生家が豊かだったのはチートに入りますか?
何度か触れたけど、生家は中々お金持ちの貴族だった。
私が生まれた時は子爵位と、決して高い位ではなかったものの、元々の経営手腕の高さから高位貴族並みに裕福だった。さらに神童の私が生まれ、競うように兄弟達も力をつけ始めたので、気が付いたら伯爵位になっていた。さらになんだかんだあって、侯爵にまでなった。超スピード出世である。
先に兄弟の話をしておくと、私には兄と弟が一人ずついる。二人とも、私という天才っ子がいるせいで自信を失い、最初はネガティブ思考であった。それでも無理矢理一緒に勉強したので、彼らの成績は大変よろしい。人当たりも良い。私は人を治めるのには向かない性分だ。兄弟には私はそういう理由で治めないから、その辺は任せた!っと放り投げた。よし、これで私は研究に引きこもれる。
そんな訳で兄弟は私にも出来ないことがあると、ようやく認識してくれて、経営の腕を磨きまくってくれた。ついでに私のことを可愛がってくれる。えっ?癖が強すぎる私のことを心配してくれているのでは、って?その通りです。問題でも?
まぁ、ここまで私の天才っぷりが知れ渡ると、お国が色々関与してきそうだが、幸いそれはなかった。年齢の合う未婚の王族がいなかったので、王家との政略結婚の心配はなかったし。私が度々国への忠誠を誓ったお陰だろう。そういうわけでのびのびと成長出来たのだ。
そんな中、お家取り潰しになった男爵家の破綻しまくった元領地を褒美として国に押し付けられた。この時に伯爵家になった。あまりにも破綻していたので、あのときはみんなで頭を抱えたっけ。
しかし、私達はめげずに一家全員でそれらを解決していった。そのあと、王様が丁度良い処理場を見つけたとばかりに褒美という名の厄介事を押し付けてくるせいで、訳有り領地が増えた。無論全部解決した。
これで領地が増えまくり、侯爵になった。どれくらい増えたかというと、しばらくした後に、増えすぎたので領地を一部分け、伯爵領として次男である弟が受け継ぐはめになるくらいである。
そういえば、領地の建て直しをしたエピソードの中に、カルチャーショックのようなものを受けた話がある。
皆さんは塩は何処から採れると思っていますか?
多くの人が海と答えるだろう。当然だ、私は前世はそうやって習った。一部の地域では温泉から塩を採っているけど、どちらにせよ水溶液である。
ここで私の兄に同じことを聞いてみよう
Q.お兄様。塩はどこから採れますか?
A.山。
この国、岩塩しか知らなかった。調べて見ると、元々この国では塩はなかった。それが七百年ほど前に始まった貿易によって岩塩がもたらされた。人々は塩の魅力にとりつかれた。そんな中、国内で岩塩の採れる場所が次々に見つかり、価格が下落して、庶民でも手に入りやすくなったことで国民に塩を利用した料理が広まったのである。
塩なしでは生きられないのでは、と、思うかもしれない。しかし、他の食べ物に含まれている塩分があるので、それ以前はそうやって補っていたのだ。
実際、野生動物だって塩がなくても塩分は得られている。
でも岩塩の力は凄かったのだ。凄すぎて塩=岩塩の概念しかなくなってしまった。海水が塩辛いのを漁師が知っていてもそれが塩があるだとは思わないので、その事実も広まらない。
なんて悪循環だろう。
だから、領地が増えて、海に面した時、私は真っ先に海に行きたいといった。父に何故かと問われたので、文献に海水がしょっぱいと書かれていたからと答えると、彼はしばらくクエスチョンマークを頭に浮かべていた。
結局、領地に行って、海水を舐めてもらった。そして、東方の国では塩を海水から作るという文献を見つけたので、それを参考にして塩づくり産業が発達した。岩塩もいいけど、これもいいねって言ってもらえた。
メチャクチャ儲かった。