stage.1 時がたつのはもはや必要不可欠な要素である。そして俺は神だった(?)。
誤字脱字等あると思いますが、温かい目でご覧ください。
そして時がたち、俺は13歳になった。あの時変な実の力で3歳になっていたから、実に10年たっていることになる。そしてあの鴉も、
『まだまだじゃ、もっと魔力を練って放つのじゃ』
こうして俺に魔法のいろはを教えてくれている。
しかも、あのクソデカい鴉の姿じゃなく、白髪の30代女性くらいの姿になっている。何でも、10年間俺の体内で眠っていたことにより、潜在能力が引き出されたらしい。覚醒みたいなもんか。
『そうじゃ、もっと魔力を込めて、練る。それを繰り返すんじゃ』
「よし、もう一回…死の螺旋!!」
Oh...近くにいたウサギが15匹ぐらい死んだ…。威力エグい。
『おぉ、いいな。次はもう少し魔力を少なめにしてみよ。』
「まだやんのかよ…」
とこんな感じで、俺は世界をぶっ壊すために日々修行を重ねてる。世界を壊すために魔法極めるなんて洒落にもなんねーと思うけど。
『…はぁ、じゃあそろそろ帰るとするかの』
「よっしゃー!」
帰るといっても、別に村とか街に住んでるわけじゃない。俺の家は、この世界に来た時の森にある。てか、地球にいた俺どうなってんだ?死んでるのか?
「なぁ、俺って死んでるの?」
『質問の意味が分からぬ。』
「あぁいや、俺が転生(?)する前の体って死んでるのかなーって。」
『それは、今のお主”ルイト”になる前の話か?』
「そゆこと。」
『それは…儂にも分からぬ。』
「どういうことだよ。」
『お主がこの世界に来た瞬間、地球で何らかの大きなエネルギーが働いたようじゃが…儂はこの世界の神域の住民である故、それ以上はわからぬ。』
「ふ~ん…」
…ん?神域の住民?なんだよそれ。聞いてねーぞ…。
「神域の住民ってなんだよ、中二病?」
『中二病が何かは存ぜぬが…まぁいい、せっかくじゃしこの世界のことについてちと覚えてもらおう。』
「よろしく」
『まず、お主が言っておった”神域の住民”についてじゃな。
神域とは、その名の通り神の住む領域じゃ。この世界を管理する神らが住んでおる。お主の世界”地球”の神域は、…地域ごとで分かれているようじゃな。例えば日本には、伊邪那岐神や伊邪那美、天照大御神や月読命などの神が住んでおったようじゃな。』
「なるほど…。イザナキとかイザナミって、日本神話?古事記?とかに登場する日本の神だもんな。」
『そういうことじゃな。そして神以外にも、神域に住む者たちがおる。それが、儂らのような”神域の住民”じゃ。地上に住む者たちの中で、神に認められたものだけが神域に住むことができる。』
「へぇ~…てかさっき儂らって言ったよな?それってまさか、俺も神域の住民ってことか!?」
『そうじゃ。神域に住む者たちには、桁違いの能力が与えられる。主がさっき使った死の螺旋も、普通の者には使えぬ魔法じゃ。』
「な、なるほど…?」
じゃ、さっきのウサギが大量死も俺が神域の住民だからか…。これチートじゃん。
『ちなみに主が神域の住民として認められたのは儂のおかげじゃからな、感謝するがよい。』
「はぁ?」
『儂が主をこの世界の創造神様に、神域の住民として認めてもらえぬか交渉したおかげじゃ。実質、儂が主に能力を与えたようなもんじゃな。』
「うぉぉ…。」
マジか…創造神様、感謝…!!
~~
「着いた~。」
やっと家に到着。いつも使ってる練習場(森)からは30分くらいかかるからな…。転移魔法とかないかな~と思ったら、実は俺でも使えるらしい。伝説みたいな魔法そんなポンポン使えるのか?と思ったら、何か俺に使わせるにはまだ早いらしい。どういうことか…分からん。
「さっさとメシ食うぞ~。」
『…。』
「おい、どうしたカラス?」
『シッ…静かにせい。誰かおるぞ。』
「…!?」
俺が驚いたのもつかの間、カラスはスキルを展開する。
『スキル〔遥眼〕』
「…。」
やっぱりカラスは賢い。そしてこういうとき、すごい役に立つ。夜目が聞くってこういうことだな。
『…これは…』
やっぱあれかな?盗賊とか?それだったら今日練習した死の螺旋使ってぶっ飛ばしたい。こんな夜に森奥深くにいるなんて盗賊しかないだろ、俺の脳が冴えわたるぜ。
『ルイト、あの者ら負傷して倒れこんで居る。何人か死にそうな者もおるようじゃ。儂らを目当てできたわけじゃなさそうじゃ。あの身なりからすると、恐らく盗賊ではなく貴族じゃろ、どうする、ルイト…!?お主、なぜそんなニヤついておるのじゃ?』
「え、そんな笑ってた?」
だって笑うのも仕方ないじゃないか。これは、ミスクロの一番最初に出てくるクエストなんだから。とうとう始まったんだ、ゲームが。あの貴族はただの貴族ではなく王侯貴族。助ければ貴族たちとのパイプが手に入る…!ゲーム自体全然プレイしてなくてあんまり覚えてないけど、確かこんな感じだった気がする…!
『…それで、どうするのじゃ。放置するのか?』
「決まってるだろ…助ける。もちろん有料。」