るようで、亡くなった現実を受け入れられな
いんでいたんだ!
・・・彼女とは次の日曜日に、二人で映画を観に行こうと約束していた。
彼女が好きな“ゾンビ映画。“
怖がりで一人で家で映画も見れないくせに、やたらとホラー映画が好きで、
その中でも彼女はゾンビ映画が一番好きだった。
僕は二人で観に行くと約束していたゾンビ映画を1人で観に行っていた。
ポップコーンとコーラの組み合わせ。
ぼくの隣には空白の席を一つ開けておいて......。
彼女と映画を観ているような気持で映画が始まる!
彼女が隣に居たら? このシーンでキャーってなって僕に抱きついてくる
んだろうなとか思いながら映画を観ている自分が居た。
映画が終わると、僕は彼女と二人でよく行った公園に行く。
ふたりでよく歩いた公園の道を1人で歩き、もう桜がチラホラ咲いている
のを見ると? 彼女はココで足を止めて桜を見ていただろうなと思い浮かべる。
次から次へと彼女との想い出だされていって......。
彼女と付き合って初めて行ったデートの場所に一人でふらっと行ったり。
彼女と二人で行った神社やお寺周りをした場所も時間があれば行ってみたり、
二人にお気に入りのご飯屋さんやふたりで行った夜景スポット。
何もかも僕にとってステキな想い出ばかりで、忘れる事なんか出来ないよ。
“どうか僕の所にもう一度! 戻って来てくれないか?“
バカみたいに真剣に神様にお願いした事もあって。
彼女が亡くなって時間ばかりが経つのに、僕の中の彼女は何も変わらない!
いつか本当に彼女の事を忘れられる日が来るのだろうか?
こんな事になるなら? 彼女のウエディングドレス姿を見たかった。
彼女に僕が出来る限りのカッコいいプロポーズしをして、彼女と結婚
したかった。
お互いの親族や仲が良い友達をいっぱい集めて、僕達の結婚を皆に祝って
もらいたかった。
彼女の幸せな顔を僕は目の前で見たかった。
彼女と二人で幸せな家庭を作りたかった。
・・・でもそれも、もう出来ないんだな。
“人は本当に悲しい時は涙が出ないんだと分かった。“
辛すぎて泣けないんだよ。
僕はこの先、どうしたらいい?
もう君が僕の傍に居ないのに、どうして生きていったらいい?
*
・・・彼女が亡くなって1年後。
彼女から僕宛に小包が届いた! 宛先を手書きで書いた字が彼女のモノで、
僕は感動とビックリで心臓が止まりそうになった!
まさか? 亡くなった彼女から僕宛に小包が来るなんて!?
箱を開けて見ると? 中には手紙と僕の誕生日プレゼントにあげようとして
くれていたブランド物の長財布と、それとUSBが入っていた。
僕は先ず、彼女が僕宛に書いてくれた手紙を読みはじめる。
Dear 真人へ。
お誕生日おめでとう! 真人も遂に25歳になったんだね。
私もあと3か月後には25歳になるけど? 先に真人の方が
大人になるのかな?
いつか真人とは、“結婚して子供を産んで幸せな家庭を作ると思う!“
私は最初っから結婚するなら真人だと決めてたんだからね。
絶対絶対! “私が真人を幸せにするから。“
だからこんな私だけど一緒に居てください!
“これからもずっと一緒に居ようね!“
大好きだよ! by miu
USBには、僕と楽しそうに笑っている彼女がいっぱい映っていた。
あの時のデートで動画を撮ってたんだとか?
この時、こんな事を想ってたんだとか?
彼女の言葉のひとつひとつが僕は愛おしいと想えた。
全てがキラキラしていて、彼女を忘れられない。
こんなの見たら? 余計に亡くなった彼女を思い出してしまうよ。
・・・でも、僕の未来に彼女は居ない!
未来の僕は、“彼女以外の女性を好きになっているのか?“
彼女以外の女性と家庭を持つ事が出来るのか?
今の僕にはまだ分からない、そうとも想えないけど?
時間はいつか今の僕の彼女への想い出を忘れさせてくれる日が来るのだろう。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。