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2話 変態、海のダンジョン行かされて無双オワタ

更科 夏輝。固有スキル【変態】。主人公。蛸といえば、うどんと一緒に食べるタコ天。


古巣 正直。固有スキル【正直者】。友達。蛸といえば、ファンタジーでセクシー起こす担当。


新井 慎一郎。固有スキル【看破】。友達。蛸といえば、タコメガネ。

【青蛸の巣】。そこはB級ダンジョンで、中学時代、狂気の仮面道化(クレイジークラウン)そして潜ったこともあるダンジョンだった。


青蛸(ブルーオクトパス)は、その名の通り、蛸だ。青い蛸。青い。

青い足には魔力吸収の魔法が刻まれているらしく、触れられると、魔力が吸われていく。

ただ、魔力吸収自体は、そこまで強力なものではないので、無視して一気に攻めた方がいい。


「お前の場合はな!」


アホが何か言っている。体中には青蛸の足が巻かれている。

どうやら、一撃で仕留められなかったようだ。

どんな武器でも扱える全武器適性とかいうのなのにな。


「お前さっきおれが全武器適性を自慢したの、まだ根に持ってんのか」


持ってねーよ。全武器適性アホ。持ってねーけど。


「多分、アレだ。俺はどどめ色蛸にやる気を吸い取られたんだ」

「いねーよ! そんな蛸! 見たことねーわ! どどめ色! しててもわかんねーだろ!」


うん、わからんな。

さて、冗談はさておき、俺は自分の指を、鋼針鼠メタルヘッジホッグの針に【変態】させ、突っ込んでいく。

そして、目を暗黒蝙蝠に変え魔力感知力を高める。

全武器適性アホを避けて青蛸の核に針を突き刺す。すると、全武器適性アホにまとわりついていた青蛸の力が緩み、やがて地面にズルリと落ちた。


「大丈夫か、全武器適性なのに蛸も倒せないアホ」

「根に持ってんじゃねーか」


俺は、べとべとになって手を差し出すアホを、無視した。

だって、べとべとしてるもん。


「お、おい! 夏輝! 僕も大変だぞ! たいへんだ!」


眼鏡が何か言っているが無視する。眼鏡は、略式詠唱魔法が得意だから、あれくらいどうとでもなる。

わざと助けてもらおうとするのは友情と言えないぞ、眼鏡。


俺が突き放すと、眼鏡はがっかりしたように、魔法を使い、青蛸を倒す。

できんじゃねーか。

まあ、普通はダンジョン攻略でこんなにはしゃげはしない。

だが、こいつらはここまでだ。だから、多めに見よう。


青蛸の巣は、途中何度か海に潜らないといけなくなる。

大体は、何かしらの魔法や魔法道具やスキルで対策をとって、青蛸が何処かに行っている隙に海に潜り陸に上がり、陸上での戦闘に絞るのがセオリーなのだ。

だが、俺には【変態】がある。


「じゃあ、こっからは俺一人で行ってくるからな」


俺は、自分の身体を【変態】させ、魚人に近い形になる。


「これで海の中でもいけるってんだから、マジで【変態】は無敵だな」

「まあ、やっぱプロフェッショナルは違うぞ。俺はあそこまで動けない」

「魚人をプロと呼ぶな」


眼鏡がツッコむ。いいぞ、今日は眼鏡が曇ってないな。

どんどんツッコんでこい。ボケ、ツッコミの方のツッコミだからな、間違えるな。

お前は時々、怖いぞ。近いぞ。

ただ、マジで魚人は早い。やぱりホームグラウンドは違うのだろう。

どんなにそこに適した身体を得ても、経験値が違い過ぎる。


「考えたんだけど、俺らも【変態】させていけばいいんじゃね?」

「ダメだ。他人を【変態】させるのは、魔力を半端なく使う。そこそこのサイズの魔石がないと駄目なくらいにな」


以前起きた大発生では、十数人を【変態】させたが、あの時は緊急事態という事で、魔石を大量にダンジョン庁やアホの実家である大企業から頂いた。

今回はそういうのじゃない。だから、変態させるのは難しい。


それに、俺は中学時代、攻略を済ませているので、滅多な事がない限り、やられることはない。

……異常者イレギュラーでも出ない限り。

この思考に入りたくなかった。ド定番だ。こんなただ考えましたよってだけの伏線で、出てくるのだ。マジやめてほしい。


俺は神に祈ろうとして……辞める。固有スキルに【変態】なんて名前をつけて俺の人生を狂わせたやつだ。そんなヤツに祈っても、余計な事しか起きそうにない。


俺は、アホ達と一旦別れ、海に潜る。

一応、青蛸の気配が離れてから潜ったので、周りに青蛸はいない。

けれど、今日は待つ方がしんどい。なので、一匹二匹いても気にせず近づく。


青蛸が陸上とは比べ物にならないほどの速さで迫る。

流石に海中でのスピードでは敵わない。

だが、飽くまで追いかけっこをするならだ。

遠距離攻撃のない青蛸が俺を弱らせようと近づいてくる。

青蛸の足が俺を捕らえ、そして、魔力を吸おうとして麻痺して毒喰らって眠った。


身体を【変態】させ、状態異常スキルを喰らわせまくった。

あの滅茶苦茶かっこいい主人公みたいな魔法攻撃ではない。ただ、肌にそういう状態異常を起こす針を大量に作っただけだ。


遠距離や武器攻撃してくる敵では出来ない戦法だが、青蛸には有効だ。

以前もこれだけで攻略し、動画が盛り上がった。

縛りプレイは結構人気だった。


ということで、余裕で攻略出来ました。

異常なし! だったらよかったんだけど、ダンジョン核のそばで眠っている生き物がいるという異常。

頭に朝顔みたいな花がくっついた女の子が眠っていた。


お読みくださりありがとうございます。

また、評価やブックマーク登録してくれた方ありがとうございます。


少しでも面白い、続きが気になると思って頂けたなら有難いです……。


よければ、☆評価や感想で応援していただけると執筆に励む力になりなお有難いです……。


よければよければ、他の作者様の作品も積極的に感想や☆評価していただけると、私自身も色んな作品に出会えてなおなお有難いです……。


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