景気なんてよくわからないけれども
この稿は、一旦完結した本作品の連載再開後初投稿となります。
筆者にはやはり、こういった文章練習が必要だとあらためて感じ、連載を再開させていただくことにいたしました。
文章を書くというスキルが相当鈍っておりますので、当分の間継続していこうと思います。
引き続きお付き合いいただけますれば幸いです。
さて、景気。
私がプライベート面で右往左往しているうちに安倍某なる方が総理となり、毛利さんから許可を得たのかどうか知りませんが「三本の矢」とか何とか、どこかで聞いたことのある政策を打ち出し、それがアベノミクスなんて呼ばれています。
民主党政権下の無気力首相陣とは打って変わってあれこれと矢継ぎ早に政策を展開したことが功を奏したのかどうか、株価も上昇しひとまず景気は上昇傾向を示しました。
いや、正しくは、自称専門家とかマスコミが「そう言った」だけです。
我々一般庶民には、アベノミクスが効いているかどうかなんて、まるでわかりません。
その証拠というほどでもありませんが、げんに私の生活水準は何も変わっていない。
どころか、気付けば復興所得税(これは仕方ありませんが)だの社会保険料だの、給料天引き欄の数字が膨らんでおり、それ以外にもガス料金のような公共料金、スーパーに行けば食料品がいつの間にやら値上げされている。
会社の後輩達などは飲みに出る金もないから、誰かの家に集まって宅飲みするか、よってたかってモンハンばかりやっている(笑)。たまに飲みに出れば、飲み代を抑えるためにボトル一本を氷と水で嵩増しさせながら、うっすい酒で我慢している。
これで済むならまだしもですが、これから消費税率が段階的に上がっていくという。
本当に、どうなっているんでしょうね?
欧米諸国は社会保険料が日本よりはるかに高く、しかも日本でいう消費税に相当する税金も結構な額を徴収しているといいます。
まあ、百歩譲って、将来の年金が保障されるなら、まだそれはそれでよい。
ところが、日本はそうもいきません。
六十歳だった年金支給年齢がだんだんと上がっていき、私の頃には七十歳になるのではないかという試算もあるそうです。それだけ、年金に充てる金がないのだそうでして。
七十歳まで働いてろっていうんですかね、安倍君や官僚の皆様(笑)。
あなた達もその覚悟なら、いいでしょう。許してやってもよい。
でも、やめてくださいね。
自分達だけしこたま貯め込んで、ある程度の年齢から悠悠自適、なんていうのは。
まあ、国の役人に対してなろうで文句を言っても伝わりません。
そんなことより、日本を取り巻く状況でもっと由々しき実態がありますね。
急速な高齢化、そして若い世代の貧困化。
もっとも元気に働ける世代が満足に働けず、低所得の貧困層が増大している。最近は特に女性にそれが顕著なのだそうです。どうしたことか。
しかしながら、雇用するサイドでは人が足りている訳ではないんですよね。
どこもかしこも悲鳴を上げています。「人が足りない!」
低賃金でこき使うブラック企業などは言語道断ですが、本当に人が必要なところに人手が届いていない。それは地方へいけばいくほど深刻な問題なのですね。
具体的に何が原因でこういう事態に陥っているのか、私みたいな普通の労働者にはよくわかりませんが、ただ一ついえることは、多くの企業が将来的な展望を持てなかった、という事実です。
企業など、どこまでいっても結局必要なのは「人」です。
いくらオートメーション化しようが、それを管理したり修理したりするのは人間なんですよね。
ところが、人件費を削れば経費削減につながるなんていう中学生でも思いつくような論理を優先した先見性のない経営者たちは、リストラという名分のもとにどんどん要員を削減してしまった。
私がいる会社などもそうでして、昨今大きな問題が多発してようやくその愚に気づきましたが、今となっては後の祭りですよ。いきなり要員なんて確保できるはずもなく、また人を雇ったからといってすぐに使えるわけではない。仕事をさせられるようになるまでには、時間が要るんです。この「人が育つために要する時間」を考慮に入れなかった会社経営者がごまんといるように思います。
国家転覆並みの犯罪だと思いますがね。
日本はどんどん傾いてきています。
どうすれば良くなるかなんて私にはよくわかりませんが、このあたりの感覚は安倍君みたいな庶民離れした偉そうなオッサンよりも、大阪あたりのおばちゃん達の方がよほどしっかりしているのではないでしょうか。
庶民に背かれればどんな政府権力も維持できない。
国会議員の皆さん方、あなた達は議事堂の立派な椅子に座って野次を飛ばすことが仕事じゃないんですよ。
選挙とは税金泥棒を選ぶイベントですか?