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序章
都立光川学園。今日からそこが、僕の通う高校だ。
桜が咲き誇る道を、登校中の学園生たちと一緒に歩きながら、僕は考える。
「僕は、今日から高校2年生で、あるクラスの子達と合流するはずだ。」
僕は、高校に通うのは、実は今日が初めてだ。別に、不登校だったとかではない。中学2年から高校1年に該当する約3年間、カウンセラーの資格を取るために、国の施設にいたのだ。
貴重な青春の時間を資格習得のための勉強に費やしたため、僕は、華々しく史上最年少で国家1級カウンセラーの資格を手に入れることができた。