未来の僕へ
20年後の僕へ
この手紙を書いている僕は、小学校を卒業します。
その過程で、20年後の自分に向けて手紙を書こうとしています。
20年後、僕は32歳。
結婚しているのだろうか。
好きなサッカーを続けているだろうか。
好きなサッカーを続けているんだったら、嬉しいです。
いつかは、夢見た海外サッカーチームに入れたらいいな、なんて思っていたりします。
……あと、未来の僕には本当に幸せになって欲しいのです。
遠い未来の話だから、この事はすっかり忘れているのかな。
それだったら、過去の僕は何も言いません。
どうか、生きていてください。
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20年前の僕へ
あの時に書いた手紙、弁護士さんから渡されて読んだよ。
過去の僕へ、本当に謝りたい。
僕は、アイツが本当に憎かった。
どうしても、抑え切れなかった。
この手で、アイツを殺めてしまったんだ。
アイツが幸せになっていっているのが、自分の中じゃ許せなかった。
……僕は、一番幸せになっちゃいけない奴になった。
負の感情が、抑え切れなかった。
本当に、本当に済まなかった。
過去に戻れるんだったら
生まれ変わるんだったら
もう少し、真っ当な人生を歩んで行きたかったよ
ごめんね、過去の僕
「……僕が、やりました」