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どっちの奉行所……

ありがとうございます。

キリがいいので短めです。

パロは後程

 南町奉行所に行く、と言いながら右近が向かうのは北町奉行所である。

「遠坂様はいらっしゃるか?」

 北町奉行所の門番所で、同じ御用聞きである十手持ち、平次郎(へいじろう)に声をかけた。

「いらっしゃるぜ。まもなくお前が来ると仰って、仕事をしてらあ」

「もう、来ているのか」

「当たり前でい。南町で動けねえなら、北町で動くしかねえ」

 ほれ、座れと言わんばかりに平次郎が右近を手招きした。

「失礼する」

 火鉢近くに進み、またしても煙管を吹かす。懐から銭を取り、そのまま平次郎に渡した。

()ぇな」

「事がことだ。私の知人(、、)にも頼むが、お前の下っ引にも頼みたい」

「多すぎる……そういうことか」

「無論。それ以外に何がある?」

「同心の半分が怪しいってなりゃ、そうならぁな」

 鉄瓶を火からおろしながら、平次郎は眉をひそめた。


 因みに、先日右近が殺めた瀬堂は北町奉行所の同心だった。そして、賭場の店主に右近の居場所を聞いた同心は南町奉行所所属。両町奉行とも頭が痛いに違いない。

 誰が味方で、誰が敵に通ずる者か。手探りなのだ。


 ならば城下の噂を頼るしかない。

「というわけで頼んだ。『投げ銭の平次郎』」

「俺ぁ、銭投げたことねぇんだが」

 そう言いながら、鉄瓶から湯呑に湯を入れて、右近に渡す。平次郎の「是」である。

「お前が投げるように銭を使うからだろう」

 平次郎の指針は「情報には適宜な金を」である。平次郎は情報を持ってきた町人に銭を渡す。それが信ぴょう性があり、事件に関係するものなら金子は弾む。それ故、町人から「投げ銭の平次郎」と呼ばれているのである。

「遠坂様がいらっしゃるまで、お時間があるな。有平糖(ありへいとう)と甘納豆を買いがてら、銭を崩すか」

「お前ぇの方が俺より銭投げてんだがな」

 そんな平次郎のぼやきを聞きながら、右近は一度番所を後にした。


見ての通り、今回のパロは銭形平次です。

十手持ちというのも、下っ引もです。

下っ引は御用聞き(岡っ引)の子分のことです。

銭形平次のドラマでは平次の下っ引は八五郎が有名です。

多分いっぱいいたんだろうなぁ。流石に銭を投げるのはもったいないので、

情報に金をめいっぱい渡すことにしました。


で、有平糖ですが

有平糖……砂糖を煮て作られた飴の一種であり、南蛮菓子の一つである。金平糖と共に、日本に初めて輸入されたハードキャンディとされている。阿留平糖、金花糖、氷糸糖、窩糸糖とも呼ばれる。

製法は、原料の砂糖に少量の水飴を加えて煮詰め、火からおろした後に着色や整形を行って完成させる。初期の頃は、クルミのように筋がつけられた丸い形をしていたが、徐々に細工が細かくなり、文化・文政期には有平細工(アルヘイ細工)として最盛期を迎えた 。

棒状や板状にのばしたり、空気を入れてふくらませたり、型に流し込んだり、といった洋菓子の飴細工にも共通した技法が用いられる。

江戸時代、上野にあった菓商、金沢丹後の店の有平細工は、飴細工による花の見事さに蝶が本物の花と間違えるほどとされた(ウィキペディアより)

何で右近が有平糖や甘納豆を購入していたかは、後日明らかにしたいと思います。

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