私の「セカイ」
エクバ2、ティエレン強くないですかね?
乗ってる人ほぼいないんですけど。
やっぱりN特射に誘導があるとたまに引っかかるし、何より前格が盾になったのもうれしいポイント。
果たしてティエレンだけで何色に輝けるのか……
私の、セカイ。
「魔王」と呼ばれた私のこのセカイは。
あるものを象徴している。
それは、「孤独」。
私はかつて「神」だった。いつしかその人格はバラバラになり、分かれ、各々の世界に移った。
でも、私たち全員に共通するものがあった。
それが、孤独。
圧倒的強者である神の隣に立つものは一人として存在せず、また、隣に立とうと思う者もいなかった。
故に私は、私たちは孤独な存在。
悲しかった。
寂しかった。
そして単純に、羨ましかった。
力などなく、仲間で集まりようやく生きることができる弱者が。
力がいくらあっても仲間などいなかった私からすれば、十分に「幸せ」なのだと思った。
でも彼らは他人が持っていないものを持ち得ながら、さらなる幸せを望んだ。
それが私は許せなかった。
私だって、他人が持っていないものを持っているかもしれない。
でも。
でも、それ以上は求めはしなかった。
望みもしなかった。
なのに。
なのに、どうして「お前ら」は――!
そして私は一人、「私たち」のもとを去り、新たな世界を作り上げ、その中に入った。
「魔王」として、彼らの幸せを打ち砕くために。
しかし、彼らは強かった。
誰よりも弱い彼らは、誰よりも強い絆を結んだ。
圧倒的強者に立ち向かうために。
ちょっとした他人との縁すらない私にしてみれば、殺意すらわいてきた。
最終的に私は、負けそうになったのだ。
そのまま、死んでしまえばよかったのかもしれない。
そうしたほうが、確実に良かったのかもしれない。
そうすればきっと、このどす黒い感情は生まれずにすんだのだから。
だけど。
だけど私は。
彼ら――「私に作られたもの」が見ている世界を見たかった。
一緒に、戦ったり、遊んだりしてみたかった。
そう、思ってしまった。
そして、最後の力を振り絞って、新たな世界を、私のセカイの中に作り上げてしまった。
そして私はその世界の中で《ラファエル》という少女として生きることを決意した。
彼女は私に作られた存在だということを知らない。
それでも彼女は仲間――といっても、元々敵対していた人類の「勇者」の生まれ変わりの「島風」を得た。
私はその時初めて知ったのだ。
仲間というものが。
絆というものが。
例え仮初めだとしても、ここまで安心させるのだと。
だから私は、嫉妬した。
そして決意する。
絶対に、絶対に彼らを殺してやると。
そしてその少女は嗤う。
――無意識のうちに涙を流して。