そのメアド交換にご用心
ここ最近、男女関係のもつれから男が女性やその近親者を殺傷するという実に嫌悪すべき事件が多発しているようです。毎日のようにニュースやワイドショーで報じられていますね。
いかなる理由であれ言語道断であり、容疑者の男達はどいつもこいつも気が狂っているとしか言いようがありません。二度と社会に出ないようにしてもらいたいものです。
報道を聞く限り共通しているのは、男が別れた女性に執拗につきまとった挙げ句、犯行に及んでいるといった点でしょうか。まあ、非常にタチが悪い。
こうなると、女性の側がいかに自衛策を立てようとも身を守りきれない。家族に相談したところで、その家族が殺されてしまうくらいですからね。
狂った人間につきまとわれた場合に効果的な対策といっても私にはどうこう申し上げる内容を持たないのですが、ただ、普段女性達に気を付けていただきたいことくらいは申し上げられます。
まずは例を挙げましょう。
知人の女性がいます。仕事をしています。
この女性、会社の命で同業他社の人達が集まってくる研修会みたいなものによく行かされるという。研修会終了後は飲み会が催されることも多々あるとのこと。
すると、その研修会によくやってくるという他社の男性からしばしば誘われるようになった。
ナルシストっぽいその男性に対して、彼女は決して好意を持っていない。あまりにもしつこいのでできるだけ近寄らないようにしているという。
ある日、私は彼女と飲みに行って二人で世間話に興じていました。
と、不意に彼女の携帯が鳴り、画面を一瞥した彼女は露骨に眉をしかめたかと思うと携帯を放り出したのです。
どうしたのか、と尋ねると、かの男性からのメールだと言います。
どうやら飲みに行かないかと誘いのメールのようです。
そこで私は不思議に思いました。
初対面から良い印象を持っていなかったのに、どうしてメアドを交換してしまったのか、と。
この疑問に対する彼女の返答は要領を得ないものでした。
同業種の人だし断りにくかったし、みたいな。
この一件を思い出したのは、某所で起きた殺人事件の報道を観ていた時です。
男が同じ職場に勤める既婚の女性につきまとった挙げ句、その女性の配偶者を殺害してしまったという事件なのですが、最初、男は女性にしつこくメールを送っていたそうです。
つまり、メアドを交換していたということになりますね。
どうして簡単に自分の連絡先を与えてしまうのでしょう?
私の知人女性が言うように、確かに同じ会社、同じ職場であれば交換を求められた時にいささか断りにくいかもしれない。気持ちはわからなくもありません。
しかし。
だからといって軽々しくメアドや電話番号を交換してしまうのは、はっきり言いますが女性の側にスキや油断があるように思われてなりません。
直属の上司部下、あるいは同じチームであるとかいうならまだ筋は通りますけども。
必要がないならはっきりと断るべきです。
執拗にメアド交換を要求してくるなら、なぜ交換を求めるのか質してみることも大切でしょう。大して重大な理由などないはずです。
知人女性はその後どうしたかというと、かの男性を着拒にしました。
職場で昇進して多忙になったのを幸い、研修会にも行かなくていいようになったため会う機会もなくなった、とまではよかったのですが……。
なんと彼女、今度は同じ職場のかなり年上の男性からしつこくつきまとわれ始めたそうです。
聞くところ、やっぱり何かの折りにメアド交換していたそうでして。
開いた口がふさがりません。