居留守の柔軟さと聞き込み
すみません(;'∀')
かなり短めです。
代わりに本日2話同時更新です
此処で捜すのに銭を使うあたりで、老中連中に付け届けをしないということは無い……はずだ。
それ以前に留守居なのだ。そこまで付け届けを求められるとは思わない。
「……ふむ」
先日賭場へ来た件の家老、実は風来坊出身の藩の家老ではなかったらしい。曰く、「同心に騙された」と言っていた。
実際、件の家老がいる藩では、奉公構になり脱藩したという家臣がいるらしいのだ。そして、その元家臣が藩の宝を盗んでいたらしく、探し回っているのも事実らしい。
「いったん失礼するよ。調べることが増えた」
すべてが繋がっているのが、はたまた別か。
面白い。思わず右近は笑みを浮かべた。
「俺ぁ、下手人に同情するぞ」
善左の呟きを無視して、右近は家を出た。
屋形舟を出して何かをする、それが出来るのは限られている。船着場には平次郎がおり、気づいた下っ引きの一人がこちらへやってきた。
「船頭たちはそんな舟出してねぇって。屋形舟なんざその日出してねぇの一点張りで」
「……ほう、ではほかの船着場か。という事はこの近くではない?」
ありえないと分かっていても口に出す。ここに流れる為には、出す船着場は決まっている。違うところから来る方が目立つ。
目立ってなんぼというのは実は少ない。
「船頭たちが言うには、釣り用の舟じゃねぇかって言うんだ」
楽しい矛盾だ。こちらの船頭よりも善左を信じる。それとも、釣り用の舟を屋形舟に見せかけたか。
……大きさ的に無理があるか。否、完成前の屋形舟を釣り用と偽ったら? その後、屋形部分を別につければ? ありえなくはない。平次郎を見ればこくん、と頷いた。
互いの情報を精査する。その前に一つ向かうとするか。
……前回のに追加するかどうかを迷いましたが、とりあえずこんな感じに




