第2話
警察署内どこかの課
死神、エース、さぎり、そして上司の4人が写る昔風の写真が
上司の机の上にある。
上司「近寄るな。関わるな。」
新人「でも。」
上司「彼が、死神がいる部署は怪奇怪異事件のみを対処とする
不吉の十三課よ。ま、死神の一人課長の部署だけどね。
結構忙しいみたいね。良くも悪くも。」
新人「怪奇事件専門……。そう言えばずいぶん前から変な事件が
いろいろとありましたしね。」
上司「死神はな、昔から変なのよ。化け物が見える、とか、魑魅魍魎がいる、とか。
それで、以前の事件から余計におかしくなったの。」
新人「仲間を亡くした事件ですか。」
上司「まあね。死神はね、その事件で仲間を無くしてから
メチャクチャにおかしくなった。」
新人「上司さんも同じ課だったんですよね。」
上司「そうよ。自分も同じ職場でいろいろ大変な目にあった。
ようやく平和な今の部署に配属になったんだから、もう結構。
お前も普通でいたいのなら、死神に、十三課に近づくな、関わるな。」
新人「はぁ。」
十三課
死神課長、ボロボロの巻物の古文をぶつぶつ唱えている。
手には入れ物に入った水。
やがてその水は、かすかに波を打ち、透明水からより清らかな水へと
変化する。
死神「ま、こんなもんか。」
そう言いながら出来上がった聖水をたくさんの小瓶へと入れていく。
死神課長「次は別の聖水もためしてみるかなー。」
満足そうに巻物を懐にしまう死神課長。
エース、その横で怨念銃弾を作ってる。
エース「いや~、いい素材が手に入ったわ~。今回はクモ女か~。」
そう言って採取したクモ女の灰燼を特殊弾の弾頭に入れていく。
クモ女の灰燼「あぎゃー! ちきしょー! うらめしや~!」
エース「うるさい! 黙れ。」
さぎり、その横で邪念封印剣の手入れをしている。
邪念封印剣「あー、そこそこ。気持ちいい。」
さぎり「ここか? そこか?」
邪念封印剣「あ、そこそこ。あはんあはん。気持ちいい~。」
さぎり「少しは静かにできんか、まったく。」
邪念封印剣「次はとんな大物かな~。邪念吸収は私のエネルギー
になるのじゃな。」
* * * * * * * *
死神課長、エース、さぎりが会議している。
死神「最近、謎の発光現象、謎の異臭、小規模地震の話題が多い。
それらは不規則のようで、規則性を持っているような状態で発生している。
そしてその場所には、予想通り魑魅魍魎が出現している。」
分析を行うとある種の規則性が確認される。
それらのポイントは『魔法陣』を形成するかのような流れで発生。
とにかく敵の出現ポイントを探して封印して潰す事で会議は終了する。
警察署内どこかの課
主任「新人、あなた何やってるの?」
新人「いえ、ちょっと。気になって。」
地図上にデータを打ち込んでいる。
主任「これ十三課の現場のデータでしょ。」
新人「はい。気になって。」
主任「はい、気になって。じゃないわ。うちの課関係ないでしょ。」
新人「ええ。でも気になって。」
主任「(のぞき込んで)つーか、これなんで何かの形?
図形?になってるの?」
新人「今解読中です。」
主任「ほーん、そうなのね。なるほどね~。じゃなくて、やめて!
他の課の仕事に関わらないで。十三課に近づくな! 関わるな!」
新人「でもー。」