喧嘩殺法
しばらく家庭教師との授業がメインになります。飽きてきたりネタ切れしたりしたら7歳まで飛びます。
僕は4歳児ではないので描写や台詞に違和感があったらすいません。
座学が終わって、喧嘩の練習。どうやらちゃんとした柔道やらのスポーツではなく、本当に喧嘩の練習のようだ。
「これを練習に使いますが、これも最初しか要りません。」布で覆われた人形。割りに大きく、丈夫そうだ。
「なぜだか解りますか?」
「攻撃を受ける練習の為じゃないでしょうか」
「違います。この人形の顔には目、鼻、口がありません。足は一本しかありません。首はありえないくらい太いです。解りますね? これを作った人が無能だからです。」
「まあ、はい」
「さて、これは殴る練習にしかなりません。だから暫くは殴る練習をします。ただし、そんなに役に立ちません」
「何故ですか?」
「後頭部をかなり強く殴れば相手は気絶します。首を絞めれば相手は死にます。腹を殴れば吐き気で戦意喪失、目を狙えば後遺症が残ります。つまり、ただどに殴るかも考えずに殴るのは馬鹿です。いいですか? 威力は速さ・拳の強さ・当たり所で大体は決まります。」この先生怖いなあ。兄の家庭教師は人格者で美女で喧嘩はしないが魔法は凄いのに。
「はあ」
「腹は相手にも腹筋があり、やるのなら腹でも弱いところ、つまりみぞおち辺りです。狙い辛ければ目を狙って下さい。後ろから殴るなら後頭部、相手に隙を見出せるなら服の布を千切って首絞めです。」
「先生、先生はどんな経験をお持ちですか?」
「魔物退治、邪魔な人間の抹殺(勿論一人ではやりませんよ!)道場通い、ですかね」
「経験豊富ですね」
「いえ、まだまだ26ですよ。」
「何時から喧嘩してたんですか」
「子供の頃、道場に通ったり魔法を独学で学んだりしてた頃からです」
「強いですね」
「この世にはもっと凄いのがゴロゴロ居るんです。ま、才能の差ですかね。」
「俺はどこまでいけますか?」
「喧嘩だけならケール君の兄貴より上は余裕ですね」
「本当に?」
「だって、ケール君の兄貴がりがりのもやしじゃないですか。ワンパン余裕でしょう」
「はあ」
「ま、私は次の仕事が見つかればどうでもいいですが」
「さて、その人形を殴って下さい。」
「はい」殴った
「勢いが足りません。掛け声は大きければ大きいほうがいいです。意味不明でいいので」
「はい!!!」勢いよく殴りつけた。
「まあそんな感じですかね。許容範囲といったところでしょうか。」
「さて、この墨でしるしを付けた辺りを狙って下さい。ここが目の辺りです。」
「はい!!!」
「もっと強く」
「はいっ!!!」
「まあまあですかね。手本を見せましょう。」先生の拳によって人形が一瞬倒れてまた起き上がった。
「こんな感じです。」
「はい!!」先生程はできない
「そろそろ私は帰ります。ありがとうございました。」
「ありがとうございました!!」
飯食って寝た。