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異・アレクサンダー戦記  作者: 司馬勝海
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序章 新たなる伝説

読者の皆様へ


歴史にもしもはない。でも、誰もが「もしも~だったら」と思いたくなるでしょう。例えば、8年間でギリシャからインドまで及ぶ大帝国を築き、アラビア遠征を目前にして熱病で亡くなったアレクサンダー大王がもしも長生きしたらその後の世界はどうなったかを想定してみてください。たぶん、大陸の大半が帝国の一部になり、ヘレニズム世界が至るところに拡大していき将来大帝国を築くローマ帝国には引けを取らない大帝国に成長していたでしょう。


そこで、もしもアレクサンダー大王が長生きした場合の世界へ皆様をご招待しましょう。

紀元前323年、


バビロンの都での出来事であった。


マケドニアのアレクサンダー大王は、アラビア半島への遠征軍を編成していた。プトレマイオスの5万人、セレウコスの2万人、アリダイオスの2万人、合計9万人の大軍を擁して、アラビア征服の夢を描いていた。


しかし、その夢は一時的に打ち砕かれそうになった。祝宴から10日余り、大王は突然の熱病に苦しんでいた。その時、一人の謎の侍者が大王のもとに現れた。


「大王様、医者でございます。」


大王は、弱々しくも希望を込めて問うた。「本当か…?」


医者と名乗るその男は、アフリカから来た者で、手には「キナノキ」の葉を持っていた。キナノキに含まれるキニーネは、熱帯に蔓延するマラリアに有効な薬効を持つ。


男は大王に薬を飲ませると、「これで、よし。大王、あとはしばらく安静にしておいてください。」と言い、静かに去っていった。


数日後、驚異的に大王の病は回復していた。アラビア遠征は再び動き出し、新たな伝説が始まる予感が都の空気を満たした。

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