stage.0-5 やっと物語が始まっていく…?
なんか今回、最後の方が文章おかしいです、ごめんなさい。
あと誤字脱字等あったら報告ください。お願いします…。
うおぇぇぇ魔物多い死ぬやべぇどうしよ…。
こいつらあれか、赤眼か。赤眼はとにかく肉と脂が好物らしいから、俺殺されるかも。しかも見た目がキモイ。死んだ魚みたいな目が羽をつけて浮いてるんだ。しかも目の色は赤。プレイヤーが選ぶ嫌いな魔物順位第2位にランクインしたこともある。その割に強いんだが。詰んだ。
『貴様はなんと馬鹿なのだ。いや阿保だな。見ておれ、≪黒爪斬撃≫』
…リ、赤眼が跡形もなく消えた…。てかいつの間に来たんだよ。放置して、また来てまた放置したクセにまた来るのかよ。
『いやなに、面白いことになっているようで』
面白くねーよこっちは死ぬとこだったんだよ?カラスは脳がほかの鳥に比べて大きく賢いっていうニュース見たことあるが、夜鴉は指定外かな?
『儂は鴉ではない』
いやカラスだろ。どう見ても。…いや、カラスがでかくなってる?う~ん、分からん。
『そういうことではない、儂は確かに種族的な立場ではカラスじゃ』
カラスなんかい。
『だが儂は鳥類より哺乳類に近いカラスじゃ。もっと言えば、霊長類、つまり主らヒトに近い存在のカラスなのじゃ。』
どんなカラスだよ。そんなカラスいねーよ。
『ここにおる』
ジジイのクセに生意気だな。…今のセリフ悪役ぽくて良くね?
じゃなくて、お前はなんでまたここに来たんだよ?見捨てたんじゃねーの?
『ちとこれを取りに戻っておった。ほれ。』
…なんだこれ?レモン?いやオレンジ?いやポンカン?いやトリファシアか?
『なぜそんなに柑橘類の名前が出てくる。てか最後のやつなんなのじゃ?鳥?』
トリファシアは東南アジアやニューギニアが原産地の柑橘類の一種で、良い香りで、赤い実をつけるんだ。これがまたおいしくて…
『ストップストップ、トリなんとかについてはウィキ○ディアみたいな解説でよぉ~く分かったから、その実について教えてやろうぞ』
なんかやっぱこいつ言い方ウザいな。で、この実は何なんだ?
『これは幻霊森でしか栽培できない、更に人間には見つけることすらできない希少な実だ。名前は…』
名前は?
『まだ無い』
吾輩は実である。名前はまだ無い。ってか?まんま夏目○石のパクリじゃねーか。
『まぁまぁ、聞け。この実はなんと食べると、体内の細胞がなんかすごいことになって3年分急成長するんじゃ。』
つまり?
『つまりこれを食べれば3年分年を取るということじゃな。しかも、成長するのは体だけではなく、魔力量や技量も格段に向上するんじゃ。ゲーム用語でいうチートアイテムじゃな。』
いやチートアイテムとはちょっと違うだろ。…まぁいい、今の赤ん坊の俺には丁度いい。良し食おう。
…マズい。おぉ、なんか眠くなって、きた…。
~~
『おぉ、起きたか。』
ん…。ねみぃ…。
「!う?ぉぇあ@:¥。^&5!?」
『言葉になっておらぬぞ』
「しゃ、喋れてる…てことは…」
おぉ、歩ける!立てる!全裸だが!?
『服がないのは堪忍してくれ、後で最寄りの町からひったk…譲ってもらうのでな』
「今ひったくるって言ったか?お前立派な犯罪者だよおい…。」
でもこれでやっと実感がわいたな。俺はもうこの世界の住人なんだ。
『そうそう、今お主はさっきの実の特典によってスーパーハイパーイケメン少年に』
「なってるのか!?」
『…近い外見になっておるからのぉ。喜べ。』
「近い外見…。」
まぁそれが無難か。なってないよりマシだ、うん。
『…そろそろ時間切れの用じゃな。儂はお主の体内で10年ほど眠らせてもらうのでな。死なずに頑張るのだな。』
え゛??なんかカラスが消えて…。
消えてる。
てか最後のセリフなんだよ。もっと他にないのかよ。
…まぁいいや。てかこれからどうするか。
よし、荒らそう。この世界を。この物語を。
ミスクロの物語をプレイヤーが無視していたのには、主に二つの理由がある。
一つはそんなの無視して自分の思うままにVR世界を楽しみたいから。
もう一つは、その物語がすごく、ものすごく最低で最悪だから。
物語を進めていくと、貴族や王様だのそういうNPCも出てくる。が、そいつらは口だけで何もしない愚図だ。よくラノベとかで見るやつで、それ以外にも愚図の要因が重なって、最終的には様々な人物が犠牲になる。またヒロイン枠である女性キャラも嫌われ要素だった。綺麗ごとしか言わず、現実も見ず、甘い言葉ばかり吐く。そして聖女と崇められる。主人公もそれに惹かれていくそうだが、やはりラノベで出てくるような綺麗ごと可愛いヒロインは好かれなかった。
そんな理由で、ミスクロの物語は嫌われていた。だから俺はその物語を壊す。荒らす。こんなクズみたいな世界、俺が壊して、再生する。動機は不純。でもそれでいい。
「主人公より強くなって物語荒らす」
という選択を、俺はこれから実行する。動機は不純でも、嫌われようとも、俺は俺のために、この世界の物語をブチ壊すんだ。